32 / 60
童話:MATCH売りの少女
しおりを挟む
「大人になんかなりたくない」
少女が小さくつぶやく。
そして言葉を続ける。
「MATCH売れないな……
大人の街で『大人が飲んだら逮捕だぞ』とか『高校生しか飲んじゃダメ』とかいうから売れないんだ」
少女がそう嘆く。
嘆いたところで結果は変わらない。
「MATCH!MATCH!MATCH!いりませんか?」
寒い寒い寒い冬。
雪が舞う空。
「MATCH……」
少女は涙を流す。
「今日中にMATCHを1000本売れないとおかあさんに叱られる」
「……ぐずん」
涙が溢れた。
涙が溢れた。
売れないMATCH。
MATCH売れない。
泣くしかない。
涙しかあふれない。
「……泣いていても仕方がないわ。
MATCH!MATCH!いりませんか?」
少女につめよるのは中年の男。
「お嬢ちゃんいくらだい?」
少女は拒絶する。
こういう男は沢山いる。
身体が目的。
MATCHは買わない。
でも、MATCHを売るより身体を売ったほうが稼げる。
この味を知ったら……
もう止まらない。
「ホ別で2万」
「よし!行こうか……」
中年の男に誘われ少女はホテルの中に消えた。
そして、2時間が過ぎ……
ホテルから出てきたのは少女ひとり。
「売れるかな?あのおじさん」
少女が小さく笑う。
少女の携帯に着信が来る。
【2000万振込完了】
「あ、やっぱりMATCH売るより身体を売ったほうがお金になる」
少女が笑う。
そして今日も少女はMATCHを売る。
「MATCHいりませんか?」
でもやっぱりMATCHは売れない。
でも、売れる命がそこにある。
ビタミン強化炭酸MATCH!
―終わり―
少女が小さくつぶやく。
そして言葉を続ける。
「MATCH売れないな……
大人の街で『大人が飲んだら逮捕だぞ』とか『高校生しか飲んじゃダメ』とかいうから売れないんだ」
少女がそう嘆く。
嘆いたところで結果は変わらない。
「MATCH!MATCH!MATCH!いりませんか?」
寒い寒い寒い冬。
雪が舞う空。
「MATCH……」
少女は涙を流す。
「今日中にMATCHを1000本売れないとおかあさんに叱られる」
「……ぐずん」
涙が溢れた。
涙が溢れた。
売れないMATCH。
MATCH売れない。
泣くしかない。
涙しかあふれない。
「……泣いていても仕方がないわ。
MATCH!MATCH!いりませんか?」
少女につめよるのは中年の男。
「お嬢ちゃんいくらだい?」
少女は拒絶する。
こういう男は沢山いる。
身体が目的。
MATCHは買わない。
でも、MATCHを売るより身体を売ったほうが稼げる。
この味を知ったら……
もう止まらない。
「ホ別で2万」
「よし!行こうか……」
中年の男に誘われ少女はホテルの中に消えた。
そして、2時間が過ぎ……
ホテルから出てきたのは少女ひとり。
「売れるかな?あのおじさん」
少女が小さく笑う。
少女の携帯に着信が来る。
【2000万振込完了】
「あ、やっぱりMATCH売るより身体を売ったほうがお金になる」
少女が笑う。
そして今日も少女はMATCHを売る。
「MATCHいりませんか?」
でもやっぱりMATCHは売れない。
でも、売れる命がそこにある。
ビタミン強化炭酸MATCH!
―終わり―
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
女装とメス調教をさせられ、担任だった教師の亡くなった奥さんの代わりをさせられる元教え子の男
湊戸アサギリ
BL
また女装メス調教です。見ていただきありがとうございます。
何も知らない息子視点です。今回はエロ無しです。他の作品もよろしくお願いします。
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる