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異世界あるある
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「待て待て。双黒とはいえ、幼子に賢者とは。見た所10にも満たぬ子ではないか。いくら何でも無理であろう。」
「夜空の力量に一切問題は無い。それに夜空は、この可愛さで17才だ。」
ロベリア・・なんか今変な言い回ししたよね。
だから、何故ドヤ顔なの?
うーん10歳以下か・・まさかそこまで子供に見えるとは。
これも異世界における、黄色人種あるあるか・・。
ラダさん、そっと頭を撫でないでよ、よけい悲しくなるから。
「「「「は?」」」」部屋中の視線が、一斉に僕に向けられる。
「誰がだ。」
「・・僕です。」一応挙手をしておく。
「おい、声も可愛いな。いやそうでなくて。ありえんだろう、その小ささで。」
王様も変だ。
それから、失礼なので人を指で差さないで下さい。
「嘘ついてなんの得があるんですか。小さいのは、ただ単に今までの生育環境に問題があったからです。」
つい、冷たい目で王様見ちゃった。
「・・・・・・。」
あー苦虫かみ砕いた顔になって、黙っちゃったよ。
これは、虐待とか、育児放棄とか、変な方に誤解されたかな?
まぁ、いいか。
失礼な王様には、勝手に罪悪感を抱いてもらおう。
「むぅ、そうか・・その可愛さで、17才・・。あい分かった。」
だから、そこ、再度確認するのやめて王様。
「・・公布はその様に取り計ろう。が、出自が秘匿となると、返って痛くもない腹を探られる事になるぞ。要らぬ虫が湧いてくるのは必至。」
どうするつもりだ?そう言いたげな表情だね。
では、僕の答えはこうだ。
「そうですね。でも、かまいませんよ。どう頑張っても、誰も真実にたどり着く事はできませんから。ですから、僕は痛くも痒くありません。それでも尚それを求めるのなら・・・深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いている事を、身をもって知るでしょう。皆さんも努々お忘れなき様に。」
にっこり笑って、そう答えれば、室内にピリッと緊張がはしった。
「・・これは・・いやはや、末恐ろしい。見た目に惑わされると、こちらが狩られかねん。」
そう、何処をどう探しても、僕に関する物が見つかるはずがない。転移して来たのは、つい最近だし。
真実は、深淵たる深い深いあの霧の向こう側だ。
そういう意味では、こちらの人が逆に向こうに転移する可能性は、まったくゼロではないよね。
僕は帰る気はさらさら無いけれど、転移の切っ掛けや、条件があるかもしれない、調べてみる必要があるか。
ふむ、王城の図書館の閲覧許可、申し込んでみようかな。
騒めく周りの事をよそに、そんな事を考えていた。
「夜空の力量に一切問題は無い。それに夜空は、この可愛さで17才だ。」
ロベリア・・なんか今変な言い回ししたよね。
だから、何故ドヤ顔なの?
うーん10歳以下か・・まさかそこまで子供に見えるとは。
これも異世界における、黄色人種あるあるか・・。
ラダさん、そっと頭を撫でないでよ、よけい悲しくなるから。
「「「「は?」」」」部屋中の視線が、一斉に僕に向けられる。
「誰がだ。」
「・・僕です。」一応挙手をしておく。
「おい、声も可愛いな。いやそうでなくて。ありえんだろう、その小ささで。」
王様も変だ。
それから、失礼なので人を指で差さないで下さい。
「嘘ついてなんの得があるんですか。小さいのは、ただ単に今までの生育環境に問題があったからです。」
つい、冷たい目で王様見ちゃった。
「・・・・・・。」
あー苦虫かみ砕いた顔になって、黙っちゃったよ。
これは、虐待とか、育児放棄とか、変な方に誤解されたかな?
まぁ、いいか。
失礼な王様には、勝手に罪悪感を抱いてもらおう。
「むぅ、そうか・・その可愛さで、17才・・。あい分かった。」
だから、そこ、再度確認するのやめて王様。
「・・公布はその様に取り計ろう。が、出自が秘匿となると、返って痛くもない腹を探られる事になるぞ。要らぬ虫が湧いてくるのは必至。」
どうするつもりだ?そう言いたげな表情だね。
では、僕の答えはこうだ。
「そうですね。でも、かまいませんよ。どう頑張っても、誰も真実にたどり着く事はできませんから。ですから、僕は痛くも痒くありません。それでも尚それを求めるのなら・・・深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いている事を、身をもって知るでしょう。皆さんも努々お忘れなき様に。」
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そう、何処をどう探しても、僕に関する物が見つかるはずがない。転移して来たのは、つい最近だし。
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そういう意味では、こちらの人が逆に向こうに転移する可能性は、まったくゼロではないよね。
僕は帰る気はさらさら無いけれど、転移の切っ掛けや、条件があるかもしれない、調べてみる必要があるか。
ふむ、王城の図書館の閲覧許可、申し込んでみようかな。
騒めく周りの事をよそに、そんな事を考えていた。
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