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Scene02 漁猫

23 うどんクイーン

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「あ、ゴマをかけてね」

葉月はそう言ってゴマの袋を開けます。

「美味しいよ♪美味しいよ♪」

葉月はそう言って笑います。
葉月が笑っています。

「先輩……」

一は思いました。
そうつらいのは自分だけじゃない。

「さささ、お二方。
 この激辛豆板醤を掛けてみない?
 それとも1滴で並だが止まらなくなる唐辛子がいい?」

葉月の目が光ります。

「え?普通のうどんがいいです」

一は言ってしまいました。
言ってはいけないキーワードです。

「よろしい正直者には両方をあげよう!」

「……」

葉月は、うどんの中にニッコリした微笑みを浮かべその2つを全部うどんに入れました。
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