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第8章 勇者プロデューサーへの道

第285話 騒乱もじかに見ると噂の数倍小さい時もある。

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 ジャンが帰ってきて次の日、スキルの解析のためにスキャニングを行い、オウルをラクシャーサにパワーアップさせた。そして、ダンスレッスンに向かわせ、一段落ついていた。
「今回はある程度、許可は取っただわさ。勇者大陸を視察するだわさ。」
 視察から少しして語った鳥海さんの顔は少し…陰っていた。
「…・・・・・・視察?…。」
「どういう事?」
「ああ、現在どうも情報によると、ギルドの本部というか、多くのギルド、どうもネルが支配するギルドは部署ごとに違うギルドらしいだわさ。総合するとギルド商会らしいだわさ。」
 部門別に分けた?なんで面倒なマネ…いや、決済か?
「で、そのうち、学問を担当する”魔導士ギルド”及び”商業ギルド”はリンシュメルトに本部を移設するらしいだわさ。で、それに伴い様々な人間が今、リンシュメルトという、巨大都市を目指しているだわさ。」
「ふむ、少し興味あるな。」
「で、どうも、南が一夜にして建てたという伝説があるだわさ。」
「ふむ?」
 設計図とかあったのか?
「で、ついでに見に行って、ギルドの。特に楽園とは手を結んでおきたいだわさ。後、視察して情報を自分たちで見て。」
「強気だな。」
「当然だわさ、これがみんなにあるだわさ。」
 そう言って見せたのは、ギルドカードだ。神が一枚かんでいるからこそ保証されているのが”GPの価値”そして”ギルドの中立性”だ。そしてギルドがある地域での”身分証明”だ。これが実は一番大きい。身分証明を保証するアイテムとかは自分たちの国でもできていない。まあ、その前に領域内に入った人間とかで、危ないものはコアが弾くようにできているがかと言って、それに過信はできない。がそう言う意味ではやっと私たちはあの”勇者大陸”で襲われない立場になったと言っていい。そして、それによりようやく”勇者大陸”における”諜報活動”を開始できるようになった。そうなると予定者を魔界に送り込み、カードを取らせる必要がある。…でもこれもしかして、これを見越しての解放かもしれん魔界という”発見所”があり、ギルド商会という巨大組織が地上にある限り身分証明は”国家間”において極めてざるだ。弾くには難しい、市民であれは、市民が保証され犯罪歴であれば、その証明が即時に行われる、が、怪しく見えるからという理由で弾く事…ができないのだ、強引な手を取ることができない。これは実はかなり大きい。
「じゃあ、」
「でも結構かかるだわさ。リンシュメルトに行ってもいいだわさ。但し…。」
 そう、問題がある、それはミヨちゃんは使えない、領域内に入るについて”高速移動可能”という事は手札にしておきたい。そして、そうなると履歴の問題がある可能性がある、なので使えない、飛び越すは可能だが。着地はできない。となると、
「でも、魔界チケットはあるのか?」
「それが、悩んでいるだわさ、人選が整わないだわさ。広げすぎれば当然、きついだわさ。」
 スパイを送るにしても、ギルド登録がタダでも、魔界チケットの費用は掛かる、そして、これにはもう一個問題がある”貨幣発行権”である、確かにDPによる貨幣鋳造は必ず同価値(ファクター除く)となる。が、人間が金属を使い鋳造した場合は違う。その価値を国家が保証する限りという問題がある。おっと、ずれた…。どちらにしろ、無尽蔵にギルドに移行するわけにはいかない。なので、最低限度の人数に絞りたいのだ。ギルドカード所有者は。私たちにおいても、ピーコック部隊とか程度に抑えたい、
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