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12月

12月17日

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12月17日

今日になって、大きな問題に気付きました。
昨日会うって約束したものの時間と場所を決めていませんでした。
どうしよう?
とりあえず、昼過ぎにいつものマクドに行きました。
するとはるかさんが、退屈そうにフライドポテトを食べていました。
「はるかさん……」
俺は、はるかさんを呼びました。
するとはるかさんは、すぐに俺に気づき控えめに手を振りました。
いつもと少し様子が違います。
「猫さん、来ないかと思った。」
「すみません。
 時間と場所を聞くのを忘れていまして……」
「あ、そうだったね。
 ごめん……」
そして長い沈黙が訪れます。
告白って、何でしょう?
こっちから聞くのも聞きにくいです……
「あのね。
 そろそろ、この間の返事を聞かせて欲しいと思って」
はるかさんが、ゆっくりと口を開きそう言いました。
「返事……?」
俺が、首を傾げるとはるかさんが、小さな声で言いました。
「私が猫さんのことを好きって話」
「それは、この間……」
「私が聞きたいのは、猫さんの気持ちだよ」
「……好きです。
 たぶん……」
俺は、小さな声でそう言うと、はるかさんがため息交じりに言いました。
「たぶんって……
 私、結構勇気を出して告白したんだよー?
 なのに、『たぶん』なんだ?」
俺は、一瞬考えたあと答えを出しました。
「好きです。
 はるかさんの事が……
 大好きです」
本当は、好きかどうか分かりませんでした。
でも、ここで『好き』って答えておかないと関係が壊れてしまいそうで怖かったのです。
だから、好きって答えてしまいました。
「証拠見せて……」
証拠って何でしょう?
はるかさんは、言葉を続けます。
「ここで、キスして……」
何を言っているのでしょう?
「自分からキスなんてした事ないです」
「唇と唇を合わせるだけでいいよ」
俺は、勇気を振り絞ってはるかさんの唇にキスをしました。
すると、はるかさんが俺から口を離しました。
そして、優しい声ではるかさんは言いました。
「歯を食いしばらないで、ゆっくりと私を受け入れて……」
今度は、はるかさんの方から俺にキスをしました。
静かなる静寂。
その日、はじめて大人のキスを経験しました。
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