上 下
120 / 1,270
第3章 マルワール帝国のダンジョンマスター

第120話 地域特産品を探せ!

しおりを挟む
「一応、今回は二人って事でこっちで作業するわよ、新年の会の料理についてね。」
「ああ、一応その時にお前の名前を出して・・・。偉業は。」
「それに関しては、一応置いてある中抜きストーンゴーレムとの一騎打ちになる。ポアンが出して、モアレが倒「一応、今回は二人って事でこっちで作業するわよ、新年の会の料理についてね。」
「ああ、一応その時にお前の名前を出して・・・。偉業は。」
「それに関しては、一応置いてある中抜きストーンゴーレムとの一騎打ちになる。ポアンが出して、モアレが倒す。でデモンストレーションして終わりだ、」
「で、これが一応言われた内容での物ね…。」
 書いてあるのは政治パーティで使われる予算金貨22枚以内。300人(貴族)、立食形式、皿と食器は王宮の物を使う、料理数は最低30、調理は必ず王宮ですべて行う事。と書かれている。あのパン計算だと実際2200万予算で300人の王宮料理を出せという、それなりの依頼だ。そして、悲しいかな、肉は市場に無く、今から狩らないといけない。しかも野菜以外の調味料もこっち持ち。で、もう一個はDP生産禁止だ。これが地味に問題で。こっちにある技術全部向こうに出せぐらいの勢いの物だ、しかも野菜が実は葉物しかなく、根菜がこっちにあるジャガイモしか見つかっていない。これを使ってすでに水あめは開発済みだ。
「でもこれ、かなり無茶よね。普通に足出るわよ?」
 これこそが今回の難題だった。単純に赤字になるのだ、こっちの持ち出し計算すると。
「ああ、分かっている、その為のシルキー増員だ、全員にはタミさんに頼んで、今回使う料理の講習をしてもらった。が…。」
「問題はここからよね。」
 そう立食パーティでスープ系が使えないのだ。使うと貴族の衣装が汚れるので、基本汁物は嫌われる。でパンを使ったとしても数品しかできず、肉も2種類か3種類が限界だ。
「香草を挟んだ、ジャーマンポテト?」
 ジャンが帳簿を叩く、確かに野菜をかき集めはしたが。この調子だと料理数が足りないのだ。
「その辺を入れておきたいが。香草ステーキは外せない。そして、豚骨ラーメンもだ。大方喧伝済みだ。で、酵母パンも投入だ。三日ぐらいかかる、窯の作成も含むからな。」
「きついわね。窯の建設費入れると、赤字よ、これ。」
「問題は種類が足りん。サラダも塩で投入するとはいえ…。ジャンはメッチャングに向かい、魚と貝の確保を頼む。シルキーたちを連れて行け、ゴーレムくらいは作れる。」
「分かった、魚か・・・鮮度は?」
「確保して町を出たら最初のこっち経営の宿屋に入って、オウルに運ばせる。干物でいいと思うが…。後は…。」
「こっちから、各地の村に行ってみる、何か余りがあるかもしれん。出来れば木イチゴの確保とか、ベリー系の確保をしたい。」
「タミさんは?」
「ああ、持ち込む、向こうの方のハイエルフに経験値そろそろ注げばいいから、今の所人員が足りないが…。人数的に300は絞った方だと見ていい、」
「分かってる、あと6日でこっちに鳥の楽園から研修員が来る。で、料理を教えないといけない。で、あっちはあっちで、市民向けと下級貴族向けの二つで10万人規模の料理配布を行うんだと…。香草ステーキとパンだそうだ。そっちは流石にDPも使うがその分を全部全軍が狩りに行ってる。から、人員を借りるのはできない。」
 向こうは向こうで痛みを持つ気か…市民の不満回避と大方租税感謝の意味合いだな…。
「とはいえ、こっちもきついからな。頼んだ。」
「分かった、タミさんはこっちにおいて研修に回させる。という事は…二人旅か…。」
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

30年待たされた異世界転移

明之 想
ファンタジー
 気づけば異世界にいた10歳のぼく。 「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」  こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。  右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。  でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。  あの日見た夢の続きを信じて。  ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!  くじけそうになっても努力を続け。  そうして、30年が経過。  ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。  しかも、20歳も若返った姿で。  異世界と日本の2つの世界で、  20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

あなたがそう望んだから

まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」 思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。 確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。 喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。 ○○○○○○○○○○ 誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。 閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*) 何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?

絶対に間違えないから

mahiro
恋愛
あれは事故だった。 けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。 だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。 何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。 どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。 私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!  父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 その他、多数投稿しています! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

転生調理令嬢は諦めることを知らない

eggy
ファンタジー
リュシドール子爵の長女オリアーヌは七歳のとき事故で両親を失い、自分は片足が不自由になった。 それでも残された生まれたばかりの弟ランベールを、一人で立派に育てよう、と決心する。 子爵家跡継ぎのランベールが成人するまで、親戚から暫定爵位継承の夫婦を領地領主邸に迎えることになった。 最初愛想のよかった夫婦は、次第に家乗っ取りに向けた行動を始める。 八歳でオリアーヌは、『調理』の加護を得る。食材に限り刃物なしで切断ができる。細かい調味料などを離れたところに瞬間移動させられる。その他、調理の腕が向上する能力だ。 それを「貴族に相応しくない」と断じて、子爵はオリアーヌを厨房で働かせることにした。 また夫婦は、自分の息子をランベールと入れ替える画策を始めた。 オリアーヌが十三歳になったとき、子爵は隣領の伯爵に加護の実験台としてランベールを売り渡してしまう。 同時にオリアーヌを子爵家から追放する、と宣言した。 それを機に、オリアーヌは弟を取り戻す旅に出る。まず最初に、隣町まで少なくとも二日以上かかる危険な魔獣の出る街道を、杖つきの徒歩で、武器も護衛もなしに、不眠で、歩ききらなければならない。 弟を取り戻すまで絶対諦めない、ド根性令嬢の冒険が始まる。  主人公が酷く虐げられる描写が苦手な方は、回避をお薦めします。そういう意味もあって、R15指定をしています。  追放令嬢ものに分類されるのでしょうが、追放後の展開はあまり類を見ないものになっていると思います。  2章立てになりますが、1章終盤から2章にかけては、「令嬢」のイメージがぶち壊されるかもしれません。不快に思われる方にはご容赦いただければと存じます。

魔法のせいだからって許せるわけがない

ユウユウ
ファンタジー
 私は魅了魔法にかけられ、婚約者を裏切って、婚約破棄を宣言してしまった。同じように魔法にかけられても婚約者を強く愛していた者は魔法に抵抗したらしい。  すべてが明るみになり、魅了がとけた私は婚約者に謝罪してやり直そうと懇願したが、彼女はけして私を許さなかった。

処理中です...