不老に剣士

はらぺこおねこ。

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Scene02 エレメント魔法学園

38 バリア

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――校庭

「では、丹歌。よく見ておけ」

かみさまそういって地面に置かれた小石に指を向けます。

「お?」

白銀はそれを嬉しそうに見ます。

「どん」

かみさまがそう言うと小石が弾け飛びます。

「え?」

丹歌にはなにが起きたかわかりません。

「これはバリアを応用した技だ。
解説をすると指の周りのバリアを切り離しそれを飛ばしたんだ」

「理論上それは可能だけど実現できるなんてかみさま、君って凄いね!」

「ふふふふふ。もっと余を褒めよ」

かみさまは嬉しそうに笑います。
丹歌も真似して指を小石に向けます。

「お?」

白銀は丹歌に注目します。

「んー、バリアを離すってどうやるんだろう?
そもそも僕にバリアって本当にあるの?」

「バリアを切り離すのは一朝一夕にできるものじゃないよ」

白銀がそういってナイフを丹歌に向けます。

「え?」

「バリアがあるかどうかはこれでわかるよね」

そしてそのナイフで丹歌の腕を斬ります。

「え?なにするんですか?突然!!」

丹歌は驚きのあまり腰を抜かします。

「ほら、君は傷一つ負ってない。
 ナイフを見てご覧」

白銀がそういうって丹歌にナイフを見せます。

「ナイフが刃こぼれしてるけど、それは僕の皮膚が硬いからであって……」

「んー鉄よりも硬い皮膚なのかい?」

「え?」

「そうだろう?皮膚より固くないとこんな風に刃こぼれはしないよ」

白銀がそういうとかみさまが言葉を足します。

「主は常にマナが体中に覆っている状態だ。
それは魔力を見ればわかる。
しかもなかなか強力なバリアだ。
余のかみさまバリアに匹敵するくらいのな」

「全く自覚ないんだけどなー」

丹歌が小さく笑いました。

「そうだなバリアは放つ以外にも手にバリアを集中させ殴るという方法もあるぞ」

かみさまの言葉に白銀が言葉を続ける。

「そうだね、バリアひとつでもいろんな戦い方ができるね。
そんな君たちに歩法を是非とも教えたいのだが……」

白銀は小さく笑い
そっと入部届を二枚出します。

「白銀先生は研究者ですよね?どうして教師に?」

丹歌の質問に白銀の目が光る。

「僕は研究者……
強くなる少年少女たちを研究したいってのが本音かな」

「そうか?」

かみさまはなにかを思うことがありました。
それを言おうとしたら白銀が言います。

「そういうことさ……」

白銀はニッコリと笑います。
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