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翌年2月
2月1日
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2月1日
尾上さんの意識が回復し落ち着いたと聞いた俺は、花束を持ってお見舞いに行きました。
「尾上さん
お目覚めおめでとう!」
俺は、そう言って花束を尾上さんへプレゼントしました。
「猫さん、『おめでとう』ってなんか変だぞ」
先に病室に来ていた南さんがそう言って笑いました。
「でも、私の好きな花ばかり……
ありがとう、嬉しい……」
尾上さんは、嬉しそうに微笑みました。
「そりゃそうだよ。
私が選んだんだもん」
そう言って由香さんが、俺の肩に抱き着いてきました。
「猫さんと由香さんって、物凄く仲良くなっていませんか?」
尾上さんがそう言うと、由香さんはニッコリと笑ってこう言いました。
「だって、一夜を共にした仲だもん」
「え?」
一番先に驚いたのは、俺でした。
「何度か、ラブホに行ったしね」
うん、確かに行ったけど何もしてませんよね?
「えぇ!!
君達いつの間にそんな仲に?
それで由香が居なくなった時、一番へこんでいたのか……」
南さんは、そう言って1人で納得しました。
「え?
私が居なくなった時、猫さんへこんでいたの?」
由香さんが、俺の顔を覗き込むように見ました。
「そりゃ、もう……」
南さんがそう言うと、尾上さんまで納得しだしました。
「私が眠っている間に、色々あったみたいですね。
なんか、損した気分です……」
女3人寄れば姦しい
まさに、その通りです。
普段無口な尾上さんもよく話しているし、南さんも由香さんも楽しそうに話しています。
こういうのもいいかなと思います。
俺はそう思い、窓の外を見ました。
外はゆらゆらと雪が降り始め、これからの寒さを知らせてくれるのだなと思いました。
尾上さんの意識が回復し落ち着いたと聞いた俺は、花束を持ってお見舞いに行きました。
「尾上さん
お目覚めおめでとう!」
俺は、そう言って花束を尾上さんへプレゼントしました。
「猫さん、『おめでとう』ってなんか変だぞ」
先に病室に来ていた南さんがそう言って笑いました。
「でも、私の好きな花ばかり……
ありがとう、嬉しい……」
尾上さんは、嬉しそうに微笑みました。
「そりゃそうだよ。
私が選んだんだもん」
そう言って由香さんが、俺の肩に抱き着いてきました。
「猫さんと由香さんって、物凄く仲良くなっていませんか?」
尾上さんがそう言うと、由香さんはニッコリと笑ってこう言いました。
「だって、一夜を共にした仲だもん」
「え?」
一番先に驚いたのは、俺でした。
「何度か、ラブホに行ったしね」
うん、確かに行ったけど何もしてませんよね?
「えぇ!!
君達いつの間にそんな仲に?
それで由香が居なくなった時、一番へこんでいたのか……」
南さんは、そう言って1人で納得しました。
「え?
私が居なくなった時、猫さんへこんでいたの?」
由香さんが、俺の顔を覗き込むように見ました。
「そりゃ、もう……」
南さんがそう言うと、尾上さんまで納得しだしました。
「私が眠っている間に、色々あったみたいですね。
なんか、損した気分です……」
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まさに、その通りです。
普段無口な尾上さんもよく話しているし、南さんも由香さんも楽しそうに話しています。
こういうのもいいかなと思います。
俺はそう思い、窓の外を見ました。
外はゆらゆらと雪が降り始め、これからの寒さを知らせてくれるのだなと思いました。
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