211 / 281
月光の花嫁
いざ月の都へ
しおりを挟む
ようやく衣服を着てくれたハンナへ振り向くことができた。その際にハンナが「色々ご無礼を働いてしまったので少しでも……その、お詫びにと思ったのですが……」と呟いた。その返しに大地は言う。
「メイド服姿で十分かわいいんだからずっと目の保養になってるっての」
すると彼女は俯いてしまった。なんにせよこれで事案が回避されたことは喜ばしい事だろう。
「それで、シーラはこれからどうする気だ?」
今の彼女の状況は理解できた。先ほどの口ぶりから既に月の都は敵の手の内にあるだろう。だからシーラがこれからどうしたいかである。
「私は……この国で隠れ住むのが一番いいはずなんです」
弱々しく言うのは不安の現れだろう。自分の住む場所から逃げて見知らぬ町だ。怖いのも当然である。
「ですけど……やっぱり帰りたい。私の里を取り返したい。助けて……ほしいです」
断られる。そう思いながらシーラは勇気を振り絞って言った。
「ハンナさんの傷を治してくれたんです。私が出来ることならお手伝いします!」
リリアが頷く。これでこれからの方向性が決まったと、口に出そうと言うタイミングでハンナがシーラにスススーと近づいていく。
「ところでシーラさん。その幼馴染みさんとはどう言ったご関係なのですか?」
それを今聞くのはどうなんだ?
と、呆れる大地を尻目にハンナはそれはもう楽しそうな笑顔で聞いているのだ。メイドにとってこの手の話しは大好物なのだ。三食の合間に食べるおやつタイムで話題に上がればそれはもう盛り上がるのである。
「え?……た、ただの幼馴染みです!」
「またまたぁ。さっき名前を言ったときに嬉しそうな顔をしていましたよ?好きなんじゃないですか?」
「……えと……はい……」
ハンナの追求にシーラは観念したように顔を真っ赤に染めてそう言った。そしてその反応にハンナはキャーキャー騒ぐ。
「で、ではお付き合いとかしているんですね!」
話が三角飛びレベルに飛躍するがシーラは首を振って律儀に答えた。
「それは出来ないんです」
「え?もしかして片想いですか?」
「そ、そうじゃなくて……身分の違いです。私これでも月の都では良い身分なんです。だから……」
再びキャーキャーとハンナが騒ぎ始めた。話からは両思いだとわかる。その上見分の差による恋でハンナの乙女心は暴走してしまっているのだ。
「それはきっと愛で乗り越えられますよ!!」
「そんな、ダメですよ……」
そうなれば良いと思わなくもない。だが、それでもお互いが違う身分故に近寄りすぎないとシーラはモリスと話し合ったのだ。
「あの……」
そんな中で疑問に思ったリリアが声を出した。
「身分の違いってそこまで大事なのでしょうか?」
そう首をかしげて聞くのだ。だが、リリアはこれでも一国の王女だ。そんな彼女がそう言うことを平然と聞けるのがシーラには不思議だった。
「聖女樣はホワイトキングダムの王女樣でもありますよね?」
リリアが居たことで今いる国がホワイトキングダムだとわかっている上でシーラはそう訪ねた。
「はい。第二王女です」
それに確りと頷くと共にチラリと大地へ視線を移す。大地がその視線を受けて頷くとリリアは少し嬉しくなって顔をほころばせる。
「リリア樣やアーデルハイド樣はご結婚相手を自由に選んでいいのですか?」
普通の国であれば政略として他国等、周辺の有益になりそうな相手と結婚をさせられるものだ。だが、リリアは頷いた。
「はい。そう見たいですよ?そもそも王子であったお父様と農民だったお母様が結婚して今に至りますから……私たちにも自由にさせてくれているみたいです」
「凄い身分差なんだな……」
さすがのこれには大地も口を出してしまった。するとリリアは昔聞いた話も持ち出してきた。
「確か……お父様からお母様に『我が国は最強だから君と生きていきたい』って言ったらしいです」
……それがプロポーズの台詞かよ。
「それでも……私達は……」
正直リリアが羨ましい。本当に自由にして良いのなら……。だけれど、自分の力も身分も月の都を支える為に使われるべきだ。何よりも、他国から守り隠し通さないといけないものがある。その力を蓄える為の政略の道具にならなければいけないだろう。
それ以降全員が黙ってしまった事でどんどん空気が重くなっていく。
「あ、あー。とりあえず月の都に行って取り返すことから始めようぜ」
この重苦しい雰囲気に耐えられなくなった大地がそう言うとシーラが困惑して聞いてきた。
「あの!その!……ダイチ様も助けてくれるのですか?」
リリアはお礼と言う理由があるが大地には自分を助ける理由なんてない。それどころか色々助けてもらったことへのお礼すらしていないのだ。
「ん?迷惑か?」
「そんな、迷惑だなんて……でも、私は貴方に何もお礼できていないのに……」
うん?なにか見返りの話をしているのか?
「いや、別にいいんじゃないか?」
「そんなわけにはいきません!そ、そうだ!月の都についたらおもてなしをさせてください!」
「いや、まずは取り返さないとだろ?」
大地がそう言うと「はぅ……そうでした」と沈んでしまう。この人は天然か?
「ま、珍しいもんを見せてくれたお礼ってことで良いじゃないか」
「え?」
何の事を言っているわからずシーラは首をかしげる。ハンナになら精霊の魔法を直接使用したが大地に特別な何かを見せた覚えはない。それ故に尋ねようとした時だった。
「は!?やっぱり私の体をこっそり見たのですね!?」
そう言って自分の体を抱きしめるようにして言うハンナへ大地は即座に「違う!」と耳を赤くしつつ強く否定した。
「俺が言いたいのは……こ・い・つ・ら!だ」
大地は言葉と共に4体いる精霊に人差し指を向けていく。その粗暴な言動に精霊たちが憤慨して好き放題言い始めた。
『こいつらって何よーー!!』
『この俺をコイツ呼ばわりとは面白れぇ』
『サラマンダー変な事を言わないで頂戴。それだから人間が調子に乗るんですよ』
『僕もそう思うよ。最初のガキ呼ばわりといい、もう少し敬意を持ってほしいね』
『でもノームは見たまんま子供じゃない?』
『前から思っていたけれどシルフの方こそ言動すべてが子供じゃないか』
そんな風に言い合いをする精霊達を始めてみたシーラが笑う。出会ってから思い詰めた表情ばかりだったシーラがようやく笑顔を見せた。
ひとしきり笑ったシーラが大地へ向いて言った。
「本当にそれでいいんですか?きっと物凄く大変になります」
先ほど助けてもらったことで大地の強さはある程度理解できている。それでも里を取り返すのは楽ではない。
「もちろんだ。それに間違いを正してやりたいしな」
「間違い?」
シーラがそう聞き返すと大地は頷く。
「さっき一番いいのはここに居ることってシーラは言ったけどよ、一番いいのはやっぱりあんたが月の都で暮らしていくことだろ?」
その言葉にシーラは嬉しくなって瞳に涙を溜めながら「はい……!」と嬉しそうに返事をする。
これで行くことは問題ないだろう。フルネールにも連絡をいれておくか。
ちょっと月の都ってところに行ってくる。
お一人でですか?
いや、リリアと――。
お二人でっ!!??
違う!シーラっていう今日助けた女性とだ!
脳内で騒ぐフルネールにシーラと言う女性について教える。その間は静かにしてくれていたのだがシーラが精霊使いだと話すと小さく「そうですか……」と呟いた。
それから助けにいくと伝えるとフルネールは一呼吸ほど間を置いた。
だいたいわかりました。大地さん。シーラちゃんと月の都をお願いしますね。
任せろ。
フルネールに託されるようにお願いされたことで話を終わらせる。
「それじゃあ月の都へ行くか」
「メイド服姿で十分かわいいんだからずっと目の保養になってるっての」
すると彼女は俯いてしまった。なんにせよこれで事案が回避されたことは喜ばしい事だろう。
「それで、シーラはこれからどうする気だ?」
今の彼女の状況は理解できた。先ほどの口ぶりから既に月の都は敵の手の内にあるだろう。だからシーラがこれからどうしたいかである。
「私は……この国で隠れ住むのが一番いいはずなんです」
弱々しく言うのは不安の現れだろう。自分の住む場所から逃げて見知らぬ町だ。怖いのも当然である。
「ですけど……やっぱり帰りたい。私の里を取り返したい。助けて……ほしいです」
断られる。そう思いながらシーラは勇気を振り絞って言った。
「ハンナさんの傷を治してくれたんです。私が出来ることならお手伝いします!」
リリアが頷く。これでこれからの方向性が決まったと、口に出そうと言うタイミングでハンナがシーラにスススーと近づいていく。
「ところでシーラさん。その幼馴染みさんとはどう言ったご関係なのですか?」
それを今聞くのはどうなんだ?
と、呆れる大地を尻目にハンナはそれはもう楽しそうな笑顔で聞いているのだ。メイドにとってこの手の話しは大好物なのだ。三食の合間に食べるおやつタイムで話題に上がればそれはもう盛り上がるのである。
「え?……た、ただの幼馴染みです!」
「またまたぁ。さっき名前を言ったときに嬉しそうな顔をしていましたよ?好きなんじゃないですか?」
「……えと……はい……」
ハンナの追求にシーラは観念したように顔を真っ赤に染めてそう言った。そしてその反応にハンナはキャーキャー騒ぐ。
「で、ではお付き合いとかしているんですね!」
話が三角飛びレベルに飛躍するがシーラは首を振って律儀に答えた。
「それは出来ないんです」
「え?もしかして片想いですか?」
「そ、そうじゃなくて……身分の違いです。私これでも月の都では良い身分なんです。だから……」
再びキャーキャーとハンナが騒ぎ始めた。話からは両思いだとわかる。その上見分の差による恋でハンナの乙女心は暴走してしまっているのだ。
「それはきっと愛で乗り越えられますよ!!」
「そんな、ダメですよ……」
そうなれば良いと思わなくもない。だが、それでもお互いが違う身分故に近寄りすぎないとシーラはモリスと話し合ったのだ。
「あの……」
そんな中で疑問に思ったリリアが声を出した。
「身分の違いってそこまで大事なのでしょうか?」
そう首をかしげて聞くのだ。だが、リリアはこれでも一国の王女だ。そんな彼女がそう言うことを平然と聞けるのがシーラには不思議だった。
「聖女樣はホワイトキングダムの王女樣でもありますよね?」
リリアが居たことで今いる国がホワイトキングダムだとわかっている上でシーラはそう訪ねた。
「はい。第二王女です」
それに確りと頷くと共にチラリと大地へ視線を移す。大地がその視線を受けて頷くとリリアは少し嬉しくなって顔をほころばせる。
「リリア樣やアーデルハイド樣はご結婚相手を自由に選んでいいのですか?」
普通の国であれば政略として他国等、周辺の有益になりそうな相手と結婚をさせられるものだ。だが、リリアは頷いた。
「はい。そう見たいですよ?そもそも王子であったお父様と農民だったお母様が結婚して今に至りますから……私たちにも自由にさせてくれているみたいです」
「凄い身分差なんだな……」
さすがのこれには大地も口を出してしまった。するとリリアは昔聞いた話も持ち出してきた。
「確か……お父様からお母様に『我が国は最強だから君と生きていきたい』って言ったらしいです」
……それがプロポーズの台詞かよ。
「それでも……私達は……」
正直リリアが羨ましい。本当に自由にして良いのなら……。だけれど、自分の力も身分も月の都を支える為に使われるべきだ。何よりも、他国から守り隠し通さないといけないものがある。その力を蓄える為の政略の道具にならなければいけないだろう。
それ以降全員が黙ってしまった事でどんどん空気が重くなっていく。
「あ、あー。とりあえず月の都に行って取り返すことから始めようぜ」
この重苦しい雰囲気に耐えられなくなった大地がそう言うとシーラが困惑して聞いてきた。
「あの!その!……ダイチ様も助けてくれるのですか?」
リリアはお礼と言う理由があるが大地には自分を助ける理由なんてない。それどころか色々助けてもらったことへのお礼すらしていないのだ。
「ん?迷惑か?」
「そんな、迷惑だなんて……でも、私は貴方に何もお礼できていないのに……」
うん?なにか見返りの話をしているのか?
「いや、別にいいんじゃないか?」
「そんなわけにはいきません!そ、そうだ!月の都についたらおもてなしをさせてください!」
「いや、まずは取り返さないとだろ?」
大地がそう言うと「はぅ……そうでした」と沈んでしまう。この人は天然か?
「ま、珍しいもんを見せてくれたお礼ってことで良いじゃないか」
「え?」
何の事を言っているわからずシーラは首をかしげる。ハンナになら精霊の魔法を直接使用したが大地に特別な何かを見せた覚えはない。それ故に尋ねようとした時だった。
「は!?やっぱり私の体をこっそり見たのですね!?」
そう言って自分の体を抱きしめるようにして言うハンナへ大地は即座に「違う!」と耳を赤くしつつ強く否定した。
「俺が言いたいのは……こ・い・つ・ら!だ」
大地は言葉と共に4体いる精霊に人差し指を向けていく。その粗暴な言動に精霊たちが憤慨して好き放題言い始めた。
『こいつらって何よーー!!』
『この俺をコイツ呼ばわりとは面白れぇ』
『サラマンダー変な事を言わないで頂戴。それだから人間が調子に乗るんですよ』
『僕もそう思うよ。最初のガキ呼ばわりといい、もう少し敬意を持ってほしいね』
『でもノームは見たまんま子供じゃない?』
『前から思っていたけれどシルフの方こそ言動すべてが子供じゃないか』
そんな風に言い合いをする精霊達を始めてみたシーラが笑う。出会ってから思い詰めた表情ばかりだったシーラがようやく笑顔を見せた。
ひとしきり笑ったシーラが大地へ向いて言った。
「本当にそれでいいんですか?きっと物凄く大変になります」
先ほど助けてもらったことで大地の強さはある程度理解できている。それでも里を取り返すのは楽ではない。
「もちろんだ。それに間違いを正してやりたいしな」
「間違い?」
シーラがそう聞き返すと大地は頷く。
「さっき一番いいのはここに居ることってシーラは言ったけどよ、一番いいのはやっぱりあんたが月の都で暮らしていくことだろ?」
その言葉にシーラは嬉しくなって瞳に涙を溜めながら「はい……!」と嬉しそうに返事をする。
これで行くことは問題ないだろう。フルネールにも連絡をいれておくか。
ちょっと月の都ってところに行ってくる。
お一人でですか?
いや、リリアと――。
お二人でっ!!??
違う!シーラっていう今日助けた女性とだ!
脳内で騒ぐフルネールにシーラと言う女性について教える。その間は静かにしてくれていたのだがシーラが精霊使いだと話すと小さく「そうですか……」と呟いた。
それから助けにいくと伝えるとフルネールは一呼吸ほど間を置いた。
だいたいわかりました。大地さん。シーラちゃんと月の都をお願いしますね。
任せろ。
フルネールに託されるようにお願いされたことで話を終わらせる。
「それじゃあ月の都へ行くか」
0
お気に入りに追加
158
あなたにおすすめの小説
日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊
北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。
アブソリュート・ババア
筧千里
ファンタジー
大陸の地下に根を張る、誰も踏破したことのない最大のロストワルド大迷宮。迷宮に入り、貴重な魔物の素材や宝物を持ち帰る者たちが集まってできたのが、ハンターギルドと言われている。
そんなハンターギルドの中でも一握りの者しかなることができない最高ランク、S級ハンターを歴代で初めて与えられたのは、『無敵の女王《アブソリュート・クイーン》』と呼ばれた女ハンターだった。
あれから40年。迷宮は誰にも踏破されることなく、彼女は未だに現役を続けている。ゆえに、彼女は畏れと敬いをもって、こう呼ばれていた。
アブソリュート・ババ「誰がババアだって?」
スマートシステムで異世界革命
小川悟
ファンタジー
/// 毎日19時に投稿する予定です。 ///
★☆★ システム開発の天才!異世界転移して魔法陣構築で生産チート! ★☆★
新道亘《シンドウアタル》は、自分でも気が付かないうちにボッチ人生を歩み始めていた。
それならボッチ卒業の為に、現実世界のしがらみを全て捨て、新たな人生を歩もうとしたら、異世界女神と事故で現実世界のすべてを捨て、やり直すことになってしまった。
異世界に行くために、新たなスキルを神々と作ったら、とんでもなく生産チートなスキルが出来上がる。
スマフォのような便利なスキルで異世界に生産革命を起こします!
序章(全5話)異世界転移までの神々とのお話しです
第1章(全12話+1話)転生した場所での検証と訓練
第2章(全13話+1話)滞在先の街と出会い
第3章(全44話+4話)遺産活用と結婚
第4章(全17話)ダンジョン探索
第5章(執筆中)公的ギルド?
※第3章以降は少し内容が過激になってきます。
上記はあくまで予定です。
カクヨムでも投稿しています。
世界樹を巡る旅
ゴロヒロ
ファンタジー
偶然にも事故に巻き込まれたハルトはその事故で勇者として転生をする者たちと共に異世界に向かう事になった
そこで会った女神から頼まれ世界樹の迷宮を攻略する事にするのだった
カクヨムでも投稿してます
クラスまるごと異世界転移
八神
ファンタジー
二年生に進級してもうすぐ5月になろうとしていたある日。
ソレは突然訪れた。
『君たちに力を授けよう。その力で世界を救うのだ』
そんな自分勝手な事を言うと自称『神』は俺を含めたクラス全員を異世界へと放り込んだ。
…そして俺たちが神に与えられた力とやらは『固有スキル』なるものだった。
どうやらその能力については本人以外には分からないようになっているらしい。
…大した情報を与えられてもいないのに世界を救えと言われても…
そんな突然異世界へと送られた高校生達の物語。
超時空スキルを貰って、幼馴染の女の子と一緒に冒険者します。
烏帽子 博
ファンタジー
クリスは、孤児院で同い年のララと、院長のシスター メリジェーンと祝福の儀に臨んだ。
その瞬間クリスは、真っ白な空間に召喚されていた。
「クリス、あなたに超時空スキルを授けます。
あなたの思うように過ごしていいのよ」
真っ白なベールを纏って後光に包まれたその人は、それだけ言って消えていった。
その日クリスに司祭から告げられたスキルは「マジックポーチ」だった。
死んでないのに異世界に転生させられた
三日月コウヤ
ファンタジー
今村大河(いまむらたいが)は中学3年生になった日に神から丁寧な説明とチート能力を貰う…事はなく勝手な神の個人的な事情に巻き込まれて異世界へと行く羽目になった。しかし転生されて早々に死にかけて、与えられたスキルによっても苦労させられるのであった。
なんでも出来るスキル(確定で出来るとは言ってない)
*冒険者になるまでと本格的に冒険者活動を始めるまで、メインヒロインの登場などが結構後の方になります。それら含めて全体的にストーリーの進行速度がかなり遅いですがご了承ください。
*カクヨム、アルファポリスでも投降しております
異世界貴族は家柄と共に! 〜悪役貴族に転生したので、成り上がり共を潰します〜
スクールH
ファンタジー
家柄こそ全て!
名家生まれの主人公は、絶望しながら死んだ。
そんな彼が生まれ変わったのがとある成り上がりラノベ小説の世界。しかも悪役貴族。
名家生まれの彼の心を占めていたのは『家柄こそ全て!』という考え。
新しい人生では絶望せず、ついでにウザい成り上がり共(元々身分が低い奴)を蹴落とそうと決心する。
別作品の執筆の箸休めに書いた作品ですので一話一話の文章量は少ないです。
軽い感じで呼んでください!
※不快な表現が多いです。
なろうとカクヨムに先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる