可愛くて、健気で、エッチで、一途な幼馴染の女の子は、好きですか?~付き合いたい彼女と付き合いたくない彼の攻防戦~

三日月

文字の大きさ
上 下
24 / 53
第二幕

ハンバーガーと金髪少女

しおりを挟む
 はむはむ。ごくん。

「このハンバーガーという食べ物はとても美味しいですわ‼ こんなおいしい食べ物今まで食べた事なかったですわ‼」
「そ、そっか……」

 僕たちはあれから小腹がすいたので、ゲームセンターの近くにあるマク〇ナルドに来ていた。星野さんは案の定ハンバーガーを知らず、どういった食べ物か教えてあげると目を輝かせながら注文し、今はとても美味しそうに食べている。

 ただ彼女の注文した数が少々予想外であり、彼女は何とハンバーガーを十個注文していたのだ。男だってその量を食べるのは至難の業なのに、星野さんにとっては全く苦ではなかったのか、今は残り二つしかなかった。

「どうかなされたのですか?」
「あ、うん。星野さんってよく食べるなぁ……って思って……」
「そうですか? 私としてはこれぐらい普通ですわ」
「いやいや。その量は普通じゃないよ?」
「そう……なのですか? でもお父様は普通だって言ってくれますよ?」

 きっと星野さんのお父さんは彼女の食べる量が異常だと知っていながらも、彼女を傷つけないようにその様な事を言ったのであろう。その対応は紳士そのもので、僕も見習いたいと思う。

 それに一杯食べる女子というのはマイナスにもなる。僕としては、一杯食べて、美味しそうな表情を浮かべてくれる女子は大好きなので、気にしないが気にする人は気にするようで、僕はいまいちその感性を理解できそうにない。

「星野さんって何か運動とかしているの?
「いえ。運動は特にしていませんよ? 部活も入っていませんし、学校の通学も車です」
「あはは……」

 星野さんの体形はとても痩せているし、これだけの量を普通に平らげる彼女だ。太っても何ら不思議ではない。にもかかわらず星野さんは全く太っていない。むしろ痩せており、モデル体型と言っても全く差し支えない。

 咲夜や先輩だって体形の事を気にして食事の量を制限しているのに、彼女はなんらしていないときたもんだ。それは女子にとって嫉妬の対象になるだろう。

「あ……」
「どうかしたんですか……?」
「あ、えと……服にピクルスが……」

 星野さんの溢したケチャップは彼女の胸のあたりについていた。星野さんの胸のサイズは咲夜ほどはないにしろ充分大きい。少なくとも先輩よりはある。そんな彼女の胸の上にピクルスは絶妙な加減で乗っており、妙にエロい。

 それによく見ると顔にもケチャップをつけており、それだけで彼女が食事に本当に夢中になっていたことがよく分かる。

「はう……す、すみません。つい夢中になって……」
「いや。いいよそれと顔にケチャップついているよ」
「はうううう……すみません……」
「こういう時はありがとうございますと言って欲しいかな」

 僕はハンカチで星野さんの顔についた汚れを拭ってやる。

「はい。取れた」
「あ、ありがとうございます……」
「はい。よく言えました。偉い、偉い」
「うう……金剛さん。その……私の事子供っぽいって思いましたよね……?」
「うん。そうだね。星野さんは少し子供っぽいと思ったよ」
「うう……やっぱり……」
「でも僕としてはそっちの方が嬉しいかな」

 楽しいことを楽しい。嬉しいことは嬉しい。好きな物は好き。そう素直に表すことのできることはとても大事なことで、僕は心の内にそう言った感情を隠している人より素直に表してくれる人の方が好きだ。

「そ、そうですか……?」
「そうなの。それに僕としては今の子供っぽい星野さんの事とても魅力的に思うし、そんな星野さんの方が僕はだよ」

 勿論好きというのは友達としてだが。

「す……!?」
「星野さん……?」
「あ、あうあうあうあうあうあうあうあうあううあうあ……」
「い、一旦落ち着いて。ほら。ジュース呑んで」

 星野さんはストローを口に咥え、ズーっと音を立てながらジュースを一気に飲み干す。ただ星野さんの呑んでいたのはコーラであり、炭酸飲料だ。その様なものをいっきのみすれば当然……

「げほげほ……」

 むせる。

「む、むせちゃいましたわ……」
「ほ、星野さん服‼ 服凄い事になってる‼」
「服……? はうあ……‼」

 星野さんの制服のシャツは先程彼女がむせた際に吐き出したコーラによって、びしゃびしゃになっており、透けてしまっていた。その際うっすらと彼女の黒のブラが見え、その光景は僕の脳裏に深く焼き付いた。

「ひ、ひとまずこれで隠して……」

 僕は星野さんに折り畳み式の上着を手渡す。

「す、すいません……」
「いいよ。それよりも早く行こうか。いつまでもコーラで濡れたままってのも嫌だろうし」
「はい……」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

ヤンデレにデレてみた

果桃しろくろ
恋愛
母が、ヤンデレな義父と再婚した。 もれなく、ヤンデレな義弟がついてきた。

貞操観念逆転世界におけるニートの日常

猫丸
恋愛
男女比1:100。 女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。 夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。 ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。 しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく…… 『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』 『ないでしょw』 『ないと思うけど……え、マジ?』 これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。 貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~

八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」  ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。  蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。  これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。  一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。

処理中です...