魔界建築家 井原 ”はじまお外伝”

第一章 流れ者の村

第３５話 何が主力商品なのか？

「と言わけなのぉ。どう？マスターの第一の僕の私の凄さが分かった？」
　元のハミングバードに戻り、現在は２Ｆで建築中のログハウスの１Ｆに全員がいた。現在は木材に価値が生まれ、木材の売却を停止しため、村人に頼み、斧を手渡し、狼の遠距離警備の元木を持って来てもらい、それを井原が加工し、ログハウスに必要な木材のすべてを作っていた。角材の成型である。そしてそのために考え抜いてアイテム交換チケットを”工具ベルト”にした。井原は元々大工の現場監督で一級建築士だった。なので。工期の遅れがあると自分自身大工仕事を行うために、なじみの道具を集めた工具ベルトを、自分が吟味したプロ工具として持っていた。そのベルトは当然思い出深いので４５０万ＤＰで置いてあった。工具が２０点以上あるための高価だった。が、これに目を付けアイテム交換チケットを使い購入したのだ。実際かなり嬉しい。手になじむ工具という相棒たちだからだ。しかもＤＰによる補修も可能でそれがかなりいい感じだった。
「となると…今後は商売するのか。」
「本当に皮鎧とか作って、行商人してもいいけど…。」
「荷車は…確かにＤＰショップに無いな…コア、すまないがこれをＤＰショップに並べておいてくれ。」
『了解しました。価格は？』
「あの大きさで木材が２本で４２０００で、加工費２倍でと言いたいが、金貨３０に技術費用を取った値段で。」
『３万ＤＰですか？』
「すまない、１０万で。」
　流石に原価割れは痛かった。しかも、よくよく考えると、他の商品も相当安く買いたたかれているが…。
『了解しました。置いておきます。売れるかわかりませんが。置いておきます。」
「でもそんな原価割れするほど金貨って安かったんだ。」
「それはこっちに来て初めて知った。金貨があるというのも、神による規定があるのも。という事は信用取引制だ。金が素材として活用される。」
「ん？どういう意味だ？」
「信用取引制度では”ギルド金貨”以外の例えば私達が作った金貨は金貨として扱われず正式な取引には使えない。またこれらの金貨は偽物と言われると、価値が激減する。そして取引に
使えない。考えられている。」
　井原は感心するが、モアレたちには全く訳が分からなかった。
「どういうことだ？」
「ＤＰ，すなわち、この土地から取れる魔力はお金になる。そして、それは一定の値でしか変換できない。レートは金貨一枚１０００ＤＰだ。で、制作価値は剣が本来金貨４枚、そして鎧が
金貨２枚だ。荷車は材料費が大体金貨５枚という事になる。」
「という事は金貨一枚で売れたあの剣は…。」
「予定の半額以下で売ったって事になる。がこれは構わない。元の材料費が４５ＤＰだからな。が、そうなるとか閉文化でこの辺はないから交換は村人の”皮鎧”がベターになるだろう。」
「あの石木剣をナイフにできないか？安いなら投げ物で使える。後、それなりに切れればいいから、それを売れば金にならないか？」
「一応、あれはダンジョンでしかできない。が、考えておこう。ナイフなら、黒曜石の武器があればなんとかなる。これもダンジョン専用だが…。」
「分かった。でも種をまいて…。」
「そうだ、目が出さえすればこちらで…種も。」
『はい、すべてスキャニングしてから渡しました。種は無生物扱いなので、スキャニングの対象です。芽が出ればその植物を召喚対象にできます。これで、村のＤＰ改修が上がりますが…。』
　そう、今度の問題はこの戦争だ。