魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

どたぬき

文字の大きさ
上 下
207 / 1,321
第5章 決戦!時山田!

第207話 大山鳴動鼠改め時山田一匹

しおりを挟む
「結構きつい事になっただわさ。急ぎで指令と招集を出した、ジャンに商業連合の一部をオウル経由で制圧させた・・・だわさ。」
「どういうことだ?」
 井原のダンジョン内部でゆっくり花木の具合を聞き、オウルの部下軽油のスキル授業を花木と光海がしているのを聞いていた。まずは学習用のスキルからじっくりだ。が司令内容が思いっきり変動した内容に、さすがに井原もあわてたし、全員慌てた。
「時山田の同盟が破棄されただわさ。そして時山田は黒川に”支配”されただわさ。どうも金の使いこみ過ぎで、商業連合側は物価が1000倍アップしてて、もはや金貨一枚 で小麦一袋も買えないだわさ。それに伴いもう商売できる国ではなくなっていたらしいだわさ。しかも食料も全部時山田が金貨に変えたらしいだわさ。」
「じゃあ、あの大量もモンスターは…。」
「大方、ほぼ全軍だっただわさ、あれで共和国を脅し、こっちは領域内で戦闘してDPロス無しといった感じだっただわさ。がそれが崩壊して破産近かったらしいだわさ。」
 流石にそんな状態だと思わなくて、花木も顔も青い。
「で?」
「で、時山田は再度魔王国に頭を下げに行き、黒川はけじめを取らせるとして、支配でのみ魔王国に再加入を認めただわさ。で、こっちに手打ちの提案が来ただわさ。」
 支配の発動時に自分以外の同盟所属ダンマスを破門させないと履行できない。なので、これは自然の結果と言えた。
「甘いが…あいつらしい。で?」
「商業連合側も名前の一部を残すことを条件に魔王国側と併合しただわさ。大方このまま共和国は魔王国に飲み込まれるだわさ。」
 砦を壊滅させて数日の戦後処理中の事の為一気にことが動いた感が否めない。が、そこまでお互い切羽詰まっていたのだろう。
「あの時山田が…。」
 流石に花木も唖然と…いや、泣いていた。
「やっと…戻れる…。」
「で、状況は?」
「ここからが問題だわさ。で、商業連合で身売りしたのは3割で領土4割だっただわさ。その為、一部は離反しただわさ。でこっちにはあの時山田の他国買収領土の売却で補填させてほしいと支援依頼があっただわさ。で時山田に捨てられたダンマスが魔王国に宣戦布告しただわさ。」
「これでようやく準備が整ったな、全員の招集を頼む、」
「ん?千鳥万花に入ったよね?」
「ああ、表だわさ。裏もあるだわさ、あっちは条件が非常に厳しいだわさ。会員全ダンマスの許可が欲しいだわさ。アチシはOK,井原は?」
「OKだ。ただし 後のメンバーがOKというかだ。」
「えっと?」
「来たぞ、こいつか…。」
「うん、」
 シロウ達と、奥原たちがやってくると流石に…緊張の顔が強い。。
「むむ、いいけど…。この子?」
「は、はい、雨のダンジョンマスター花木です、よろしく。」
「ええ、改めまして、恋のダンジョンマスター、奥原、よろしく、」
「………幽のダンジョンマスター……。」
 珍しく、光海も声を出していた。
「ま、俺が獣のダンジョンマスター、シロウだ、よろしく。でもまあ…あれか大丈夫か、飯食ったか?」
「ええ、昨日は寝れましたし、食べ物もおいしいものを。」
 シロウに手を握られ、突然に慌てて花木も顔を赤くしていた。
『会談を開始します。千鳥万花と、水の楽園の会談となります。』
「手荒にするな、後お前たちは彼女の加入はいいか?」
「あたしはいいわよ、ただし、ビシバシ鍛えてあげてね。」
 奥原が小さい宗永だ、その旨を叩く。
「俺も構わん。身の上はコアを経由して聞いた。」
 全員が、勉強で使っていた田園屋敷の一部にタミさんから食事が出て来ていた。
「では最後の条件を元に加入を私は認める、秘密含む千鳥万花関連以外のどの同盟契約にも属していないない。それなら許可する。一応の身体検査はするぞ。」
「分かりました、した覚えもありません。お願いします。」
『では、同盟を締結します。千鳥万花に水の楽園が加入します、同盟ルールは”ファクター共通化””リスト共通化””領域移動共通化”、”秘密同盟””領域貸与可能””手加減エリア設定可能”、”ダンジョン間ゲート×1”、領域DP総割”です、また契約の詳細はそちらのコアにお聞きください。また人数により新同盟ルール、”DP銀行”、”領域内魔素放出濃度設定”、”集会所エリア作成”の変更が可能です。』
「は?え?」
「こっちが本当だわさ。だからこそ、あんたを試しただわさ。特にリスト共通は、ファクター割引を全ダンマスが受けるだわさ。アチシ達の割引をあんたが。あんたの割引をアチシ達が受けるだわさ。」
「そんな事が?だからあの時…。」
「穴が大きすぎるだわさ、あんな同盟意味ないだわさ。ちゃんと同盟に資金吐いていれば、もっと有益になるだわさ、これに伴い…。あんたは千鳥万花表には秘密無しで加入するだわさ。」
「あ、ありがとうございます。」
「とりあえずこれで戻っていいぞ、連絡来れば俺とか助けに行くし、ゲートがあればこことかに往復できるからな。」
「は、はい。」
「後あんたには後で、黒木と交渉してきて、あんたの町の時山田領域を買ってきて渡すだわさ。それで、何とかするだわさ。後井原、金出すだわさ。」
「いくら出すか知らんが一応ライバルだぞ、包むの手加減は頼む。」
「分かってるだわさ、」
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?

甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。 友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。 マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に…… そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり…… 武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語

【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く

ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。 5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。 夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

私のお父様とパパ様

ファンタジー
非常に過保護で愛情深い二人の父親から愛される娘メアリー。 婚約者の皇太子と毎月あるお茶会で顔を合わせるも、彼の隣には幼馴染の女性がいて。 大好きなお父様とパパ様がいれば、皇太子との婚約は白紙になっても何も問題はない。 ※箱入り娘な主人公と娘溺愛過保護な父親コンビのとある日のお話。 追記(2021/10/7) お茶会の後を追加します。 更に追記(2022/3/9) 連載として再開します。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

虐げられた令嬢、ペネロペの場合

キムラましゅろう
ファンタジー
ペネロペは世に言う虐げられた令嬢だ。 幼い頃に母を亡くし、突然やってきた継母とその後生まれた異母妹にこき使われる毎日。 父は無関心。洋服は使用人と同じくお仕着せしか持っていない。 まぁ元々婚約者はいないから異母妹に横取りされる事はないけれど。 可哀想なペネロペ。でもきっといつか、彼女にもここから救い出してくれる運命の王子様が……なんて現れるわけないし、現れなくてもいいとペネロペは思っていた。何故なら彼女はちっとも困っていなかったから。 1話完結のショートショートです。 虐げられた令嬢達も裏でちゃっかり仕返しをしていて欲しい…… という願望から生まれたお話です。 ゆるゆる設定なのでゆるゆるとお読みいただければ幸いです。 R15は念のため。

処理中です...