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第4章 始動!千鳥万花
第160話 事態は好転しても厄介なことが起きる事があります。
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その日中に一応、旧第二軍団駐屯所は”イーハ商会管理ダンジョン”となり、玄関に”肉を取りに行く勇者募集中”の張り紙が張られた。内部の過酷な状況は、瞬く間に全国に伝えられ、この張り紙に応募する手ごたえを感じた者、噂を聞いた怖いもの知らず。それらがここで武器を買い、続々地下に潜っていく。最初はソロで向かった人間たちも徐々に集団戦法となり、ここはいつの間にか荒くれ物の集う戦闘ジャンキーの町となった。村治安の悪化によりここにもとより板商人たちは去り、サルーン型酒場を改造した”武器、防具屋””治療院”が設置されることになり、ここに一般人に開放されたダンジョンが完成した。但し過程で言えば大失敗であり、いたずらに被害を広げた黒歴史としてチームに刻まれることになった。
「これは…微妙だった。」
この帝国に初めてできた一般ダンジョンであるが、共和国側では、突然開いたダンジョンを国が制圧。それでも発生するモンスターに対して、懸賞金をかける事で数個のダンジョンか存在し、同じフィールド型を見たのだという、ただし向こうはゴブリンとかスケルトンが多く、肉は少ないのだという。そこで儲けが期待できる売買体制のあるこっちに通称”ダンジョン難民”が来たのだ。そりゃあ、ゴブリンやスケルトンは食い物にならん。が、そこで生まれた、生活が苦しいという”ダンジョン難民”と呼ばれる冒険者モドキができると思わなかった。そしてこの案件は皇帝に即報告。予想を斜め上に裏切る展開に頭を抱える結果となった。誰が街の為にダンジョン開放したら他の町のダンジョン難民が来るとか計算するんだ?
「ギルドが欲しい理由分かっただわさ…。」
しかもこの冒険者モドキ…質が悪い事によく初心者狩りをする。買取体制が整っていると当然、そこにある獲物を奪い合う、そして、それが欲しくて反射的に人間が人間を襲うのだ。しかも平原は広すぎてその初心者狩りを抑え込みにこっちがいけないのだ。単に食肉業者が入り口で待っているだけなら彼らに指導権限がない。むしろすればこっちが法律で訴えられかねない。しかも出所が他の国から培養されて来るのだ。国を超えた超法規的処置でもないと止まらないのだ。しかもこれは他人のダンジョンのお客を奪う結果となる。これに気が付けば、魔王国がこっちに逆恨みで仕掛けるだってありうるのだ。すなわち冒険者を餌付けすることで管理する組織が無いと彼らを管理できないのだ。しかも計算も関係なく食肉が商会に運ばれ、それが街の冒険者向け飲食店が買いあさり、余った分はハムとして設置、一週間に一回食肉を運ぶことにしたが…。市場調整をこっちがしないといけなくなるとともに当然起こるのが”肉独占疑惑”である。本当に独占するなら、肉全部DPに変えてる。が、これが街の人間に理解できない。
「で、結局ダンジョンに入るのはライセンス制になっただわさ。」
有事の際には国に協力を確約する契約のもと、王宮か領主の館に行きライセンスを発行してもらう、まあ、多すぎれば代理業者としてイーハ商会がやらざる負えない。で、許可を得た業者(個人)が、ダンジョンに入る許可をもらい、入って狩りをすることとなった。細かい所はこっちに全投げというお墨付きだけもらっておいた。
「一応今回の件はどこでも起こるだわさ、まさか肉が利権になるとは少しも思わなかっただわさ。」
「まあな、」
「人間の怖い一面見た。」
「でどうする?」
「国境沿いでない箇所でこれだわさ。もう少し検討するだわさ。後そろそろ、村に貴族が来るだわさ。」
「メッチャング交渉責任者か。」
「そうだわさ、そいつを連れてメッチャング言って欲しいだわさ。あんたがいて解決しないならうちらがどうすることも出来ないだわさ。」
「これは…微妙だった。」
この帝国に初めてできた一般ダンジョンであるが、共和国側では、突然開いたダンジョンを国が制圧。それでも発生するモンスターに対して、懸賞金をかける事で数個のダンジョンか存在し、同じフィールド型を見たのだという、ただし向こうはゴブリンとかスケルトンが多く、肉は少ないのだという。そこで儲けが期待できる売買体制のあるこっちに通称”ダンジョン難民”が来たのだ。そりゃあ、ゴブリンやスケルトンは食い物にならん。が、そこで生まれた、生活が苦しいという”ダンジョン難民”と呼ばれる冒険者モドキができると思わなかった。そしてこの案件は皇帝に即報告。予想を斜め上に裏切る展開に頭を抱える結果となった。誰が街の為にダンジョン開放したら他の町のダンジョン難民が来るとか計算するんだ?
「ギルドが欲しい理由分かっただわさ…。」
しかもこの冒険者モドキ…質が悪い事によく初心者狩りをする。買取体制が整っていると当然、そこにある獲物を奪い合う、そして、それが欲しくて反射的に人間が人間を襲うのだ。しかも平原は広すぎてその初心者狩りを抑え込みにこっちがいけないのだ。単に食肉業者が入り口で待っているだけなら彼らに指導権限がない。むしろすればこっちが法律で訴えられかねない。しかも出所が他の国から培養されて来るのだ。国を超えた超法規的処置でもないと止まらないのだ。しかもこれは他人のダンジョンのお客を奪う結果となる。これに気が付けば、魔王国がこっちに逆恨みで仕掛けるだってありうるのだ。すなわち冒険者を餌付けすることで管理する組織が無いと彼らを管理できないのだ。しかも計算も関係なく食肉が商会に運ばれ、それが街の冒険者向け飲食店が買いあさり、余った分はハムとして設置、一週間に一回食肉を運ぶことにしたが…。市場調整をこっちがしないといけなくなるとともに当然起こるのが”肉独占疑惑”である。本当に独占するなら、肉全部DPに変えてる。が、これが街の人間に理解できない。
「で、結局ダンジョンに入るのはライセンス制になっただわさ。」
有事の際には国に協力を確約する契約のもと、王宮か領主の館に行きライセンスを発行してもらう、まあ、多すぎれば代理業者としてイーハ商会がやらざる負えない。で、許可を得た業者(個人)が、ダンジョンに入る許可をもらい、入って狩りをすることとなった。細かい所はこっちに全投げというお墨付きだけもらっておいた。
「一応今回の件はどこでも起こるだわさ、まさか肉が利権になるとは少しも思わなかっただわさ。」
「まあな、」
「人間の怖い一面見た。」
「でどうする?」
「国境沿いでない箇所でこれだわさ。もう少し検討するだわさ。後そろそろ、村に貴族が来るだわさ。」
「メッチャング交渉責任者か。」
「そうだわさ、そいつを連れてメッチャング言って欲しいだわさ。あんたがいて解決しないならうちらがどうすることも出来ないだわさ。」
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