~マーメイド~

はらぺこおねこ。

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Scene04 振り上げた拳

42 拳で殴り合い己をあゝそれも青春

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「まぁ、拳で語り合いましょう」

「そうだね」

莉麻の提案に壱は乗る。
挑発なのか警告なのか。
壱には手にとるようにわかる。

「君はどうしてそこにいるの?」

壱は莉麻の攻撃を交わす。

「願い事を叶えるため」

莉麻は壱に攻撃を避けられる。

「願い事?それは誰のため?」

壱は莉麻との間合いを取る。

「……自分のためっす」

「本当に?」

「はい」

「それは誰かの笑顔になるの?」

「はい」

「誰が笑顔になれるの?」

「俺っす」

「そっか。
 それはエルフに関係してる?」

莉麻は壱に連撃を浴びせる。

「だったらどうします?」

「お仕置きしなくちゃだ」

「……それは嫌っすね」

すると1人の男が現れる。

「茶番は終わりだ」

「誰?」

「大地真櫻まおうだ」

「真櫻さんね。了解」

壱が小さく頷いた。

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