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「倉科今日元気ない?」
「うん、実は昨日の夜の夢見が悪くて。今朝の寝起きが最悪だったんだよね。」
「せっかくの飲み会の日に残念だな?いつもはしこたま飲むのに、今日は全然じゃん。」
「いつもしこたまなんて飲んでません。人をザルのように言わないでよね。…それに今日はなんだか酔いが回りそうだし、控え目にしてるんだから。」
「へぇ。健康体の倉科にしては珍しいな。だからこんな端の席でこそこそ飲んでるのか。でもまぁ酔い潰れたら俺が送ってやるよ。」
「もう、片岡みたいな細身の体躯の奴が何言ってんの。私はいいから、ほら、飲んで!」
「お?見くびってるな?倉科位余裕で……、ほらっ、こぼれてる、ったく、飲んでないのに酔ってんのかよ?」
片岡は、零れたビールをおしぼりで拭いている。改めて腕まくりしている片岡の手に目をやると、思ったよりごつくて筋ばっていて筋肉質に見えた。
(長身で小顔だから今まであまり気づかなかったけれど、細いだけじゃなくて割りとがっしりとしてたりするのかな。)
「片岡さん、私が拭きますからどうぞ、飲んでて下さい。」
今年入社した女子社員の今野さんがビール瓶を持って移動してきて、片岡のコップに注いだ。今野さんの事、前から思っていたけれど、改めて見た目諸々女子力の高そうな子だなぁと、綺麗なネイルを施した細い指先をぼんやり眺めた。
「いや、俺はいいから部長達のとこ行ってお酌してきてくれないかな?俺はさっき部長達の所に注ぎに行ったし、いつも元気な倉科さんは今日は体調が良くないみたいだから。」
「でも……」
今野さんが私をちらっと見たので、私はビール瓶と自分のコップを持って立ち上がった。
「ちょっと快復したから私が部長達のとこ行ってくるね。」
「……倉科、本当に大丈夫か?」
「うん、この通り平気みたい。ありがと。」
「うん、実は昨日の夜の夢見が悪くて。今朝の寝起きが最悪だったんだよね。」
「せっかくの飲み会の日に残念だな?いつもはしこたま飲むのに、今日は全然じゃん。」
「いつもしこたまなんて飲んでません。人をザルのように言わないでよね。…それに今日はなんだか酔いが回りそうだし、控え目にしてるんだから。」
「へぇ。健康体の倉科にしては珍しいな。だからこんな端の席でこそこそ飲んでるのか。でもまぁ酔い潰れたら俺が送ってやるよ。」
「もう、片岡みたいな細身の体躯の奴が何言ってんの。私はいいから、ほら、飲んで!」
「お?見くびってるな?倉科位余裕で……、ほらっ、こぼれてる、ったく、飲んでないのに酔ってんのかよ?」
片岡は、零れたビールをおしぼりで拭いている。改めて腕まくりしている片岡の手に目をやると、思ったよりごつくて筋ばっていて筋肉質に見えた。
(長身で小顔だから今まであまり気づかなかったけれど、細いだけじゃなくて割りとがっしりとしてたりするのかな。)
「片岡さん、私が拭きますからどうぞ、飲んでて下さい。」
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「いや、俺はいいから部長達のとこ行ってお酌してきてくれないかな?俺はさっき部長達の所に注ぎに行ったし、いつも元気な倉科さんは今日は体調が良くないみたいだから。」
「でも……」
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