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異世界無双!1000対俺
早いもの順で良いものは消える定め
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朝日が昇り清々しいいい天気……と言いたいが暑くてかなわない。
あの後、やっぱりと言うか全ての事後処理をグラネス達にぶん投げて逃げるように大地とフルネールとレヴィアはギルド前に帰ってきたのだ。
「お前ら……何でこんなに暑いのに引っ付いてこられるんだ?そして、何でこんなに暑いのに起きてこないんだ?」
無理やり上半身を起こすと大地の服を掴んでいた手はだらんと落ちる。
「おはようございます。ダイチさん。いつも仲がいいですね」
暑い時期だとわかっても変わらない大地たちを見ておかしそうにユーナは笑う。
「勘弁してくれよ。ひとまずこいつら起こして日課をこなしてくるかな……」
「滝に飛び込んでくるんですね?」
「まぁそうなるな。こいつらを起こして放り込んでこないと」
言い方は人を沈めるそれだが仕方ない。何せ昨日でわかったことがこいつら暑いと余計に引っ付いてくるってことだからな。……なんで?
「あ、ダイチさん。昨日聞いたんですがクルス王子は快方に向かっているそうですよ」
ユーナが昨日聞いた情報を思い出すように教えてくれる。
「そうか。それはよかった。リリアが頑張って取ってきたんだから元気になってほしいな」
せっかく取ってきてもダメでしただったらやるせないしな。
「ふふ、そうですね。それじゃあ私はギルドを開ける準備がありますから」
そう言ってギルドに入っていくのを見送ったあと、大地は二人を起こして南の森へ行くのであった。
朝シャンもとい朝滝を済ませ食事を終えると大地たちは商店街へと足を向けた。
商店街でいくつかの店を巡り程よい酒を購入してフルネールにしまってもらってからギルドへと戻るとガラガラでユーナさん以外の人を見かけなくなっていた。
「……ついにギルドが潰れるのか?」
「潰れません!!」
入るや否やふざけてみるとユーナさんはしっかりとツッコミをいれてくれた。
「この人の少なさは?」
「戦争が始まったんですよ。ここ最近戦争があまりなかったのでBランク以上の人は皆行っちゃいましたね」
何時もなら依頼の掲示板を見て渋い顔をしているBランクの人間やテーブルで雑談して笑いあっているA~Sランクの人が全くいないのはそういうことなのだろう。ただ、戦争は少ない方がいいんじゃないかとも思ってもしまう。
「Cランク以下は?」
「依頼をこなしに行っていますよ」
ふむふむ。みんなちゃんと働いているんだな
「因みにCランクの依頼はあまりいいものが残ってないかもしれません」
「うぇ。とりあえず見てみるよ」
大地が掲示板の方へ歩きフルネールへ「何かいい依頼はないか?」と聞く。
フルネールが大地の代わりに依頼を探してくれる。彼女が文句ひとつ言わず何時もの事としてやってくれるのは大地がこの世界の文字を読むことができないからだ。
その理由も学がないからではなくチート能力の代償からきている。ただ、回りの人たちにはめんどいので学がないと大地自身が触れ回っているのだ。
何はともあれフルネールから依頼内容を聞いていると奥の部屋からギルド長がやって来た。
「お、ダイチは依頼を探しているところか?」
「出遅れてな。良いもんなくて困っているが……そんなところだ」
フルネールが手に取った依頼はさほど魅力的に思えない。その依頼は下水道のネズミ駆除やモンスターの卵の採取、ベルナーの町までの護衛、魔法研究の実験手伝い。と言ったものだ。
ネズミの駆除なんてCランクがやるようなものじゃないだろう。
「お前、またBランクへ昇格できる依頼やってみるか?」
「そうだなぁ。次はしっかり依頼内容を聞いて道具揃え……」
言葉の途中で固まった大地を怪訝そうにギルド長は聞いてきた。
「どうした?」
「揃えるための金が……ない」
さすがに冗談だと思ったのかギルド長は「あっはっはっはー!」と笑い飛ばす。
「流石に25万ゴールドだぞ?普通に暮らしていれば半年くらいは持つはずだぞ?」
「まぁそのなんだ、ちと高い買い物とか色々な……」
全部レヴィアに使ったようなものだがそれを言っても仕方がない。
ギルド長はちらりとレヴィアを見る。契約者よりも良い服を着るモンスターなどこれまで見たことがない。それはだいたい世間のみられ方や自身のプライドとかでそうする人がいないのだが……大地はそういった事に対する感覚が鈍いのだろうか。
「ま、お前らの生き方についてとやかく言えるもんじゃないが……ユーナ!貼ってないやつでCランクの何かいい依頼はないのか?」
「え?そうですね。まだちゃんと調べてないのがいくつかありますけど……」
いきなり話をふられたユーナは少し戸惑いながらもカウンターの引き出しを探り手に取った書類をみながら答えた。
「そうですねぇ。でも、Cランクでモンスター討伐するようなものは……」
ユーナさんが調べてくれているとギルド名物が盛大に鳴った。
――バァン!!
激しい勢いで開かれた扉から入ってきた人物は金色の髪をなびかせる。だが、美しい顔立ちはなにやら険しい表情だ。
「ギルド長いるか!?」
入ってきたのはアーデルハイドだ。彼女は直ぐにギルド長を呼び見つけると少しの早歩きで近づいた。
「どうした?」
ギルド長がそう聞くとアーデルハイドは難しい問題を出すように重苦しい口調で言う。
「戦争を仕掛けてきた国が増えた」
あの後、やっぱりと言うか全ての事後処理をグラネス達にぶん投げて逃げるように大地とフルネールとレヴィアはギルド前に帰ってきたのだ。
「お前ら……何でこんなに暑いのに引っ付いてこられるんだ?そして、何でこんなに暑いのに起きてこないんだ?」
無理やり上半身を起こすと大地の服を掴んでいた手はだらんと落ちる。
「おはようございます。ダイチさん。いつも仲がいいですね」
暑い時期だとわかっても変わらない大地たちを見ておかしそうにユーナは笑う。
「勘弁してくれよ。ひとまずこいつら起こして日課をこなしてくるかな……」
「滝に飛び込んでくるんですね?」
「まぁそうなるな。こいつらを起こして放り込んでこないと」
言い方は人を沈めるそれだが仕方ない。何せ昨日でわかったことがこいつら暑いと余計に引っ付いてくるってことだからな。……なんで?
「あ、ダイチさん。昨日聞いたんですがクルス王子は快方に向かっているそうですよ」
ユーナが昨日聞いた情報を思い出すように教えてくれる。
「そうか。それはよかった。リリアが頑張って取ってきたんだから元気になってほしいな」
せっかく取ってきてもダメでしただったらやるせないしな。
「ふふ、そうですね。それじゃあ私はギルドを開ける準備がありますから」
そう言ってギルドに入っていくのを見送ったあと、大地は二人を起こして南の森へ行くのであった。
朝シャンもとい朝滝を済ませ食事を終えると大地たちは商店街へと足を向けた。
商店街でいくつかの店を巡り程よい酒を購入してフルネールにしまってもらってからギルドへと戻るとガラガラでユーナさん以外の人を見かけなくなっていた。
「……ついにギルドが潰れるのか?」
「潰れません!!」
入るや否やふざけてみるとユーナさんはしっかりとツッコミをいれてくれた。
「この人の少なさは?」
「戦争が始まったんですよ。ここ最近戦争があまりなかったのでBランク以上の人は皆行っちゃいましたね」
何時もなら依頼の掲示板を見て渋い顔をしているBランクの人間やテーブルで雑談して笑いあっているA~Sランクの人が全くいないのはそういうことなのだろう。ただ、戦争は少ない方がいいんじゃないかとも思ってもしまう。
「Cランク以下は?」
「依頼をこなしに行っていますよ」
ふむふむ。みんなちゃんと働いているんだな
「因みにCランクの依頼はあまりいいものが残ってないかもしれません」
「うぇ。とりあえず見てみるよ」
大地が掲示板の方へ歩きフルネールへ「何かいい依頼はないか?」と聞く。
フルネールが大地の代わりに依頼を探してくれる。彼女が文句ひとつ言わず何時もの事としてやってくれるのは大地がこの世界の文字を読むことができないからだ。
その理由も学がないからではなくチート能力の代償からきている。ただ、回りの人たちにはめんどいので学がないと大地自身が触れ回っているのだ。
何はともあれフルネールから依頼内容を聞いていると奥の部屋からギルド長がやって来た。
「お、ダイチは依頼を探しているところか?」
「出遅れてな。良いもんなくて困っているが……そんなところだ」
フルネールが手に取った依頼はさほど魅力的に思えない。その依頼は下水道のネズミ駆除やモンスターの卵の採取、ベルナーの町までの護衛、魔法研究の実験手伝い。と言ったものだ。
ネズミの駆除なんてCランクがやるようなものじゃないだろう。
「お前、またBランクへ昇格できる依頼やってみるか?」
「そうだなぁ。次はしっかり依頼内容を聞いて道具揃え……」
言葉の途中で固まった大地を怪訝そうにギルド長は聞いてきた。
「どうした?」
「揃えるための金が……ない」
さすがに冗談だと思ったのかギルド長は「あっはっはっはー!」と笑い飛ばす。
「流石に25万ゴールドだぞ?普通に暮らしていれば半年くらいは持つはずだぞ?」
「まぁそのなんだ、ちと高い買い物とか色々な……」
全部レヴィアに使ったようなものだがそれを言っても仕方がない。
ギルド長はちらりとレヴィアを見る。契約者よりも良い服を着るモンスターなどこれまで見たことがない。それはだいたい世間のみられ方や自身のプライドとかでそうする人がいないのだが……大地はそういった事に対する感覚が鈍いのだろうか。
「ま、お前らの生き方についてとやかく言えるもんじゃないが……ユーナ!貼ってないやつでCランクの何かいい依頼はないのか?」
「え?そうですね。まだちゃんと調べてないのがいくつかありますけど……」
いきなり話をふられたユーナは少し戸惑いながらもカウンターの引き出しを探り手に取った書類をみながら答えた。
「そうですねぇ。でも、Cランクでモンスター討伐するようなものは……」
ユーナさんが調べてくれているとギルド名物が盛大に鳴った。
――バァン!!
激しい勢いで開かれた扉から入ってきた人物は金色の髪をなびかせる。だが、美しい顔立ちはなにやら険しい表情だ。
「ギルド長いるか!?」
入ってきたのはアーデルハイドだ。彼女は直ぐにギルド長を呼び見つけると少しの早歩きで近づいた。
「どうした?」
ギルド長がそう聞くとアーデルハイドは難しい問題を出すように重苦しい口調で言う。
「戦争を仕掛けてきた国が増えた」
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