SMILE-0-

はらぺこおねこ。

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Scene.01 そんな話

19 ぞくぞく

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「ターゲット目視。
 マスター、あの子を殺せばいいの?」

少年がスマートフォンに向かってそう言った。
するとスマートフォンのスピーカーから冷静な声の男が言う。

「違います」

「だってさ」

少年がジャキの方を見て言う。

「この街で一番ヤバい魔力を感知してきてみたら……
 丹歌を監視しているやつがいた」

「うん」

「お前は誰だ?」

ジャキが銃を少年に向ける。

「サーティン。
 そこに誰かいるのですか?」

スピーカーから放たれた声で少年の名前がわかった。

「そっか。
 お前はサーティンっていうのだな?」

「そうだよ」

「目的は何だ?」

ジャキの目が細くなる。

「そう殺気を飛ばさないでよ。
 僕はこうみえて殺し屋なんだ」

「俺を殺すってか?」

「さぁ?」

サーティンが小さく笑う。

「はい、ストップです。
 喧嘩はノーサンキュー」

そう言って若い男が現れた。

「誰だ?どこから現れた?」

「まずひとつ目の質問。
 アッシ。いえ。
 私の名前は、そうですね。
 マスターとでも読んでください。
 ふたつめの質問。
 スマホの電波を使ってあらよっと出てきました」

「どこでもドアかよ」

「いえ、どこでもスマホです」

「はぁ」

ジャキは、銃を降ろした。

「おや?このタイミングで銃を降ろしますか?」

「いや、アンタがその気になれば俺は死んでる」

「賢い子は好感が持てますね」

「で、マスター。
 僕にあの子をどうしろと?」

サーティンがサーティンの本題を尋ねる。

「サーティン。
 貴方の今回の任務は、あの子を丹歌を全力で護るのです。
 もちろん貴方も死んではいけません」

「え?あの子、僕が護らなくてもなんとかなりそうだけど?」

「まず、テオスがあの子に目をつけました」

「なんで?」

「あの子の能力に気づいてしまいました」

「能力?」

サーティンがリアクションを起こしジャキは静観していた。

「ジャキさんは、反応薄いですね」

「今更、俺の名前を知っていても驚かない。
 気づいたのか?あいつの力に……」

「はい、あの子の力……
 アイテムマスターに」

「アイテムマスター?」

那留がそう言って現れる。

「お前、どこから現れた?」

ジャキが驚く。

「いや、ジャキくんが大きな魔力ふたつと固まっているので戦っているのかと思って移動術・影を使って急いできたんだ」

「そうなのか……?」

「まぁ、そんなことよりアイテムマスターってアイテム使い放題のあの素質ですか?」

「はい、剣と魔法のこの世界……
 一見地味に見えますが、実は低コストで旅ができる。
 どんなアイテムでも100%の実力で発揮できる。
 そしてあのこの呪われた能力デモニックも合わさって。
 自分に触れようとするもの全てを自分の武器に変えることができるレアすぎて名前もつかない呪われた能力デモニック
 それを持つ少年が丹歌くんなのです!」

マスターが嬉しそうに言った。
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