～マーメイド～

Scene07 赤月よりも青きもの

88 会話に入るのは難しい

「俺のときは両親が強盗に虐殺されたとき……
　気づいたらこの力を持っていた。
　声などは聞こえてはいない」

セロの言葉にハイジもうなずく。

「俺はオリジナルの歌が音痴でいじめられていたとき。
　歌詞はいいねと褒められたとき嬉しくて歌いまくったらこの力に覚醒していた」

すると裕也が言う。

「僕の能力は、自分や他人の痛みやダメージを対象に移す力だけど。
　気づいたら身についていた」

すると新一が言葉を放つ。

「僕は悪いやつを殴ればその罪の重さの分だけダメージを与えることが出来る。
　いつ身についたかはわかっていないんだ」

「右に同じ。
　ちなみに俺の能力は悪いやつの悪い部分に触れるだけでその悪い部分を治す。
　変な能力だ」

デスマスイッチの太郎がそういうと喫茶店の太郎が尋ねる。

「セロくんの能力はどんなのなんだい？」

「俺の能力は螺子だ。
　対象の見た目を変えたり能力を上げたり性質を変えたりすることが出来る」

「ご主人さまは酷いんですよ。
　酸素を二酸化炭素に変えて相手を気絶させたりするんですよ」

オトネがそう言ってクスリと笑う。

「オトネ、いらないことはいわなくていい」

「ふたりの関係は？」

その会話にノノが目を輝かせる。

「こ――」

オトネがそういうとセロが少し大きな声で言う。

「雇用関係だ、俺はオトネの」

「そうなんだ？」

ピノが疑惑の目で見る。

「みなさん凄いんですね」

十三がその会話に入る。
壱は思った教師のコミュ力は高いと……