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第3章 マルワール帝国のダンジョンマスター

第121話 ミヨちゃんと二人旅

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「でもマスター、デートって発音より逢引っていいと思わない?」
「いや、真面目に行くぞ、今回は地図にある村々を回って、ついでにハムを大量に売って、アイディアとなるものを買うんだ。できれば酒を手にしておきたい。」
 ゴーレム車にゆらゆら揺られ、一応配置変換は鳥海の領域でもできるのだが、マスターはそうはいかない。ダンジョンを使わないと移転できないのだ。だからこそ移動は古式ゆかしくこのゴーレム車を使っていた。ただし今回、バイラードの皮をゴムに見立て、ばね代わりに貼り付けていた。揺れの確認をしつつ2日の道のりを進んでいた。2か所の近隣の村を回り、行くのだが、ミヨちゃん以外のハミングバーと偵察隊は今回、料理研修に回し、変身して料理してもらうがブルーバード(2か月)とワーリアック(一か月)は抽出行き。となり計8羽となった。全員サンクチュアリソングになる予定である。地球で言えば11月の空…肌寒くなったが、この帝都周辺
が普通に寒く防寒具が欲しいが…。
「寒さ…そう言えば元の住処は寒くなかったわね。」
「そうだな。こっちは寒い、」
「私も?」
「人間が多い方が体温を奪われない。小鳥は小さい分、寒さの影響を受けやすい。」
「マスター、あっためてくれる、今夜は…。」
「言わせねえよ。」
「・・・。」
「見ろ、」
 ゴーレム車を揺らす二人に、街道を走る姿は異様に映っている。その為通る姿は街道の注目を浴びていた、今回は皮をつないだボア革のホロをかぶせた仕様で闇魔法側にハムを積み、影絵の訓練を隠れていしてる、ミラージェも一緒だ。流石にこれは…恥ずかしい。が、ゴーレム車は帝国、あとヌーアの村において使う話が決まっておりその為恥ずかしがろうが、使って知名度を上げる必要があった。今後予想される”ダンジョン開放”に向けた布石だ。ただ気になるのがいつの間にか出来た”#魔界建築家井原チャンネル”だ。そして乗っている私の生活…あの鳥野郎…。
「揺れはどうだ?」
「うん、少し揺れるけど、耐久度もあるでしょ?」
「まあな。ばね機構はきつからな、」
 ばね機構自体は震災以降に一回携わったことがある”免振工法”の際に建築用ばね構造を導入した家を見たからだ。が、形状をマネできるかもしれんがこの世界の製鉄具合だと作っても耐えれないと判断した。あれには”金属の耐久力”がいるのだ。そして、タングステンではだめで、これも独自金属の開発が欲しい、なので、我慢してみおっくた。
ゴムはゴムの木を捜索中で。サンテには鳥海領域での植物、金属の捜索を頼んでいる一応スキルは手に入ったので結構速いペースで手に入ってるのだが、予想通り、あの北の山に金属の埋蔵量が多いのだ。鉄の鉱脈、そして、水晶鉱脈、火山もあったらしく石灰石もある、重曹があれば…金属変化で作ればいいのか、…しまっておくか…。そう言えば欲しい金属は自分で魔力から生成できるから、粉じんも化学反応も思いのままか…。使う気がしないがな、こう見えて建築家としての矜持がある。起こせば、事故と変わらん。
「新人の子というか…サンクチュアリソングの子が来たよ、何とか使者が先についたってよ。」
 一応サンクチュアリソングは、融合の為に2体欲しいのでその分は作って、抽出に回した二人分の体とした。あの10体は名前がなくともミヨちゃんにとって重要な部下であった。なので保存の話が出来たのだが…実際、ソウルレベル3になって、スキルを二人とも持っていたのは驚いた。そしてもうひとつ驚いたのが…”学習”と”教示”だった。なんと、二つとも学術系でオウルからコアに”教育”することで、コアがスキルを覚えた。その為、オーブ、SPでスキルを回収した。学習はこのダンジョンが生んだすべてのモンスター生成時に無償ですべてのスキルを覚えるチャンスを与えるもので、また真似る事でスキルを発生させやすくなるというスキル。そして教示はカスタム召喚時のスキル付与コストを半額にする効果だ。また、ストックに入れて、学習可能なら、学術スキル付与を0コストで可能となった。その為、ダンジョンにいるパークボアは”火魔法”とか持っている可能性が発生した。但し、無詠唱で行う時は威力が下がるので、どうにもならないし、意外性を生むのでスポナーから出るモンスターにノーコストでスキルが付きやすくなるのはありがたい。
「あいよ。」
「でもまあ、次の村…。野菜か…。」
「この辺は周りを見ると木々が太い、大方小さい木は薪で刈ってあるのだろう。」
 見焚き木は遠目に見たこちらからもわかるぐらいに木がすべて太く、そして、合間がある。その間に草原と川が流れている。
「そうなの…。」
「木炭の普及もいいが燃料系の開拓も…。が、急げば忙殺される。奉仕のために生きてるのではないからな。」
「私はマスターのために生きてるよ?」
 相手は。少女の姿ではあるが、少し自分が気恥ずかしくなった。
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