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Scene04 赤ちゃんの十戒
36 コロッケ
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パパが作ってくれた料理は、コロッケだった。
外がサクサクで、中はホクホク。
美味しかった。
ママも美味しいって言っていた。
だけど、その表情は寂しげで悲しげだった。
ママは、涙を流しながらコロッケを食べていた。
「ママ、どうして泣いているの?」
「静どうしたんだい?」
「なんでもないの……
なんでもない……なんでもないの……」
ママは、ボロボロと涙をこぼした。
「そっか……」
パパは、ママの傍に座るとママの体を抱きしめ。
そして、ママの頭を優しく撫でた。
ママの涙は、止まる事はなかった。
パパは、優しくママを包み込み。
優しく撫でた。
私は、何も言えない。
何も言えなかった。
私は、ただ見ているしか出来なかった。
スプーンで、コロッケをすくった。
それを口に運ぶ。
美味しい。
私の心の中の鐘が鳴った。
パパもママの顔に笑顔が戻る。
このまま笑顔が戻るんだと思っていた。
だけど、現実は私には優しくは無かった。
それから3ヶ月が過ぎた。
パパとママと一緒にご飯を食べていた時。
ママが、照れくさそうに言った。
「出来ちゃったみたい」
「え?」
パパの表情が一瞬固まる。
何ができたのだろう?
ご飯かな?
あれ?
でも……ご飯は、今食べてるよ?
「赤ちゃん出来ちゃったみたい……」
「ほ、本当に?」
パパが、嬉しそうに笑う。
「……うん。
3ヶ月だって……」
「そっか……!
男の子?女の子?」
「まだ、わかんないよ」
ママが、苦笑いを浮かべる。
「理香良かったな!
お前、お姉ちゃんになるんだぞ!」
お姉ちゃん?
お姉ちゃんってなんだろう?
私は、首を傾げた。
「妹か弟が出来るんだぞ?
理香、もっと喜べ!
家族が増えるんだぞ?」
パパは、私の体を抱きしめ、物凄く嬉しそう。
パパのしあわせは、私のしあわせ。
ママのしあわせは、私のしあわせ。
だから、今の私もしあわせせいっぱい……
のはずなんだけど何故だろう?
私は、素直に喜ぶ事は出来なかった。
何故だかは、わからない。
私の中で何かが音を立てずに壊れた。
パパとママが、抱き合う。
それは、とてもしあわせそうな顔だった。
だから、私もしあわせになりたい。
だけど、私はしあわせにはなっていない。
何故か涙が零れた。
しあわせの音が、音を立てて崩れていく……
そんな気がしたから……
「理香……?」
ママが、私を抱きしめる。
「なんにも不安な事なんてないから……」
「そうだぞ……
パパは、ママと理香を一生守って見せるからな?」
パパが、私の涙をティッシュで拭いてくれる。
それでも、消えない。
この不安はなんだろう?
私は、泣いた。
わんわん泣いた。
涙が枯れて疲れ果てるまで泣いた。
外がサクサクで、中はホクホク。
美味しかった。
ママも美味しいって言っていた。
だけど、その表情は寂しげで悲しげだった。
ママは、涙を流しながらコロッケを食べていた。
「ママ、どうして泣いているの?」
「静どうしたんだい?」
「なんでもないの……
なんでもない……なんでもないの……」
ママは、ボロボロと涙をこぼした。
「そっか……」
パパは、ママの傍に座るとママの体を抱きしめ。
そして、ママの頭を優しく撫でた。
ママの涙は、止まる事はなかった。
パパは、優しくママを包み込み。
優しく撫でた。
私は、何も言えない。
何も言えなかった。
私は、ただ見ているしか出来なかった。
スプーンで、コロッケをすくった。
それを口に運ぶ。
美味しい。
私の心の中の鐘が鳴った。
パパもママの顔に笑顔が戻る。
このまま笑顔が戻るんだと思っていた。
だけど、現実は私には優しくは無かった。
それから3ヶ月が過ぎた。
パパとママと一緒にご飯を食べていた時。
ママが、照れくさそうに言った。
「出来ちゃったみたい」
「え?」
パパの表情が一瞬固まる。
何ができたのだろう?
ご飯かな?
あれ?
でも……ご飯は、今食べてるよ?
「赤ちゃん出来ちゃったみたい……」
「ほ、本当に?」
パパが、嬉しそうに笑う。
「……うん。
3ヶ月だって……」
「そっか……!
男の子?女の子?」
「まだ、わかんないよ」
ママが、苦笑いを浮かべる。
「理香良かったな!
お前、お姉ちゃんになるんだぞ!」
お姉ちゃん?
お姉ちゃんってなんだろう?
私は、首を傾げた。
「妹か弟が出来るんだぞ?
理香、もっと喜べ!
家族が増えるんだぞ?」
パパは、私の体を抱きしめ、物凄く嬉しそう。
パパのしあわせは、私のしあわせ。
ママのしあわせは、私のしあわせ。
だから、今の私もしあわせせいっぱい……
のはずなんだけど何故だろう?
私は、素直に喜ぶ事は出来なかった。
何故だかは、わからない。
私の中で何かが音を立てずに壊れた。
パパとママが、抱き合う。
それは、とてもしあわせそうな顔だった。
だから、私もしあわせになりたい。
だけど、私はしあわせにはなっていない。
何故か涙が零れた。
しあわせの音が、音を立てて崩れていく……
そんな気がしたから……
「理香……?」
ママが、私を抱きしめる。
「なんにも不安な事なんてないから……」
「そうだぞ……
パパは、ママと理香を一生守って見せるからな?」
パパが、私の涙をティッシュで拭いてくれる。
それでも、消えない。
この不安はなんだろう?
私は、泣いた。
わんわん泣いた。
涙が枯れて疲れ果てるまで泣いた。
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