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第7章 魔界慰安旅行一泊二日

第248話 魔界は明るくきれいで、過酷である。

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「じゃじゃーん。どうよ?」
 ミヨちゃんが…それでも周りの草原や小さな木々からするとそれよりも数倍は大きいミヨちゃんの体ではある、未成熟は、空気抵抗を計算した本人の趣味だが。影から出てくると
そこは海岸沿いだ。
「ほう、いい所に泊ったな。」
「海―。」
 メッチャングの海も海だが、こっちは浅瀬できれいな海だ。というかリゾート海岸と言った方が似合うだろうか、海水も暖かい。そう、言うならここは、南国の海だった。
「さすが…というか魔界っていうからもっとおどろおどろした感じだと思ったが?」
「そうだわさ、全然だわさ、むしろご褒美だわさ、でも…水着にいい思い出ないだわさ。」
「そうなのか?」
「あのねっとりした、それでいてあのグネグネした視線嫌いだわさ。」
 分からんでもないな、本人曰く”顔が超目立たなく”かつこの体具合からすると”首から下が極めて美人”だろ?だから、行くのか、いや、だけど、という感じだったのが分かる。
「でもあんた海行くのかよ。」
 トラウマ掘り下げるな、シロウ。
「…慰安旅行で行くだわさ、政治家とか、金がある先生は大抵そう言う遊びが大好きだわさ。それで付き合うだわさ。」
 それ、さらに追加で”あの先生の秘書だから手を出していいのか?”迄加わって無茶苦茶、ボーダーライン彷徨った感じだな。
「あんたも大変だったのね。」
「普通に楽しめる一般人でよかったです。」
 光海も無言でコクコクしている。
「一応説明受けたけど、PT割り決めるだわさ。」
 ギルドカードをもらう際に聞いたがダンジョンの”中隊システム”に似た、”パーディシステム”だ。中隊システムとはダンジョンに部下を付けて戦闘させるとその全員に経験値が分配するシステムだ。こうすることで、経験値を弱い者に与える事ができるが、同種族制限がある。そして、このギルドカードには人数制限があるが、経験値分配システムがある。それが”パーティシステム”だ。最大6人までの組み合わせに限り、経験値を均等割りする。スキルで拡張も可能だが、そのスキル保有者でないといけない。で私達は私、ミヨちゃん、シロウ、会長、奥原、光海、花木の7名だ。当然あぶれてる。なので、割る話はしていた。

 鳥海さんたち女性陣と、こっちははシロウとミヨちゃんとおっさん組となった。
「では行くだわさ。」
 とりあえずミヨちゃんに頼んだ内容は”町の近く”なのだが…結構近いな。
「でもまあ、魔界ねえ…。」
「怖い所に見えないだわさ…。」
 とりあえず半日は…いや…ダーク…は?」
「ちょっと待て、ダークボックス内に何も入ってない。」
「は?」
 そう言えばあったな記事の中に。”持ち込み厳禁、持ち出し厳禁”という事はあれか。手に持った物だけと思ったら、ダークボックスもアウトか…。厳しいルールだな。
「アチシもだわさ!書類ないだわさ!」
「という事はこのカードしかないの?今?」
「って事になる。」
 やっぱりみんな闇魔法内を確認している。
「ん?あんちゃん、何してん??」
 声がした方を見れば…え?ゴブリン?
「あんたたちは何だわさ?」
「ああ、俺たち?獲物探してた。この辺は俺達ゴブーの縄張りだからよ。」
 流石に…いやゴブリンがしゃべってる?向こうのゴブリンは”統一言語”のスキルなしに話さない。報告によるならインスタンスダンジョンのゴブリンも話さない。
「だからと言ってアチシ達は旅行者だわさ。」
「そうか…なら身ぐるみおいていきな。それで許してやんよ。」
「ふざけるな!」
 会長の雄たけびに近い…いや、ソニックウェイブがゴブリンを吹き飛ばす。最近覚えたという”咆哮+火魔法化+連係集熱”咆哮は獣魔法にもあるが、威圧の効果である。で、それに火魔法化の効果を付け”出力を火魔法倍率”に変更。大体…。5倍×出力強化128倍=640倍の効果となり更に集熱で周囲にある熱量分をさらにこの倍率に加算する。で、この咆哮や威圧は相手の気力を低下させるが。0にするとどうなるのか…。心停止する。しかも精神も破壊するので、普通の治療では目が覚めなくなる。が、これは普通でもオーバーキル気味だぞ…巻き添え喰った後ろの木まで剥げた。精神攻撃で木が枯れるとか…。
「…こっち迄うるさいわよ?」
「…あんたはもう少し謙虚を覚えるだわさ、」
 呆れてじゃれ合っているが、ゴブリンの頭はもうない。一部は足元以外ない。
「こええ…。」
「こういうのは、盗賊相手しかやらないだわさ。」
「であんたは盗賊に会うのか?」
 一応耐えれるのだろうが…。怖い攻撃法だな…ついでに咆哮は”威圧”効果もある上に威圧と”重複”する。みた感じ…角度次第では威力が下がるので、攻撃に使えるのは一部だけでって感じか。
「いや?城内で書類がほとんどだわさ?」
「よ、よかったですわね、使う時があって。」
 流石に花木さんも…震えている。
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