魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

文字の大きさ
上 下
247 / 1,319
第7章 魔界慰安旅行一泊二日

第245話 ノリとして、デバッグルーム(TAS感)

しおりを挟む
「危険があったらどうするんだ?」
「………バーベキュー……。」
「はい、海戦焼肉と聞いてます。」
「俺は酒飲みに行くって聞いたぜ?」
「せっかくだから、みんな飲み会するだわさ。」
 ミヨちゃんは肩としても、全員…私服だ。一応モンスターでもあるので、衣装は変化で肉体に同化している。のでいらないのだが…女性陣は普通に遠足みたいな恰好で、シロウもシャツとジーパン。まあ、私も作業ベルト以外は普通の服だが鳥海さんは…ワンピースか…。でもあのトサカ。
「行くだわさ、チケット使用!」
「あんたが使うんじゃないだろ?」
 呆れた顔で、魔力を通す、そしてチケットが輝きを増す。
【ゲート開放位置を選択し、数字を発言してください、1、地上ランダム。2、浮遊島】
「2だ!」
 その言葉とともに地下行きの階段が現れた。現在位置は流れ者の村のコアルームだ。
「行くか…。」
 全員で降りると直後、一陣の風が吹く…ここには大気がある。ダンジョンはフィールドを作った際に”風魔法”で設定した”天候:風”の効果でしか風が吹かない。だからこうしてダンジョン内だと風を感じる事はない。そして太陽がある。月はあるのだろうか。向こうでは地球と一緒で月は一つで煌々と輝く。太陽も輝くが、異世界のせいか…。時々虹色に輝く。
「うひょー。」
「すっごいね。」
 そこは少し小さな草原であり、すぐ側に崖がある。そう言う…言う…。
「凄いだわさ。」
 そう、その空が4方を囲んでいる。確かにここは浮遊島かもしれない。で、話によると…。
「あそこか?」
「だよね。」
 みんなが指差す先には一軒のサルーンがあった。”NEO雑貨店”そう言う名前だった。
「行くだわさ、一日は短いだわさ。」
 会長がとっとと入るとそこは…。今はヒルの成果というか…誰も…いや、ウェイトレスが一人、そして、金!
「どうしただわさ!」
「ハーリスさん!」
「…お久しぶりです。NEO雑貨店にようこそ、」
「ハーリス?あの時の…。」
 鳥海さんには詳細がないが、あのヌーア村訪問の時と、グランセラーヌ紹介の際にちょい役でで貰っただけだ。その金髪の幼女がいる。
「ハーリス、どうしたのです?知人なのです?」
「ああ、昔依頼をしまして、いくつか助けてもらった仲です。」
「それは、ありがとうございます。」
 ワインレッドが貴重な珍しいウェイトレス服を着た。女性が深々とお辞儀をする。
「で、どうする?」
「ああ、できればこれが使えるか?」
 取り出したのはギルド通貨だった。
「あ、大丈夫ですよ。こちらへは”一日チケット”で?」
「はい、こちらにはいろいろ調査で。」
「知ってる人だわさ?」
 流石にダンマスたちが怪しい顔で、私の傍による。
「ああ、ダンジョンカスタマーセンターの担当者だ。お偉いさんって奴だ。」
「ヤッホー。井原ちゃん。あばれてるねぇ。」
 その声に向こうを見ると、カウンターで、ノートパソコンに向かう一人の挑発の女性の姿がある。
「「「神様!」」」
 そう、この世界に送った張本人がそこにいた。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

冷遇妻に家を売り払われていた男の裁判

七辻ゆゆ
ファンタジー
婚姻後すぐに妻を放置した男が二年ぶりに帰ると、家はなくなっていた。 「では開廷いたします」 家には10億の価値があったと主張し、妻に離縁と損害賠償を求める男。妻の口からは二年の事実が語られていく。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

もしかして寝てる間にざまぁしました?

ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。 内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。 しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。 私、寝てる間に何かしました?

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ! 

タヌキ汁
ファンタジー
 国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。  これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

大好きなおねえさまが死んだ

Ruhuna
ファンタジー
大好きなエステルおねえさまが死んでしまった まだ18歳という若さで

私のお父様とパパ様

ファンタジー
非常に過保護で愛情深い二人の父親から愛される娘メアリー。 婚約者の皇太子と毎月あるお茶会で顔を合わせるも、彼の隣には幼馴染の女性がいて。 大好きなお父様とパパ様がいれば、皇太子との婚約は白紙になっても何も問題はない。 ※箱入り娘な主人公と娘溺愛過保護な父親コンビのとある日のお話。 追記(2021/10/7) お茶会の後を追加します。 更に追記(2022/3/9) 連載として再開します。

冤罪で追放した男の末路

菜花
ファンタジー
ディアークは参っていた。仲間の一人がディアークを嫌ってるのか、回復魔法を絶対にかけないのだ。命にかかわる嫌がらせをする女はいらんと追放したが、その後冤罪だったと判明し……。カクヨムでも同じ話を投稿しています。

婚約破棄?一体何のお話ですか?

リヴァルナ
ファンタジー
なんだかざまぁ(?)系が書きたかったので書いてみました。 エルバルド学園卒業記念パーティー。 それも終わりに近付いた頃、ある事件が起こる… ※エブリスタさんでも投稿しています

処理中です...