上 下
227 / 1,270
第6章 勇者と旅芸人

第226話 リップサービスは気が付かない場合もあります。 

しおりを挟む
 ミヨちゃん含め、かなり凄いDPになったがそれでもあの鳥海さんのハッスルっぷりと、みんなのあのうっとりとした顔は…。戦闘力になるといいが。あのデザイナー曰く。
「戦闘では朝とかあっさり目の方が気にしないで行けるのだ。まあ、自己修復エンチャントは自分でやって欲しいのだ。」
 という話だが…鳥海さんのうっとりっぷりが違う。
「専用…ふふふ…。」
 れっきとしたミーアブランドファンの彼女にとってこの専用オーダーメイド下着は軽さ、肌触り、きめの細かさ等、かなりこだわっていた。デザインも相当多く、依頼料はこっちが出した思いで衣類数点でOKだった。彼女からすればデザインや美しい物の方がお気に入りでDP以外に占領とかの方がいい。後革は50㎏とか大量注文となった。どうも向こうでソファーを作るらしく、大量に生地がいるとの事。なめし革はなめし革の肌触りなので、うちの特産品が売れるのはかなりいい感じだった。ついでにダンジョン入り口にはいらない皮の買取もしている。
「でも…。凄いよねあれ…。ぼりぼり金属食べてたでしょ。あんな使い方初めて。」
 ミヨちゃんたちにとってあのアラクネさんのインパクトある糸作成風景に驚きの顔を隠せなかった。
「確かに、あれは異様に見えるな。」
「鉱石見て、食べ物って思うんだろ?木もだろ?」
「って事にある。」
 モアレたちも自分の衣装を見て実際銀を基調に蒼を混ぜた糸で編まれており、鎖帷子より丈夫に見える。最低でも皮鎧よりは丈夫だ。が、あのミーアって人にはこれでも食い物に…いや想像したくないな。
「魔王軍って奴に初めて会ったが、奇想天外だな。」
「アチシもあそこまで徹底したこだわりだと思わなかっただわさ。糸作成のために金属迄食うだわさ。しかも魔力変換も持ってだわさ。その上で丁寧に編み込む・・・にゅふふふ。」
「だわさが、だわさじゃなくなってる。」
「よっぽどうれしかったんだろ?ミーアブランドが魔王軍なのも驚いたが、楽園と一緒の生産部で開発を行っているとは…。かなり開発力も高そうだ。衣類は現代含み大量にあったみたいだからな。モアレ、ポアン、回ってみてくれ。」
「こうか?」
 くるっと回る様はきれいで美しい、光が反射して神々しく見える…ミニスカートのドレスだ。欠点はこの肌色で民衆が暴徒化しない事だろうな。
「一応検索から教わった方法でエンチャント、そして、”コイン付与”も試してみるぞ。」
 アイドル衣装はコピー無しならあの1/10らしいのだが、蟻なのであの値段となった。モンスター数千分にも及ぶがその分量産ができて、替えが聞く。しかも付与のテスト素材として有能だ。がこれ、数十万するぞ、1着。怖いな。
「で、付与の仕方か…。」
 ついでにミーアさんからメモも貰っているエンチャントの仕方だ。ついでに対応魔法とかない場合は必ず失敗するので二つ存在しないといけない。一つは”魔法チャージ可能魔石””付与魔法”、”対応スキル”の三つだ。だ視界効果があるスキルの魔力を魔石に満タンになっても当てる続けることでその魔素が変化する。そうすると色が変更される。レベルに応じたキャパしでぃの魔石がほしく、できれば高密度で高圧縮が良い。で、自己修復は”吸血再生”と”魔素栄養”の二つを展開させたまま魔力を当てる事で生成される。で、なんとダークボックス加工も書いてあるが”必ず同じ種類素材に同じ付与”をする時のみしか加工できない。圧縮率が1%でも違えば別扱いされる。こうして組み合わせてできるのが永続付与だ。物体強化付与はMP,HP、MAGを身体強化で当て続け、しかも全部減る。但し、アイテムリミットを超えると、破壊される。丁寧にやれば破壊されるし、リミットはアイテムごとに違う。この差は解析中で・・・ってまんまあれだな、ゲームの強化システムだ。しかもこれ素材によって強化された値が違い、それまでは効果に差がある。しかも強化方向も素材、形状によって違う。なのでまだ未解析分野らしい、ついでに情報求とも書かれてる。この実験結果がアイテムの強化成功度か…。恨まれたくないな…。ん?
「でも付与だわさ?」
 なんだこれ、裏面にチョロっとあるな…。”魔力変換―アイテム変換でにコインを足すと…。”
「ちょっとやってみるか…まずは衣装を詳細鑑定して記憶する。
「何だわさ?」
 手に取ったのは
「で、まずはこれを魔力変換し、吸収を…大方抑える。」
 魔力変換のエフェクトを無理やり止めるのか、これ。
「で、同じものに戻す瞬間にコインを…あれ?なにも起きない。」
「どうしたたわさ?」
「マスター?」
 仕方ない、…裏技扱いか?検索で答えが出ない。
「でもちょっと待て。魔力変換のエフェクトが留めれる?」
「どうしただわさ?無視して欲しくないだわさ。」
「これだ。」
「ん?魔力変換だわさ?何だわさこれ?」
「どうも謎があるらしい。どうも魔法の精製工程とかは操作可能らしい、例えば魔力変換はアイテムをMPにするが、その魔素を操って・・・かなり、意識が奪われるが…。一応。」
「最近、立場がのほほんママから、お手伝いさんよ?分かる?」
 ミラージェさんが出てくると、今度はコインを魔力変換する。流石に元値4千万のコインだ、莫大な魔力となる。そしてこれを合わせる!そして形状を前と一緒にする。
「おおー!」
 全員が驚く中…。部屋全体が輝き出てきたのは・・・出てきたのは…。
「え?」
「何のコインを使っただわさ?」
「とりあえず、家。」
 出てきたのは…白いエプロン?確かに家庭的だが?
『行程登録中。』
 分かっているな、サンテ。
「これって?」
「コイン召喚のアイテム版だ。武器防具、道具は当然、人間が使う。だからこそ、こういう処理にしてあったんだ。」
「これは凄いだわさ。」
「って事はこれ。魔王軍は知っている。し、もう形にしてある。このメモは魔王軍の物だからな。」
「…すごいだわさ、でも自動再生するパンツ…。」
「試してみる事だな。スロットは付与できる限界だろう。部分ごとに三つまで、大方、飾りが三つついてるから、その三つだろう。価値を引き上げ付与の土台にするのか、これ。」
 うまく考えられたシステムだな。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

辺境に住む元Cランク冒険者である俺の義理の娘達は、剣聖、大魔導師、聖女という特別な称号を持っているのに何歳になっても甘えてくる

マーラッシュ
ファンタジー
俺はユクト29歳元Cランクの冒険者だ。 魔物によって滅ぼされた村から拾い育てた娘達は15歳になり女神様から剣聖、大魔導師、聖女という特別な称号を頂いたが⋯⋯しかしどこを間違えたのか皆父親の俺を溺愛するようになり好きあらばスキンシップを取ってくる。 どうしてこうなった? 朝食時三女トアの場合 「今日もパパの為に愛情を込めてご飯を作ったから⋯⋯ダメダメ自分で食べないで。トアが食べさせてあげるね⋯⋯あ~ん」 浴室にて次女ミリアの場合 「今日もお仕事お疲れ様。 別に娘なんだから一緒にお風呂に入るのおかしくないよね? ボクがパパの背中を流してあげるよ」 就寝時ベットにて長女セレナの場合 「パパ⋯⋯今日一緒に寝てもいい? 嫌だなんて言わないですよね⋯⋯パパと寝るのは娘の特権ですから。これからもよろしくお願いします」 何故こうなってしまったのか!?  これは15歳のユクトが3人の乳幼児を拾い育て、大きくなっても娘達から甘えられ、戸惑いながらも暮らしていく物語です。 ☆第15回ファンタジー小説大賞に参加しています!【投票する】から応援いただけると更新の励みになります。 *他サイトにも掲載しています。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

あなたがそう望んだから

まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」 思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。 確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。 喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。 ○○○○○○○○○○ 誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。 閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*) 何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

称号は神を土下座させた男。

春志乃
ファンタジー
「真尋くん! その人、そんなんだけど一応神様だよ! 偉い人なんだよ!」 「知るか。俺は常識を持ち合わせないクズにかける慈悲を持ち合わせてない。それにどうやら俺は死んだらしいのだから、刑務所も警察も法も無い。今ここでこいつを殺そうが生かそうが俺の自由だ。あいつが居ないなら地獄に落ちても同じだ。なあ、そうだろう? ティーンクトゥス」 「す、す、す、す、す、すみませんでしたあぁあああああああ!」 これは、馬鹿だけど憎み切れない神様ティーンクトゥスの為に剣と魔法、そして魔獣たちの息づくアーテル王国でチートが過ぎる男子高校生・水無月真尋が無自覚チートの親友・鈴木一路と共に神様の為と言いながら好き勝手に生きていく物語。 主人公は一途に幼馴染(女性)を想い続けます。話はゆっくり進んでいきます。 ※教会、神父、などが出てきますが実在するものとは一切関係ありません。 ※対応できない可能性がありますので、誤字脱字報告は不要です。 ※無断転載は厳に禁じます

かつて最弱だった魔獣4匹は、最強の頂きまで上り詰めたので同窓会をするようです。

カモミール
ファンタジー
「最強になったらまた会おう」 かつて親友だったスライム、蜘蛛、鳥、ドラゴン、 4匹は最弱ランクのモンスターは、 強さを求めて別々に旅に出る。 そして13年後、 最強になり、魔獣四王と恐れられるようになった彼女ら は再び集う。 しかし、それは世界中の人々にとって脅威だった。 世間は4匹が好き勝手楽しむ度に 世界の危機と勘違いをしてしまうようで・・・? *不定期更新です。 *スピンオフ(完結済み) ヴァイロン家の少女が探す夢の続き~名家から追放された天才女騎士が最強の冒険者を目指すまでの物語~ 掲載中です。

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!  父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 その他、多数投稿しています! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

処理中です...