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Scene05 死を忘れるもの
92 殺人鬼ガイル
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13は、その斧を避けます。
その斧は、すぐにそのオークの手へと戻りました。
「その斧、危ないね……」
13が、そう言うとオークが笑います。
「勘がいいガキじゃのぅ。
この斧はアックスデスイート。
俺が当てた生物の魂を削る。
雑魚ならこんな風に一撃で死ぬ」
オークが、近くで倒れている男たちを斧で斬りました。
すると男たちは、傷ひとつ付きません。
しかし、その場で命が消えました。
「その武器怖いね……」
13が、そう言うと赤の魔導砲を構えます。
「いいのぅ……
いいのぅ……
いいのぅ!その目!
恐怖、絶望、さぞかし楽しい表情を見せてくれたんだろうな?」
オークが、そう言うと13が笑いますそして赤の魔導砲を放ちます。
するとオークは、その赤の魔導砲を片手で弾き飛ばしました。
「君がバカでよかったよ」
13が、余裕の笑みを浮かべてそういいました。
しかし、オークも余裕の笑みを浮かべてます。
「魔力吸収か?
欲しければくれてやる!
100か?200か?
それとも1000か?10000か?
ワシの魔力を舐めるな!」
オークが、そう言って口からエネルギーを放出しフェニーチェたちの方に向けて放ちます。
フェニーチェが、華時雨を広げそのエネルギーを吸い込みます。
「この魔力、すごすぎます……」
フェニーチェは、そう言うと華時雨を折りたたみオークの魔力を跳ね返しました。
オークは、その魔弾を片手で弾き飛ばします。
「……ワシにワシの魔力は効かぬよ!」
オークが、小さく笑います。
「ディジー何をしている?
お前もそいつを殺すのを手伝え!
それともお前は、デザートになりたいか?」
オークの言葉にディジーは震えました。
「は、はい……!」
ディジーが、短剣を抜きます。
13とフェニーチェは、大きく下がりディジーとの距離をあけます。
「楽しいショーターイムの始まりじゃ!」
オークが、そう言って楽しそうに笑います。
その狂気にフェニーチェたちは震えます。
でも、簡単に負けるきはありません。
とそのときです。
トマトが降ってきたのです。
正確には、スライスされたトマトに手と足が生えた謎の物体です。
「僕、リトルサマーキッス。
よろしくね」
リトルサマーキッスと名乗るそのトマトに表情はありません。
怒っているのか笑っているのかもわかりません。
するとディジーが、うっとりとした目でリトルサマーキッスの方を見ます。
「ステキ……」
ディジーは、短剣を捨ててリトルサマーキッスを抱きしめます。
そして、リトルサマーキッスにディープなキスをします。
リトルサマーキッスの口が何処にあるかはわかりません。
しかし、ディジーはディープキスを続けます。
「ほう?」
オークが、少し驚いています。
「ああ……
女の人がいた……」
リトルサマーキッスは、残念そうに呟きます。
「キス、キス、キス……
ああ、アンタの口はどこにあるんだい?」
ディジーが、とりつかれたようにリトルサマーキッスの唇を探し続けます。
「えっと、フェニーチェさんと坊やさん。
ここは、逃げましょう!」
リトルサマーキッスは、そう言ってディジーを軽く蹴り飛ばすと素早くその場をさります。
13もフェニーチェも走ります。
「……逃げれるとでも思うのか?」
オークは、そう言って斧を投げます。
リトルサマーキッスは、自分の体を叩き汁を飛ばします。
するとその汁はその斧に命中し、そのまま地面に落ちます。
「さぁさぁ逃げましょう。
あのオークは、ガイルと言って危険なモンスターなんです。
ガイルがいたら目即逃が、この世界の常識なんだけど……
この世界を知らないフェニーチェさんにはわからないことですよね」
リトルサマーキッスは、そう言ってガイルの方向に汁を飛ばしながら走ります。
「君は、味方?」
13の問いにリトルサマーキッスが答えます。
「敵ではないですね。
ハデスさんに頼まれて助けに来たんです」
「そう……なら、味方ですね!」
フェニーチェのその言葉にリトルサマーキッスが答えます。
「僕はただトマトに釣られて助けに来ただけです。
僕は、バラバラになったトマトの破片を全部集めることで元の姿に戻れるんです」
「そ、そう……
いろいろ複雑なんだね」
13が、状況がわからないままそう言うとひとりの少女が立っているのが見えました。
ハデスでした。
「あれ?ハデスさん?」
「まぁ、とりあえず逃げよか」
ハデスは、そう言って風呂敷を広げると自分を含めたフェニーチェたちを包み込みました。
するとフェニーチェたちは、姿を消しました。
「ち……逃げられたか」
オークが、そう言って舌打ちをしました。
そして、ディジーの方を見ます。
「ガイルさま……」
「腹減ったな」
ガイルと呼ばれるオークが、斧でディジーの首を跳ねました。
「まぁ、今日のところはコイツを食おう」
ガイルは、そのままディジーを食べました。
フェニーチェたちが、ついた先はギョロの村から少し離れた森の中。
「あのガイルってモンスターは何者なんですか?」
フェニーチェが、ハデスに尋ねます。
「あれはガイルや。史上最悪の生物。
カリュドーンの話やと最初は人間やったらしいけど……
今は鬼や、食人鬼ガイルや」
ハデスの声は少し震えていました。
その斧は、すぐにそのオークの手へと戻りました。
「その斧、危ないね……」
13が、そう言うとオークが笑います。
「勘がいいガキじゃのぅ。
この斧はアックスデスイート。
俺が当てた生物の魂を削る。
雑魚ならこんな風に一撃で死ぬ」
オークが、近くで倒れている男たちを斧で斬りました。
すると男たちは、傷ひとつ付きません。
しかし、その場で命が消えました。
「その武器怖いね……」
13が、そう言うと赤の魔導砲を構えます。
「いいのぅ……
いいのぅ……
いいのぅ!その目!
恐怖、絶望、さぞかし楽しい表情を見せてくれたんだろうな?」
オークが、そう言うと13が笑いますそして赤の魔導砲を放ちます。
するとオークは、その赤の魔導砲を片手で弾き飛ばしました。
「君がバカでよかったよ」
13が、余裕の笑みを浮かべてそういいました。
しかし、オークも余裕の笑みを浮かべてます。
「魔力吸収か?
欲しければくれてやる!
100か?200か?
それとも1000か?10000か?
ワシの魔力を舐めるな!」
オークが、そう言って口からエネルギーを放出しフェニーチェたちの方に向けて放ちます。
フェニーチェが、華時雨を広げそのエネルギーを吸い込みます。
「この魔力、すごすぎます……」
フェニーチェは、そう言うと華時雨を折りたたみオークの魔力を跳ね返しました。
オークは、その魔弾を片手で弾き飛ばします。
「……ワシにワシの魔力は効かぬよ!」
オークが、小さく笑います。
「ディジー何をしている?
お前もそいつを殺すのを手伝え!
それともお前は、デザートになりたいか?」
オークの言葉にディジーは震えました。
「は、はい……!」
ディジーが、短剣を抜きます。
13とフェニーチェは、大きく下がりディジーとの距離をあけます。
「楽しいショーターイムの始まりじゃ!」
オークが、そう言って楽しそうに笑います。
その狂気にフェニーチェたちは震えます。
でも、簡単に負けるきはありません。
とそのときです。
トマトが降ってきたのです。
正確には、スライスされたトマトに手と足が生えた謎の物体です。
「僕、リトルサマーキッス。
よろしくね」
リトルサマーキッスと名乗るそのトマトに表情はありません。
怒っているのか笑っているのかもわかりません。
するとディジーが、うっとりとした目でリトルサマーキッスの方を見ます。
「ステキ……」
ディジーは、短剣を捨ててリトルサマーキッスを抱きしめます。
そして、リトルサマーキッスにディープなキスをします。
リトルサマーキッスの口が何処にあるかはわかりません。
しかし、ディジーはディープキスを続けます。
「ほう?」
オークが、少し驚いています。
「ああ……
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リトルサマーキッスは、残念そうに呟きます。
「キス、キス、キス……
ああ、アンタの口はどこにあるんだい?」
ディジーが、とりつかれたようにリトルサマーキッスの唇を探し続けます。
「えっと、フェニーチェさんと坊やさん。
ここは、逃げましょう!」
リトルサマーキッスは、そう言ってディジーを軽く蹴り飛ばすと素早くその場をさります。
13もフェニーチェも走ります。
「……逃げれるとでも思うのか?」
オークは、そう言って斧を投げます。
リトルサマーキッスは、自分の体を叩き汁を飛ばします。
するとその汁はその斧に命中し、そのまま地面に落ちます。
「さぁさぁ逃げましょう。
あのオークは、ガイルと言って危険なモンスターなんです。
ガイルがいたら目即逃が、この世界の常識なんだけど……
この世界を知らないフェニーチェさんにはわからないことですよね」
リトルサマーキッスは、そう言ってガイルの方向に汁を飛ばしながら走ります。
「君は、味方?」
13の問いにリトルサマーキッスが答えます。
「敵ではないですね。
ハデスさんに頼まれて助けに来たんです」
「そう……なら、味方ですね!」
フェニーチェのその言葉にリトルサマーキッスが答えます。
「僕はただトマトに釣られて助けに来ただけです。
僕は、バラバラになったトマトの破片を全部集めることで元の姿に戻れるんです」
「そ、そう……
いろいろ複雑なんだね」
13が、状況がわからないままそう言うとひとりの少女が立っているのが見えました。
ハデスでした。
「あれ?ハデスさん?」
「まぁ、とりあえず逃げよか」
ハデスは、そう言って風呂敷を広げると自分を含めたフェニーチェたちを包み込みました。
するとフェニーチェたちは、姿を消しました。
「ち……逃げられたか」
オークが、そう言って舌打ちをしました。
そして、ディジーの方を見ます。
「ガイルさま……」
「腹減ったな」
ガイルと呼ばれるオークが、斧でディジーの首を跳ねました。
「まぁ、今日のところはコイツを食おう」
ガイルは、そのままディジーを食べました。
フェニーチェたちが、ついた先はギョロの村から少し離れた森の中。
「あのガイルってモンスターは何者なんですか?」
フェニーチェが、ハデスに尋ねます。
「あれはガイルや。史上最悪の生物。
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