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Scene01 ジンクス

15 七夕

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――7月7日

一はそっと空を見上げます。
そして言います。

「曇りだね」

それに美姫が答えます。

「これじゃ織姫と彦星が出会えないね」

そして一が言います。

「雲の上は晴れているんじゃないかな?」

「そうなの?」

「きっと邪魔しないでねって言っているんだよ」

「つまりヤりまくっているってことだな」

護がそういうと美姫が怒ります。

「ちょっと!女子の前でそういうこと言わないの!」

「そうですよ。
 彦星さんも織姫さんも生きていたらおじいちゃんとおばあちゃん。
 そんな元気はないですよ」

みさきの言葉に一は少しだけ癒やされます。

「川名さんピュアだね!」

一が微笑みます。

「ピュアですか?」

「うん。
 多分まだ若いと思うよ」

「彦星は10億歳。織姫は3.5億歳。
 もうご年配の域を超えてますよ」

「不老不死なんだよ」

美姫が笑います。
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