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黒い産声(むかしがたり)
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浮世はあの日、迦陵頻伽のように空へと飛んだ。
しかし翼を持たない浮世の身体はむなしく大海に落下し、したたかに打ち付けられ、巨大なうねりに呑まれて水底に沈んだ。
浜辺に打ち揚げられた時にはもう、命の火は消えかかっていた。
実真は名を呼び続けて喉をからし、長い時間、海岸沿いを探し歩くと、潮に混じって血の臭いがする浜にたどり着いた。
おびただしい数のカラスの群れが上空をぐるぐるまわり、地上を我が物顔で闊歩していた。その中心に、積み重なった人間の死骸の山が一つ。太刀で袈裟懸けに斬られ、首を突かれ、腹を裂かれるなど酷いありさまだった。
近隣の漁村を襲った鬼たちが、ここに村人たちを集めて惨殺したらしい。
もはや辺りの砂浜は血で赤黒く染まっていた。
胸騒ぎを覚えた実真は浮世の名を叫んだ。
すると血の痕が一つ、どこかに続いているのに気付いた。
(生き延びた者がいる……?)
死肉をついばむカラスを跳ね除け、実真は痕跡をたどる。血は川のほうに続いており、橋の下で消えた。
「誰かいるのか!」
返事はない。水を蹴って水草の繁った川に入る。
暗がりの中に、たしかにいた。実真は言葉を失った。
「ああ……ああっ……」
今にも息絶えそうな浮世の姿がそこにあった。
全身傷だらけで、その肌は蝋のように白く生気がない。美しかった髪の毛も悲しいほどに濡れ乱れ、何かを抱えて石のようにうずくまっている。
「浮世……!」
「実真……さま……」
青ざめた唇からか細い声が漏れる。実真は駆け寄った。
「浮世……私が悪かった……帰ろう。そなたさえいれば、それでいい」
実真は裸の浮世を包むため、直垂の上着を脱ごうとした。
すると浮世は力なく首を振り、震える手で胸に抱えていた何かを差し出す。
「どうかこの子を……助けてあげて……一人きりで泣いていたの」
それは血まみれの赤ん坊だった。腕の中でぐったりしている。
「何を言う……そなたの……」
そなたの手当てが先だ――そう言おうとして、実真は言葉を呑む。
赤ん坊も怪我をしている。背中にカラスの八つの爪痕があった。
浮世は実真に向かって微笑み、何かを言った。
そこに駆けて来たのは来世である。
「実真そこか! 浮世はどこだ! 浮世……浮世か……!」
来世は太刀を投げ捨てて浮世に駆け寄る。すぐに上着をかけてやり、抱き起そうとするが、力を失った浮世の身体は石像のように重い。
「浮世……さあ、はやく手当を。実真、ここから出るぞ、手伝え!」
来世は必死の形相で実真に呼びかけた。
実真は静かに俯いている。その腕に血まみれの赤ん坊を抱いたまま。
「実真……? おい、何やってんだ……そんな赤ん坊なんか放っとけ! このままじゃ浮世が……浮世が死んじまう! 頼むよ! なあ!」
実真は顔を上げた。そして、血まみれの赤ん坊を直垂の中に抱いた。
浮世もまた最後の力を振り絞って実真の姿を視界に収めた。
互いの像がしだいにぼやけてゆく。
実真は背を向けて、その場から走って立ち去った。
「実真戻れ! このクソ野郎! 俺は諦めねえぞ、諦めねえからな!」
懸命に助けようとする来世の耳元で、浮世はささやく。
「あの子……泣いてた。死んだお母さんの上で」
「浮世もういい、しゃべるな」
「あのね――」
「俺が絶対助けてやるから、黙ってろ! 死ぬな! ああっ、ああっ」
その日、一匹の鬼が産声を上げた。
天を突き破らんとするほどの、黒い黒い哭き声だった。
※
「実真様は傷だらけの赤子を大事に抱えて近くの村に行き、その祖父母に帰してやった。そしてすぐに浮世のもとに走ったが、二人とも姿を消していた。御下命により東国に赴いたのは、その後でございます。実真様の心中を推し量ることは到底かないませぬ。ただただ戦い続け、覇者と呼ばれるようになった……しかしその栄光も……実真様にとっては……」
話し終えた安長はぐったりと項垂れる。主人の無念とやるせなさを想い、我がことのように胸を痛めていた。
「何とのう悲しい男よ。あれだけの力を持ちながら、守れなんだか」
寿老は再び髑髏を撫でる。
「浮世がここにいるはずがない。それをわかっておったのだな。しかし何と、縁も所縁もない赤子を救うために妻を見殺しにしたか」
寿老の言葉に、安長が何をか言わんと顔を上げるも反論は虚しいだけだった。
すべて事実だったからだ。
見知らぬ赤子。見知らぬ命。そのために浮世を見殺しにした――。
そのとき景平は、静乃の異変に気付いた。
「姫様……? どうなされました」
静乃は顔色を失い、震える息をゆっくり吐き出した。
「私……知ってます……」
その傷なら何度も見た。何度もこの手で触れた。
「背中の八つの傷……背中の……」
※
「なあ、人は死ぬ時どんな顔をすると思う」
鬼童丸はセナと実真に向かって上から言った。
「お前たちは憶えているか?」
鬼童丸の問いかけに二人は答えられない。鬼童丸はフッと笑う。
「俺は憶えている。これまでに手をかけた六百十四人の顔すべてを。だが、一人としていなかったよ――笑って死んだヤツは」
そして、鬼童丸は少しだけ視線を外して言った。
「笑って死ぬ時ってのは、どんな気持ちなんだろうな」
その時、鬼童丸のもとに血相を変えた手下が駆けて来た。鬼童丸に耳打ちをすると、たちまち眉間に深い皺が刻まれる。
「おい、本当か?」
手下は大きく頷く。鬼童丸は舌打ちした。
「実真! ここは預ける。せいぜい己の罪と向き合うんだな」
去りゆく鬼童丸の背に、セナは叫んだ。
「鬼童丸!」
鬼童丸は立ち止まり、わずかに顔を向けた。
「セナ……俺はお前に、一つのことしか教えなかったぞ」
そう言って、あっという間に姿を消した。
※
東国武士団は鈴鹿山脈を通過し、柘植ノ平を視界に捉えつつあった。
軍の先頭にいた鍛治谷は迅速に進軍できたことに気をよくしていた。
「ぬわっはっは! 襲撃などないではないか!」
「実真殿が防いだのでは」
志郎はいつも落ち着いている。その背を鍛治谷は力いっぱい叩く。
「伏兵などいなかったかもしれぬ。前向きでなければ女子にモテぬぞ!」
華奢な志郎は咳込んだ。
「げほっげほっ……十分前向きですよ……モテませんがね」
鈴鹿山脈は最大の難所だった。山脈を避けると遠い北から進軍しなければならず、その経路にも三関の一つ不破の関が立ちふさがる。仮にそこを突破しても、京の都を守るように横たわる長大な琵琶湖を南北どちらかで迂回しなければならない。時間もかかる。
鈴鹿山脈越えは京の都までの最短経路だった。そして柘植ノ平を抑えれば、あとは北上して敵の拠点を落とすのはたやすい。三関の一つ逢坂の関がまだ残っているが、船を調達して琵琶湖からいかようにも攻めることができる。
「伝令!」
斥候が鍛治谷のもとに運んできたのは、驚くべき情報だった。
「何!? 追討軍が逃げ出しただと!?」
「はっ、敵軍は布陣することなく続々と撤退を始めております」
ここで戦わないとは――さすがの鍛治谷も半信半疑だったが、自分の目で柘植ノ平に一つの兵気もないのを確認すると大いに肩透かしを食った。
「ワハハ! いくら畿内の弱兵とはいえ、ここで逃げるとは情けない!」
鍛治谷は笑いながら怒った。
志郎は据わった目で柘植ノ平を見晴るかしている。
そこに軍列の後方から祭子が馬に乗ってやって来た。
「志郎はどこだ――!」
「おお、祭子! よくぞ我がもとに戻った! さあ来い!」
鍛治谷は胸に飛び込めと両腕を広げる。が、祭子は無視した。
「何が起こっている? 敵との戦はどうした!?」
「それが姉上……」
志郎は手短に説明した。笑みを浮かべる鍛治谷と対照的に、祭子の顔はどんどん強張ってゆく。
「どういうことだ……ついさっき鬼童丸と遭遇したのだぞ!?」
「まことですか!? 今、実真殿はどこに」
「じきに戻る。私は負傷兵を連れて先に戻った」
まだ両腕を広げていた鍛治谷だったが、さすがに咳払いして仕切り直した。
「我らは進軍するぞ、祭子」
「待て、鍛治谷。状況がわからない。実真殿の合流が先だ」
「ならぬ。この機を逃せば敵に時を与えてしまう。このまま拠点を目指す」
鍛治谷の言うことは、そもそもの計画にある。祭子は目もとを歪めた。
「しかし……」
「俺は今、実真の代理だ。祭子といえど聞けぬ!」
さすがの鍛治谷、指揮に関しては冷静だった。祭子は志郎に目を向ける。
「姉上、私も進むべきだと思います。ここで退けば、大逆人の汚名を着たままになるでしょう。ゆえに進むしかないのです」
「志郎……」
「我々はもっと深く気付くべきでした――すでに、禁は破られたのです」
しかし翼を持たない浮世の身体はむなしく大海に落下し、したたかに打ち付けられ、巨大なうねりに呑まれて水底に沈んだ。
浜辺に打ち揚げられた時にはもう、命の火は消えかかっていた。
実真は名を呼び続けて喉をからし、長い時間、海岸沿いを探し歩くと、潮に混じって血の臭いがする浜にたどり着いた。
おびただしい数のカラスの群れが上空をぐるぐるまわり、地上を我が物顔で闊歩していた。その中心に、積み重なった人間の死骸の山が一つ。太刀で袈裟懸けに斬られ、首を突かれ、腹を裂かれるなど酷いありさまだった。
近隣の漁村を襲った鬼たちが、ここに村人たちを集めて惨殺したらしい。
もはや辺りの砂浜は血で赤黒く染まっていた。
胸騒ぎを覚えた実真は浮世の名を叫んだ。
すると血の痕が一つ、どこかに続いているのに気付いた。
(生き延びた者がいる……?)
死肉をついばむカラスを跳ね除け、実真は痕跡をたどる。血は川のほうに続いており、橋の下で消えた。
「誰かいるのか!」
返事はない。水を蹴って水草の繁った川に入る。
暗がりの中に、たしかにいた。実真は言葉を失った。
「ああ……ああっ……」
今にも息絶えそうな浮世の姿がそこにあった。
全身傷だらけで、その肌は蝋のように白く生気がない。美しかった髪の毛も悲しいほどに濡れ乱れ、何かを抱えて石のようにうずくまっている。
「浮世……!」
「実真……さま……」
青ざめた唇からか細い声が漏れる。実真は駆け寄った。
「浮世……私が悪かった……帰ろう。そなたさえいれば、それでいい」
実真は裸の浮世を包むため、直垂の上着を脱ごうとした。
すると浮世は力なく首を振り、震える手で胸に抱えていた何かを差し出す。
「どうかこの子を……助けてあげて……一人きりで泣いていたの」
それは血まみれの赤ん坊だった。腕の中でぐったりしている。
「何を言う……そなたの……」
そなたの手当てが先だ――そう言おうとして、実真は言葉を呑む。
赤ん坊も怪我をしている。背中にカラスの八つの爪痕があった。
浮世は実真に向かって微笑み、何かを言った。
そこに駆けて来たのは来世である。
「実真そこか! 浮世はどこだ! 浮世……浮世か……!」
来世は太刀を投げ捨てて浮世に駆け寄る。すぐに上着をかけてやり、抱き起そうとするが、力を失った浮世の身体は石像のように重い。
「浮世……さあ、はやく手当を。実真、ここから出るぞ、手伝え!」
来世は必死の形相で実真に呼びかけた。
実真は静かに俯いている。その腕に血まみれの赤ん坊を抱いたまま。
「実真……? おい、何やってんだ……そんな赤ん坊なんか放っとけ! このままじゃ浮世が……浮世が死んじまう! 頼むよ! なあ!」
実真は顔を上げた。そして、血まみれの赤ん坊を直垂の中に抱いた。
浮世もまた最後の力を振り絞って実真の姿を視界に収めた。
互いの像がしだいにぼやけてゆく。
実真は背を向けて、その場から走って立ち去った。
「実真戻れ! このクソ野郎! 俺は諦めねえぞ、諦めねえからな!」
懸命に助けようとする来世の耳元で、浮世はささやく。
「あの子……泣いてた。死んだお母さんの上で」
「浮世もういい、しゃべるな」
「あのね――」
「俺が絶対助けてやるから、黙ってろ! 死ぬな! ああっ、ああっ」
その日、一匹の鬼が産声を上げた。
天を突き破らんとするほどの、黒い黒い哭き声だった。
※
「実真様は傷だらけの赤子を大事に抱えて近くの村に行き、その祖父母に帰してやった。そしてすぐに浮世のもとに走ったが、二人とも姿を消していた。御下命により東国に赴いたのは、その後でございます。実真様の心中を推し量ることは到底かないませぬ。ただただ戦い続け、覇者と呼ばれるようになった……しかしその栄光も……実真様にとっては……」
話し終えた安長はぐったりと項垂れる。主人の無念とやるせなさを想い、我がことのように胸を痛めていた。
「何とのう悲しい男よ。あれだけの力を持ちながら、守れなんだか」
寿老は再び髑髏を撫でる。
「浮世がここにいるはずがない。それをわかっておったのだな。しかし何と、縁も所縁もない赤子を救うために妻を見殺しにしたか」
寿老の言葉に、安長が何をか言わんと顔を上げるも反論は虚しいだけだった。
すべて事実だったからだ。
見知らぬ赤子。見知らぬ命。そのために浮世を見殺しにした――。
そのとき景平は、静乃の異変に気付いた。
「姫様……? どうなされました」
静乃は顔色を失い、震える息をゆっくり吐き出した。
「私……知ってます……」
その傷なら何度も見た。何度もこの手で触れた。
「背中の八つの傷……背中の……」
※
「なあ、人は死ぬ時どんな顔をすると思う」
鬼童丸はセナと実真に向かって上から言った。
「お前たちは憶えているか?」
鬼童丸の問いかけに二人は答えられない。鬼童丸はフッと笑う。
「俺は憶えている。これまでに手をかけた六百十四人の顔すべてを。だが、一人としていなかったよ――笑って死んだヤツは」
そして、鬼童丸は少しだけ視線を外して言った。
「笑って死ぬ時ってのは、どんな気持ちなんだろうな」
その時、鬼童丸のもとに血相を変えた手下が駆けて来た。鬼童丸に耳打ちをすると、たちまち眉間に深い皺が刻まれる。
「おい、本当か?」
手下は大きく頷く。鬼童丸は舌打ちした。
「実真! ここは預ける。せいぜい己の罪と向き合うんだな」
去りゆく鬼童丸の背に、セナは叫んだ。
「鬼童丸!」
鬼童丸は立ち止まり、わずかに顔を向けた。
「セナ……俺はお前に、一つのことしか教えなかったぞ」
そう言って、あっという間に姿を消した。
※
東国武士団は鈴鹿山脈を通過し、柘植ノ平を視界に捉えつつあった。
軍の先頭にいた鍛治谷は迅速に進軍できたことに気をよくしていた。
「ぬわっはっは! 襲撃などないではないか!」
「実真殿が防いだのでは」
志郎はいつも落ち着いている。その背を鍛治谷は力いっぱい叩く。
「伏兵などいなかったかもしれぬ。前向きでなければ女子にモテぬぞ!」
華奢な志郎は咳込んだ。
「げほっげほっ……十分前向きですよ……モテませんがね」
鈴鹿山脈は最大の難所だった。山脈を避けると遠い北から進軍しなければならず、その経路にも三関の一つ不破の関が立ちふさがる。仮にそこを突破しても、京の都を守るように横たわる長大な琵琶湖を南北どちらかで迂回しなければならない。時間もかかる。
鈴鹿山脈越えは京の都までの最短経路だった。そして柘植ノ平を抑えれば、あとは北上して敵の拠点を落とすのはたやすい。三関の一つ逢坂の関がまだ残っているが、船を調達して琵琶湖からいかようにも攻めることができる。
「伝令!」
斥候が鍛治谷のもとに運んできたのは、驚くべき情報だった。
「何!? 追討軍が逃げ出しただと!?」
「はっ、敵軍は布陣することなく続々と撤退を始めております」
ここで戦わないとは――さすがの鍛治谷も半信半疑だったが、自分の目で柘植ノ平に一つの兵気もないのを確認すると大いに肩透かしを食った。
「ワハハ! いくら畿内の弱兵とはいえ、ここで逃げるとは情けない!」
鍛治谷は笑いながら怒った。
志郎は据わった目で柘植ノ平を見晴るかしている。
そこに軍列の後方から祭子が馬に乗ってやって来た。
「志郎はどこだ――!」
「おお、祭子! よくぞ我がもとに戻った! さあ来い!」
鍛治谷は胸に飛び込めと両腕を広げる。が、祭子は無視した。
「何が起こっている? 敵との戦はどうした!?」
「それが姉上……」
志郎は手短に説明した。笑みを浮かべる鍛治谷と対照的に、祭子の顔はどんどん強張ってゆく。
「どういうことだ……ついさっき鬼童丸と遭遇したのだぞ!?」
「まことですか!? 今、実真殿はどこに」
「じきに戻る。私は負傷兵を連れて先に戻った」
まだ両腕を広げていた鍛治谷だったが、さすがに咳払いして仕切り直した。
「我らは進軍するぞ、祭子」
「待て、鍛治谷。状況がわからない。実真殿の合流が先だ」
「ならぬ。この機を逃せば敵に時を与えてしまう。このまま拠点を目指す」
鍛治谷の言うことは、そもそもの計画にある。祭子は目もとを歪めた。
「しかし……」
「俺は今、実真の代理だ。祭子といえど聞けぬ!」
さすがの鍛治谷、指揮に関しては冷静だった。祭子は志郎に目を向ける。
「姉上、私も進むべきだと思います。ここで退けば、大逆人の汚名を着たままになるでしょう。ゆえに進むしかないのです」
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