僕はスマホ一つで『新世界の神』になっていました!

レイン

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 「ここは……?」


 目を覚ます。寝起きでまだはっきりとしないボヤけた視界しか映らない目で辺りを見渡してみる。どうやら僕が意識を失う前にいた僕の部屋でないことがわかった。


 「まさか……そうか…そう言うことなのか…」


 ここがどこか僕は見たことも聞いたこともない。  だけどここがどこかは僕は知っていた。


 「新世界……ここは新世界だ」


 そうここは新世界だ。僕が言う新世界とは地球にあるどこかの国や土地を表しているのではなく、尚且つ何かの例えや表現でもない。僕が言う新世界とは地球とは異なる世界のことを指し示していた。


 「何もない、本当に新世界だな」


 辺りに地球と同じような惑星は何一つとして見た当たらなかった。それどころか物質と呼べるものすら何一つとしてなかった。


 「あ、酸素はどうなんだろう?」


 ふっと何もないこの新世界に酸素はあるのかと疑問に思った。でもどうしたら酸素があるのかどうかを調べることができるのか分からなかった。まぁでも分からなかったとしても特に問題がないので気にしないことにした。


 「ん?スマホ?」


 ふっと視界にスマホが現れた。


「神様?」


 スマホには『神様からの電話です。』と表示されていた。僕はスマホを手に取り電話に出ることにした。


「あっ、もしもし」


『もっしも~~し!神様で~す!』


 電話に出てついついいつもの癖でもしもしの前にあっ、って出てしまった。いつも直そうと思って意識はしているんだけど次に電話が来るまでには忘れているんだよな~。ってこれもいつも電話のたびに考えているんだよな~っとこれも~……って無限ループに入りそうなので考えをやめ電話に意識を傾けることにした。


 『君はもう気がついているのかもしれないけどここはスマホの中だよ! 君が望んだ新世界の神になりたいと言うのを叶えるために君だけの新しい世界をスマホの中に作りました! ここは何もない本当に何もない世界だけど安心してね! 君はこの中では神様だから人に必要な空気とか食事とかは必要なくなってるから! それじゃこれから頑張って世界を作っていってね! 応援してるよ! じゃーねーー! ばーいばい!』


 相手のことを無視してマシンガンのように喋るだけ喋って神様からの電話は切れた。


 「まさか本当に新世界の神様になるなんて…」


 僕はとある製作者神様というふざけているゲームを見つけた。最初はふざけてんな~って思いながら少しの好奇心から始めたんだけどゲームの内容がすげー高かった。まるでリアルなんじゃないかと思えるほどに高いクオリティに完成されたストーリーに何の縛りもない自由度、何もかもが完璧と言えるものだった。


 そしてこのゲームは魔王を倒して一応のストーリーは終了した。だけど終了したと思ったらエンディングの最後に神様が現れて願いを叶えてやると言われたのだ。その願いというのが選択式ではなく書き込み式だったので僕は半ばふざけるようにして『新世界の神になりたい』と書いた。そしたらケータイが光り出して今の状態になったということだ。


 「人生って何が起こるか分からないよな~……あ、僕神になったからこれからは人生じゃなく神生になるのかな?」
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