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05 もうひとりのあなた
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しおりを挟むってか、俺は何をしているのだろう……
優さんに文句の一つでも言ってやるのでは無かったのか?
結局何も言えなかった。
情けない。
俺は、家に帰るとパソコンを立ち上げ、夕の最後の日記をボーっと眺めていた。
夕が、死んだなんて信じれない。
もしかして、どこかでひっそりと生きているのではないか?
そんな事を考えていた。
でも、死んだんだ……
看護師さんが嘘をつく意味なんて、どこにもない。
俺は、再び涙を流した。
死んだんだ……
そう、死んだんだ……
プルルルルルルルルル……
俺の携帯電話が、鳴り響いた。
上島君からだった。
「もしもし」
「達也か?」
「ああ。」
「どうだった?」
「うん……」
俺は、今日あった出来事を上島君に話した。
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