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生クリームにイチゴを添えて

甘くて苦い

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「うわぁ!」

 浮かれて何度もキスをしていたら、ベンチに突いていた手が外れて危うくカオルさんの顔と正面衝突する所だった。落ちる方向に体を寄せたので、僕一人が床に転がるだけですんだけど……危なかった。

「大丈夫?」

 心配そうな顔で覗き込まれて、何だか僕は本当にかっこ悪い。一番かっこつけたい相手の前で失敗ばかりしている。
 肩は少し痛むけど、他は何も痛くないので「大丈夫」と苦笑いした。
 ベッドに行こうか? と聞いてくる彼女に首を振って、立ち上がる。

「カオルさん、ちょっと待ってて! すぐ戻るから!」

 僕は再びバスルームに飛び込んで、大きいタオルをありったけ両手に抱えダイニングに戻った。
 ぽかんとした表情で、僕の行動を見ている彼女の視線を感じながら、ダイニングテーブルの上にタオルを置き、朝食の皿を手早く隅に寄せる。空いたスペースにタオルを重ねて敷き詰め、くるっと踵を返し、彼女の両脚の間に立つ。お辞儀するように腰を曲げ、正面から抱き寄せ、両腕を首に回してとお願いする。

「何? 今度は何がはじまるの?」

 戸惑いながらも彼女は言われた通り首に腕を回す。
 僕は両腕をお尻と太ももの間に入れて、ぐいっと彼女を持ち上げる。

「ぅわっ!」

 驚いた声を無視して、また振り返りタオルを敷き詰めたダイニングテーブルの上に、そっと身体を下ろした。

「ここで、したい」

 すぐ目の前にある唇に、ちゅっ、ちゅっと唇を寄せながら呟く。
 状況を飲み込んだ彼女が、テーブルに下ろしていた脚を上げ、きゅっと僕の腰に絡め、首に回した腕に引かれてキスをする。
 それに応じながら、両太ももに回していた手を離して、片手で彼女のおまんこの位置を確認し、もう片方の手でおちんちんを握って、先っぽを穴にくっつける。穴におちんちんを擦り付けると、クチャクチャ音がした。
 キスをしながら横目で位置を確認して、ぐっと腰を前に突き出す。
 すると、柔らかい穴が口を開けて、先っぽをじわじわ飲み込んでいく。

「んぁ……はっ、すごいっ、んっ」

 思わず漏れる言葉を阻むように彼女は僕の唇を塞ぐ。舌を絡めてくちゃくちゃ音を立てながら唇で繋がり、同じようにぐちゅぐちゅ音を立てて下で繋がる。最初に教わった通り、一気に入れたいのを我慢して、先っぽだけ入れて抜き差しすると、腰に絡まった脚が締まって、少しだけ奥に導かれる。
 探るように腰を回すと、彼女の動きが一瞬止まって、おまんこがきゅっと僕を締め付けた。
 慎重に反応があった部分を先っぽで擦ると、彼女の唇が離れ艶やかな喘ぎが漏れでる。

「ここ、気持ちいい?」

 聞くと、小さな喘ぎ声を出しながらコクンコクンと頷かれ吐息まじりに「きもちいい」と囁かれた。
 その間もおまんこが僕の先っぽをしゃぶって、もっと擦ってと訴えている。

「僕も、気持ちいい……うう、凄い、おちんちん、溶けそう」

 細かい動きで振動を与え、そこを擦ると、首に回っている腕が外れてしまう。
 倒れそうになる上体を、咄嗟に片腕で支えると、彼女がテーブルに両手をついて姿勢を安定させる。
 それを確認して彼女の腰骨を掴んだ。
 大きなおっぱいが、僕の動きに合わせて、ぷるぷる震えている。
 僕が激しく動くと、おっぱいが痛くなると言われるので、激しく動くときは痛くならないように支えないといけない。
 ブラジャーを付けてすると、痛くないらしいけど、僕は揺れるおっぱいを労りながら動く方が好きだ。
 ぽってりと膨らんだピンク色の乳首や、ふわふわの乳房を眺めるだけで興奮する。
 括れた腰の柔らかい曲線を目で追って、窪んだお臍、そして、髪より少し濃い色の薄い毛を眺める。
 小さく三角に整えられたそこ以外は人界にいたとき脱毛したと言っていたので、それをする前のおまんこも見てみたかったと言ったら、笑われてしまった。
 僕は何もしてないから、おちんちんの回りに金色の毛が生えているけど、彼女には「こんなの生えているうちに入らない」と何故か不機嫌そうに言われてしまった。

 視線をその先に向けると、おちんちんが股の間から見える。

 この繋がった部分を見るのが好きだ。最初はこんなちっちゃい穴に、おちんちん入れて痛くないのかなって不安だったけど、今はそこが柔軟に僕を飲み込んでくれると知っている。
 入り口をすぼめて、ちゅーちゅー吸って、僕のおちんちんを気持ちよくしてくれるおまんこ。先っぽだけじゃなく、奥まで入れたい。
 
「はぁ、きもちいい……カオルさんの、おまんこ、やわらかい」

 小刻みにザラザラした所に擦り付けて、入り口の引っ掛かりを先っぽと竿の境目で味わい、細かな動きで中のぬめりと柔らかさを堪能した。
 
「ん、アっ……い、く」

 宣言通り彼女の両足がガクガク震えて中が引き絞るように蠢いた。
 彼女の胴体が仰け反るように後ろに倒れていく。

「あああ、だめ、カオルっさんっ……きもちっいい、うっ、吸い込まれる……」

 気持ちよすぎて、僕の太ももが痙攣する。奥までちゅぱちゅぱ飲み込もうとする穴の動きに逆らえない。

「んっアア、イクッイく、リーシュ、あんっやめないで、んっ、そこやめないでっ」
「ごめんなさいっ、瘤が、引っ掛かって、奥にいけない」

 いつの間にか大きくなっていた瘤が邪魔をして、途中でつかえる。さらに入り口がぎゅうぎゅうに締まってるから途中で抜く事も出来なくなってしまった。
 気持ち良い圧迫感と吸い込みにやられて、僕の腰は引く所かぐいぐい押し入ろうと勝手に動いてしまう。涙目で彼女を見たら、両腕が股に伸ばされ細い指が僕の瘤に触れた。

「カオルさんっさわっちゃだ、め、でちゃう、うぅ……」

 そして、彼女の両手の指が穴の縁にかかり、左右に開く。
 締め付けが少し緩んだ隙に、僕は腰を前に突き出し、狭い穴を抉じ開け、瘤ごとそこに押し入った。

「あ、あ、入るっ……うぅ、アァア、中っ……カオルさん、なか、きもち、イイッ!」
「あん……っんんっっ……太いっ……そこ、あたって、あッ」

 瘤を飲み込んだ穴は、そのまま僕のおちんちんに抱きついて、捏ね回すように不規則に動く。先っぽがコリコリする部分を掠り、そこにおちんちんの段差を擦り付けて、めちゃくちゃに腰を振る。彼女の腰をテーブルに押し付け固定し、ばちゅばちゅ汁が飛び散るほど激しく抜き差しした。

「ぁっんっあ……りー、しゅ、突いて! もっと……アアっんぁ、そこっ、そこっ、いくぁっ!」

 彼女は自分の揺れるおっぱいを両手で押さえながら、激しく太ももを痙攣させた。背中が仰け反り、脚をピンっと伸ばして、彼女の全身に力が入る。
 ぎゅぅうっとおちんちんを絞りこまれて耳鳴りがした。

「―――い、い、っでる、きもち、いい! 出るっ、デるっ!!」

 ああぁ、すごい、気持ちいい。出る。いっぱい出ちゃう。絞られる。
 大好き。蕩ける。気持ちいい。溢れる。気持ちいいのが、いっぱい溢れてる。好き。これ、好き。気持ちいいから、いっぱい溢れる。
 僕の気持ちいいが、カオルさんの中に、いっぱい、満ちてる。気持ちいい。大好き。好き。カオルさんが、好き、カオルさんだから、気持ちいい。

「だいすき、大好き、カオルさん、だいすき……」

 すごい、すごい、すっごい。

「……リーシュ、大好き」

 身体も、心も、大好きと、幸せが溢れて、気持ちいい。
 カオルさんに会えて良かった。見つける事が出来て良かった。受け入れてもらえて良かった。僕の幸せは彼女だ。



 ポットのお水が沸騰するくらいの時間。僕の射精は断続的に続く。最初の射精は気持ちいいのが爆発したみたいな感じで、その後身体の力が抜けて、気持ち良い脱力感と多幸感が訪れる。瘤が小さくなるまで、カオルさんの中から出れないけど、ずっと出たくないから嬉しい。

「……全部、出た?」

 カオルさんがおっぱいに突っ伏した僕の頭を優しく撫でてくれている。
 僕の幸せが、全部ここにある。

「でた。全部……気持ちいい……」

 ……あれ? もしかして。
 おっぱいに埋もれた顔を、そろりと上げて彼女を見る。

「僕、出すの早すぎた?」

 だって、先っぽ入れて直ぐだった。

「そ、そんなこと無いよ。いっぱい我慢したもんね。リーシュは偉いね」

 ……何だか釈然としない。僕の射精時間に対して、彼女の絶頂時間は短いから、同じだけ気持ちよくなってほしくても無理だと分かってる。けど、それでも、せめて同じ時間を回数に置き換えて……いや、それ以上、絶頂させたい。
 僕だけこんなに気持ちいいのはフェアじゃない。
 ……でも、彼女は僕と違っていっぱいしたいとか、思っていない気がする。
 時々すごく意味ありげな色っぽい視線をくれるけど、僕がそれを欲情しているのだと解釈してアピールすると、なんだか違ってたりする。
 もしかして、やっぱり僕はえっちが下手なの?
 でも、キスは上手って……。わ、分からない。混乱してきた。
 なんでこんなに、複雑なんだろう。
 もっと彼女を勉強しなきゃ。彼女の好きな事、嫌いな事をちゃんと覚えないと僕は不安でおかしくなる。

「カオルさんが、今一番気になる事ってなに?」
「え、今? ……そろそろイチゴが温くなるから、冷蔵庫に入れたいな、とか?」

 イ、イチゴ! なんで今、僕よりイチゴが気になるの?

「……ぼ、ぼく……そんなに下手なの?」
「えええ、ちょっと、なんでそんな話になったの」
「だって、……僕は今、カオルさんの中にいるんだよ」

 グイグイ腰を押し付けて彼女の中に僕が入っているんだと主張する。
 瘤が小さくなるまで抜けないし、あまり動く事も出来ないけど、中のおちんちんは硬度を保ったままだから、動けば奥にある先っぽの段差で彼女の気持ちいい部分を刺激できる。
 彼女が咄嗟にお尻を振って後ろに下がろうとするから、両手で腰を掴んで引き戻す。
 今まで射精の後は、瘤が小さくなるまで動かず余韻に浸っていたけど、やろうと思えばこのまま次もできるのに。

「なのに、なんでイチゴの心配しているの。もっとえっちなこと考えてよ、ずっと!」
「んっあ、わわ、泣かないで。ごめん、ちゃんとえっちな事も考えてるから」

 何だかもう、自分に怒ってるのか何に怒ってるのか分からない。
 勝手にボロボロ涙が零れるし、彼女に困った顔をさせるし。
 どうして僕はいつもこうなの? なぜ大人になれないの?

「僕、もっと上手になりたい。今までカオルさんとした誰よりも……」
「リーシュ……」
「……ごめんなさい。嫌なこと言って。頭の中に気持ち悪いものが溜まって僕は変になってる。どうして幸せなのに……えっちする度に裏切られたような気分になるの?」

 彼女の瞳をじっと覗き込んで、そこに映る情けない顔をした自分を見た。
 こんな自分を見られているのかと思うと、恥ずかしくて悔しくて、僕は両手で自分の顔を覆う。

「おねがい……意地悪しないで。僕にチャンスをちょうだい。カオルさんの好きな場所全部覚えるから。もっと教えて、もっと欲しいって思って。もっと好きになって……」

 胸が痛い。
 なぜ誰も教えてくれなかったの。
 好きな人の全てを僕のものにできないのが、こんなに辛いんだって。


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