魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

第5章 決戦！時山田！

第２１２話 ”どうしてこうなった”は、異世界転生のべたネタです。

　井原たちが出て行ってしばらくすると、様子を見ていた男達が人ほど入ってくる。
「あ？あんたら？」
「見てたぜ、どうもここ、何の店だ？」
「寝るところだよ、ほら、部屋に貴族様が使うようなベットがあるだろ？あれ、ねーちゃんが金貯めて作ったから、それで商売することになったんだよ。
「じゃ、ここにいた金髪の子は？」
「ああ、ねーちゃんはこれの材料を集めに行った。ただ半年とか戻らねえぞ。」
　一応、マスターのとの会議でコンちゃんは姉という事にしておいた。
「…まいっか、でその貴族様のベットとか味わえるんだよな？」
「ああ、その筈だ、できれば、これで大体一緒だと言ってたからな。」
「いくらだ？」
　猫又は言われた通り指を5本出す、
「…どうだ？一部屋3人入るか？」
「あれに入りきれるなら、かまわんぞ、」
　猫又からすれば行ってる事の意味が分からなかった。
「じゃ、これな、でそう言えばあのへんなの…。」
　見た先には女性の顔のレリーフがある、写真はまずかろうと、枝の祝福を使いコアと井原が自作した、ここに赴任しているニンフたちの全身絵姿の物だ。
「あれか、来て1時間自由にしていいっていう、奴だ。流石に高くした。」
「部屋代とは？」
　男たちの興奮の度合いが上がっていくのが分かる、
「別だ、サービスだからな。」
「いいぜ、やってやろうじゃねえか、いくらだ？」
　猫又が付き出す用に人差し指を立てる、
「カー、ちょっと待て、足りんぞ、まったく、」
「俺たち3人でもいいんだよな、」
「よくわからんがいいぞ、きっと、」
　少し猫又も混乱してきていた。何言ってるんだ3人で寝るだけだろ？聞いた話そんなに豪華でもないはずだが？ベットは確かに柔らかいバーストブルの革製で中にホークの羽を詰めた、非常に羽が痛い一品だが。これはどこの”サルーン宿屋”にもある、普通品質だ。
「じゃ、一人…でそう言えば値段は人によって違うのか？」
「ああ、そこの一番のテクニシャンは、一本だが。そこの初めての子なら、大体もっと低くするぞ。」
「あ、あちょっと来い、」
　男たちが三人固まってひそひそ話を始める。
「おう、俺達も男だ。これで！一部屋、一人、初めての子を付けてくれ、一時間でだよな？」
「いや、女の子は一時間だが、部屋は一晩だ！」
「何！、じゃ、それで頼んだ、ほら、これが金だ！」
　そう言うと男たちが、金を猫又の前のカウンターにたたきつける、
「じゃ、ミンコちゃん。おいで、このおじさまにかわいがって貰ってらっしゃい。」
　そう言うと出てきたのはレリーフそっくりの美女だった。
「が！」
　男たちの興奮も高まる、
「はぁい。おじさま、一緒に行きましょ？」
　そう言うと、ミンコと呼ばれたニンフはそのまま男たちを率いて…一つの部屋に消えていった。
「何が好んで男三人で…って…。」
　見送った猫又はカウンターに置かれた金を見て顔を青ざめた。
「え？マジ？」
　おかれたのは金貨1２枚だった。が、これを返すというのも、イメージが崩れるため、見送って30分悩んだうえで…。その金をカウンター内部にそっとしまった。