~マーメイド~

はらぺこおねこ。

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Scene07 赤月よりも青きもの

80 勝利のポーズ

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ノノは、素早い動きで水龍の腹に掌底を浴びせる。

水龍は大きな雄叫びを上げる。

「ここが弱点!」

ノノがそういうと十三が水龍の頭部をビームで破壊する。

「あ……」

「部位破壊だね。
 確かに柔らかい場所を攻撃して弱点を狙うのもいい。
 でも硬い部分を破壊してそこを弱点に変えるのも更にいい」

十三が笑う。

「いいねぇ、その考え」

秋夫が笑うと姿を消した。
そしてすぐに姿を表す。
手に何かを持っている。

「まさか……」

マスティマが一歩下がる。
秋夫は小さく笑うとその何かを破壊した。

マスティマの意識が遠のく。

「今の核がお前さんの弱点。
 そうだろ?」

秋夫がそう言うとマスティマは何も答えない。
そこに意識はない。

「で、コード893は俺らになにか用なのか?」

ハイジは秋夫に尋ねる。

「いや、俺はようはない。
 用があったのはそのノノって子さ」

「ノノが?」

ピノが目を丸くさせる。

「だってピノちゃんの気配が消えたから」

ノノが涙目で言う。

「ありがとう、私は大丈夫だよ」

ピノは小さく笑う。

「んでは、俺ぁはこれにて失礼するね」

秋夫は姿を消した。

残されたのはかすかに残ったマスティマの意識。
マスティマは、ここで死ぬのだと思った。
死ぬ前にどうされるのか想像したくなかった。
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