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王族からは逃げられない
王女との話す内容はこれでいいのか?
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「ところで今回の依頼は俺の力を見るためでも有るんだよな?その事はリリアに伝えてるのか?」
後ろでフルネールとなにやら会話しているリリアをチラリと見てからアーデルハイドに尋ねた。
「いや、その事については特にリリアに伝えてはいない。伝えたらその先の依頼についても言わなくてはいけないだろうからな」
「そもそも、その依頼はどんなことするんだ?」
「大規模な依頼になるんだが、少し遠出してもらうことになるな」
「大規模……俺やフルネール以外の人も集ってことか」
「そうだ。戦争と言うわけではないが私が直接あって集めた信頼できる人達で行うものだ」
アーデルハイド王女が直接と言うことは流石に手練れが集まるのだろう。
「んー。その中にリリアは入れる気がないのか?」
「……何故わかる?」
少しだけ驚くアーデルハイドだが直ぐに凛とした態度に戻る。
「いや、リリアにその依頼について言ってないようだからな。気づくだろ」
「そうか。確かにリリアを連れていく気はない。出来るだけ危険から遠ざけたいんだ」
まぁ可愛がっているならそれもそうだろう。
「なるほどな。だけど……黙って行ったらリリアは怒るだろうから、宥めるのがんばれよ」
「……物は相談なんだが」
「嫌だ」
「まて、まだ何も言っていないぞ?」
じっと見てくるアーデルハイドの瞳からは何かを訴えかけてるくものがあるのだが、大地は気づかないふりをして無視をする。
「今の流れでだいたい検討つくからな」
「それなら頼まれてくれてもよくないか?」
「そこにメリットが何もないからな。パスだパス」
片手を振りながら断る大地にアーデルハイドは食い下がる。
「ほら、王女のお願いだぞ?それを受けるなんてそうそう体験できるものじゃないだろ?」
自分で言うか?珍しかろうが嫌なものは嫌だ。
「そうかもしれないが、一緒にリリアを宥める大変だろうから断る」
「大変だから頼んでいるのだろう」
開き直りやがった!
「そもそも、そう言う依頼があるって教えてやりゃあ良いじゃねえか。それで来ないようなら怒ることもないだろ」
「リリアは絶対いくと言うのもわかるんだ!だけど危険なんだ!そんな場所に連れてって何かあったらどうする!?」
「それを考えるのも受けるハンター側のことだろ?アイツが出来る出来ないを判断するんだよ!」
「しかし……もし行くと言って、もし何かあったら……私は……」
そもそもアイツは仕方がないとはいえ一回自殺行為のような依頼受けてるからな。確実に行くって言うだろうな。
再び大地は後ろをチラリと振り向くと楽しそうに笑っているリリアの姿が目に写る。
そして視線を戻すと暗い表情をしているアーデルハイドだ。
大地は王女の前ということも忘れてはぁっとため息を一つ吐き出した。
「わかった。それじゃあリリアがついていくと言ったら、俺とフルネールがリリアを必ず守る。だから、まずはリリアに依頼の話でもすればいい」
「……ダイチはやはり良くわからない男だな」
おう?せっかく宥めて妥協案だしてるのに良くわからない男だと?どんな感想だよ。
さっきから色々考えているみたいですがアーデを口説いたりしてるんですか?
してねぇよ!
「何が言いたいんだ?」
「君は……リリアのことが好きではないのか?」
アーデルハイドの急な言葉で吹き出して咳き込んだあと、大地は非難の目をアーデルハイドに向ける。
「何でそうなるんだよ。いったいどこの情報だそれは?」
やはりフルネールからか?
呼びました?
呼んでねえ!
「この際だからはっきり言うが、私はダイチがリリアを狙っているんじゃないかと思っていた」
いや狙うって……それんなことしたら牢屋行きだし、聖女であることも考慮したら処刑による斬首すらもあり得るんじゃないか。
「……リリアはまだ16歳だろ?そんなんに求愛でもしてみろ。俺は即牢屋行きだ」
「それはリリアが嫌がった場合だろう?少なくともリリアはいやがらないと思うが」
んー?こんな30のおっさんに好意をぶつけられたら気持ち悪すぎて逃げるのが普通では?
「よくわかっていないみたいだな。いいか?リリアはダイチのことが好きでいるんだぞ?」
「好意を持たれてるのはわかる。ただ、リリアは好きなだけで恋をしているわけじゃないみたいだぞ?つまり他の人と一緒ってことだ」
同じラインにたっているのだから、おっさんが年若い娘に欲を出してはいけないのだ。出せば死ぬ(社会的に)
アーデルハイドがこれだから男は……と言うような蔑んだ目で見てくる。
「……それも違うだろう。リリアは恋をしていることにわかっていないだけだ。だから、ダイチがキチンと礼節をもって望めばリリアは断らないと思うが?」
「これだから温室王女様は……いくらリリアでも誰かに助けを呼ぶか兵士に助けを求めるさ。そしてそうなった時に俺の人生は終わる……と言うふうになるわけだ。って言うか話がズレて来てるぞ?」
「温室……」
あ、やべ。口が滑った……。しかも結構ダメージ受けてるっぽい。何とか話題を逸らさねば!
「ま、まぁとりあえず下手に近づいて牢屋行き(最悪処刑)になるくらいなら、俺は何時もの日常を送りたいから変なこと考えないでくれ」
「温室……まぁいい。一先ずダイチがリリアを危険にさらさしてもいいと考えているのはわかった。リリアを利用したりするのが目的ならそんなことはない言わないだろうからな……」
……一先ず変な疑いは晴れた……んだよな?
「それで、リリアには話すのか?」
「いや、それは……だって危険なんだぞ?下手したら死ぬかもしれないんだ。だから、連れていきたくない……」
「俺はアーデルハイドの考えに肯定も否定もしないぞ?リリアは俺よりランクが高いハンターだ。リスクについてくらい自分で考えるだろう」
「しかし……!!」
「なんの話をしているんですか?」
大地とアーデルハイドの話が更に何かを大地に伝えようとしたタイミングで隣に来ていたリリアがひよこっと顔を出す。
先程話していた内容が内容なだけに大地は少しだけドキッと肝を冷やす。ただ、その表情と言葉からは大地とアーデルハイドの話していた内容について聞こえてなかった見たいで安堵する。
因みにアーデルハイドに視線を向けると首を横に振るっている。恐らくまだ話すかどうか迷ってるのだろう。仕方ないので適当にでっち上げる事にした。
「いや、ここの鉱石について不思議だなって話をしていたんだ」
後ろでフルネールとなにやら会話しているリリアをチラリと見てからアーデルハイドに尋ねた。
「いや、その事については特にリリアに伝えてはいない。伝えたらその先の依頼についても言わなくてはいけないだろうからな」
「そもそも、その依頼はどんなことするんだ?」
「大規模な依頼になるんだが、少し遠出してもらうことになるな」
「大規模……俺やフルネール以外の人も集ってことか」
「そうだ。戦争と言うわけではないが私が直接あって集めた信頼できる人達で行うものだ」
アーデルハイド王女が直接と言うことは流石に手練れが集まるのだろう。
「んー。その中にリリアは入れる気がないのか?」
「……何故わかる?」
少しだけ驚くアーデルハイドだが直ぐに凛とした態度に戻る。
「いや、リリアにその依頼について言ってないようだからな。気づくだろ」
「そうか。確かにリリアを連れていく気はない。出来るだけ危険から遠ざけたいんだ」
まぁ可愛がっているならそれもそうだろう。
「なるほどな。だけど……黙って行ったらリリアは怒るだろうから、宥めるのがんばれよ」
「……物は相談なんだが」
「嫌だ」
「まて、まだ何も言っていないぞ?」
じっと見てくるアーデルハイドの瞳からは何かを訴えかけてるくものがあるのだが、大地は気づかないふりをして無視をする。
「今の流れでだいたい検討つくからな」
「それなら頼まれてくれてもよくないか?」
「そこにメリットが何もないからな。パスだパス」
片手を振りながら断る大地にアーデルハイドは食い下がる。
「ほら、王女のお願いだぞ?それを受けるなんてそうそう体験できるものじゃないだろ?」
自分で言うか?珍しかろうが嫌なものは嫌だ。
「そうかもしれないが、一緒にリリアを宥める大変だろうから断る」
「大変だから頼んでいるのだろう」
開き直りやがった!
「そもそも、そう言う依頼があるって教えてやりゃあ良いじゃねえか。それで来ないようなら怒ることもないだろ」
「リリアは絶対いくと言うのもわかるんだ!だけど危険なんだ!そんな場所に連れてって何かあったらどうする!?」
「それを考えるのも受けるハンター側のことだろ?アイツが出来る出来ないを判断するんだよ!」
「しかし……もし行くと言って、もし何かあったら……私は……」
そもそもアイツは仕方がないとはいえ一回自殺行為のような依頼受けてるからな。確実に行くって言うだろうな。
再び大地は後ろをチラリと振り向くと楽しそうに笑っているリリアの姿が目に写る。
そして視線を戻すと暗い表情をしているアーデルハイドだ。
大地は王女の前ということも忘れてはぁっとため息を一つ吐き出した。
「わかった。それじゃあリリアがついていくと言ったら、俺とフルネールがリリアを必ず守る。だから、まずはリリアに依頼の話でもすればいい」
「……ダイチはやはり良くわからない男だな」
おう?せっかく宥めて妥協案だしてるのに良くわからない男だと?どんな感想だよ。
さっきから色々考えているみたいですがアーデを口説いたりしてるんですか?
してねぇよ!
「何が言いたいんだ?」
「君は……リリアのことが好きではないのか?」
アーデルハイドの急な言葉で吹き出して咳き込んだあと、大地は非難の目をアーデルハイドに向ける。
「何でそうなるんだよ。いったいどこの情報だそれは?」
やはりフルネールからか?
呼びました?
呼んでねえ!
「この際だからはっきり言うが、私はダイチがリリアを狙っているんじゃないかと思っていた」
いや狙うって……それんなことしたら牢屋行きだし、聖女であることも考慮したら処刑による斬首すらもあり得るんじゃないか。
「……リリアはまだ16歳だろ?そんなんに求愛でもしてみろ。俺は即牢屋行きだ」
「それはリリアが嫌がった場合だろう?少なくともリリアはいやがらないと思うが」
んー?こんな30のおっさんに好意をぶつけられたら気持ち悪すぎて逃げるのが普通では?
「よくわかっていないみたいだな。いいか?リリアはダイチのことが好きでいるんだぞ?」
「好意を持たれてるのはわかる。ただ、リリアは好きなだけで恋をしているわけじゃないみたいだぞ?つまり他の人と一緒ってことだ」
同じラインにたっているのだから、おっさんが年若い娘に欲を出してはいけないのだ。出せば死ぬ(社会的に)
アーデルハイドがこれだから男は……と言うような蔑んだ目で見てくる。
「……それも違うだろう。リリアは恋をしていることにわかっていないだけだ。だから、ダイチがキチンと礼節をもって望めばリリアは断らないと思うが?」
「これだから温室王女様は……いくらリリアでも誰かに助けを呼ぶか兵士に助けを求めるさ。そしてそうなった時に俺の人生は終わる……と言うふうになるわけだ。って言うか話がズレて来てるぞ?」
「温室……」
あ、やべ。口が滑った……。しかも結構ダメージ受けてるっぽい。何とか話題を逸らさねば!
「ま、まぁとりあえず下手に近づいて牢屋行き(最悪処刑)になるくらいなら、俺は何時もの日常を送りたいから変なこと考えないでくれ」
「温室……まぁいい。一先ずダイチがリリアを危険にさらさしてもいいと考えているのはわかった。リリアを利用したりするのが目的ならそんなことはない言わないだろうからな……」
……一先ず変な疑いは晴れた……んだよな?
「それで、リリアには話すのか?」
「いや、それは……だって危険なんだぞ?下手したら死ぬかもしれないんだ。だから、連れていきたくない……」
「俺はアーデルハイドの考えに肯定も否定もしないぞ?リリアは俺よりランクが高いハンターだ。リスクについてくらい自分で考えるだろう」
「しかし……!!」
「なんの話をしているんですか?」
大地とアーデルハイドの話が更に何かを大地に伝えようとしたタイミングで隣に来ていたリリアがひよこっと顔を出す。
先程話していた内容が内容なだけに大地は少しだけドキッと肝を冷やす。ただ、その表情と言葉からは大地とアーデルハイドの話していた内容について聞こえてなかった見たいで安堵する。
因みにアーデルハイドに視線を向けると首を横に振るっている。恐らくまだ話すかどうか迷ってるのだろう。仕方ないので適当にでっち上げる事にした。
「いや、ここの鉱石について不思議だなって話をしていたんだ」
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