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05 志郎死す?
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マカは目を閉じる。
魔力を感知しようと集中している。
理事長もそうだ。
魔力が近づいてくる。
どんどんどんどんって大きくなってくる。
「おい!なにがあったんだ?
こっちから凄い魔力反応が……」
そう言って現れたのは馬神 焔、マカのクラスメイトの男の子だ。
「焔だ!」
ボクは、思わず声を出した。
「ボク、なにがあったんだ?
マカと理事長先生は魔力感知中だし……」
「この大きな魔力は、焔のモノだったのかー」
ボクは安心した。
でも、安心できない。
敵は、中川 志郎。
最悪の鬼神だ。
声が聞こえる。
なんだこれ……
悲鳴?
ボクは、部屋から一歩出る。
「どうした?ボク……?」
「焔聞こえない?
これ……」
「さぁ?聞こえないなぁ」
焔の口が耳まで裂ける。
「ねぇ、焔。
どうして君の口はそんなに大きいの?」
「それはな……」
焔が大きな鎌でマカの首元にそっとあてる。
そして、焔の体が吹き飛ぶ。
「……お前、俺の姿でなにしているんだ?」
もうひとり焔が出てきた。
魔力の性質があまりにも違うので、今の焔ならどっちが本当の焔かわかる。
「君は誰?」
ボクの問いに偽物の焔が答える。
「おいおい。聞いてくれよ。
俺の口がどうして大きいかって?
そんなの女を食べるために決まってるじゃないか」
「意味がわからない」
ボクは首を横に振った。
「マカって女を人質にして、そこの理事長先生の服を自分で脱いで貰う。
そして、少しずつ切り刻んで恐怖で熟れた肉を食う。
これが堪んなく美味いんだ」
偽物の焔が嬉しそうに笑う。
「さぁ、震えろ悶えろ!
そして乞えろ!その生命を!熟れに熟れてそして俺に会ったことを後悔しながら死んでいけ!」
偽物の焔の顔が炎に燃える。
「だから、俺の顔でそんなこと言うなって!俺の評判落ちるだろうが!」
偽物の焔の顔の皮がボトリと落ちる。
焔の放った炎の弾により燃え落ちたのだ。
「あーあー、皮が落ちちゃった。
死ぬぜ?俺の素顔を見たものはみんな死ぬぜ?」
ニュースで見たことがある顔にボクは驚いた。
「ジャック・ザ・リッパー!」
「そうです。
僕がジャック・ザ・リッパーです!」
ジャックがそういってケラケラ笑う。
そして、鎌を振り回す。
「なにが目的なんだ?」
焔が尋ねる。
「おかずを求めて……って言えば納得してくれるかい?
ここには若い人間が多いからね、男も女も食えば一緒。
僕は、肉より恐怖を食べたい派なんだ!」
ジャックが、嬉しそうに大鎌を構えた。
魔力を感知しようと集中している。
理事長もそうだ。
魔力が近づいてくる。
どんどんどんどんって大きくなってくる。
「おい!なにがあったんだ?
こっちから凄い魔力反応が……」
そう言って現れたのは馬神 焔、マカのクラスメイトの男の子だ。
「焔だ!」
ボクは、思わず声を出した。
「ボク、なにがあったんだ?
マカと理事長先生は魔力感知中だし……」
「この大きな魔力は、焔のモノだったのかー」
ボクは安心した。
でも、安心できない。
敵は、中川 志郎。
最悪の鬼神だ。
声が聞こえる。
なんだこれ……
悲鳴?
ボクは、部屋から一歩出る。
「どうした?ボク……?」
「焔聞こえない?
これ……」
「さぁ?聞こえないなぁ」
焔の口が耳まで裂ける。
「ねぇ、焔。
どうして君の口はそんなに大きいの?」
「それはな……」
焔が大きな鎌でマカの首元にそっとあてる。
そして、焔の体が吹き飛ぶ。
「……お前、俺の姿でなにしているんだ?」
もうひとり焔が出てきた。
魔力の性質があまりにも違うので、今の焔ならどっちが本当の焔かわかる。
「君は誰?」
ボクの問いに偽物の焔が答える。
「おいおい。聞いてくれよ。
俺の口がどうして大きいかって?
そんなの女を食べるために決まってるじゃないか」
「意味がわからない」
ボクは首を横に振った。
「マカって女を人質にして、そこの理事長先生の服を自分で脱いで貰う。
そして、少しずつ切り刻んで恐怖で熟れた肉を食う。
これが堪んなく美味いんだ」
偽物の焔が嬉しそうに笑う。
「さぁ、震えろ悶えろ!
そして乞えろ!その生命を!熟れに熟れてそして俺に会ったことを後悔しながら死んでいけ!」
偽物の焔の顔が炎に燃える。
「だから、俺の顔でそんなこと言うなって!俺の評判落ちるだろうが!」
偽物の焔の顔の皮がボトリと落ちる。
焔の放った炎の弾により燃え落ちたのだ。
「あーあー、皮が落ちちゃった。
死ぬぜ?俺の素顔を見たものはみんな死ぬぜ?」
ニュースで見たことがある顔にボクは驚いた。
「ジャック・ザ・リッパー!」
「そうです。
僕がジャック・ザ・リッパーです!」
ジャックがそういってケラケラ笑う。
そして、鎌を振り回す。
「なにが目的なんだ?」
焔が尋ねる。
「おかずを求めて……って言えば納得してくれるかい?
ここには若い人間が多いからね、男も女も食えば一緒。
僕は、肉より恐怖を食べたい派なんだ!」
ジャックが、嬉しそうに大鎌を構えた。
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