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Scene.03 清らかな空
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「敵意がないってどうしてわかる?」
無が、早良にそう尋ねるとブリ男が答える。
「サーチの能力ですね……」
「うん。
それにこの人、その気になればいつでも黄昏くんを殺せたはず」
早良が、少女のケモノ耳を触りながら言った。
「説得力ない言い方だな。
だが、私はお前を信じるぞ」
清空がそう言うと白い歯を見せる。
「そうですね……
では、ハデスさん。
貴方の目的はなんですか?」
ブリ男がハデスに尋ねる。
「目的なんかあらへんよ。
ウチは、異世界からの訪問者や。
こっちの世界に来たんはええねんけど、変な魔力が邪魔して別の世界に行くことが出来ひん。
その変な魔力の正体が、ハタハタってヤツが原因やってことがわかったんやけどな。
どうにかこの世界から出させてもらえへんか交渉したんやけど、出させてもらえるどころか部下全員を集めてウチを殺そうとしてきたんや。
だから逃げてきたんや。
んで、人間に力を与えてハタハタと戦っている物好きな魔族がおるって聞いてブリ男さん、アンタを頼ってきたんや」
「じゃ、ジュウとフィサフィーが撤退したのは、お前が原因か……」
無が、そう言うとハデスがうなずく。
「ジュウってやつは知らへんけど、フィサフィーの爺さんなら知ってるで。
あの爺さんも色んな異世界を移動してるさかいな……」
「フィサフィーをご存知でしたか……」
ブリ男が、ゆっくりと目を閉じる。
「まぁ、ウチは別の世界に行きたいんや。
そういうわけでここは協力してハタハタを倒さへんか?」
「聞きたいことがもうひとつあります。
貴方はどうして、ボクさんの存在を知っているのですか?」
「それは、簡単や。
違う世界のボクを知ってるからや」
ハデスが、そう言うと優しく笑う。
「違う世界の僕?」
ボクが、不思議そうに首を傾げる。
「そうやで……
まぁ、パラレルワールドっていうやつや」
「……パラレルワールド?」
「そう、ウチはハデス。
魔獣ハデス、闇の商人やでー
異世界を転々として魔道具を集めたり売ったりしてるんやー」
ハデスは、そう言ってパラレルワールドの細かい話をはぐらかせた。
無が、早良にそう尋ねるとブリ男が答える。
「サーチの能力ですね……」
「うん。
それにこの人、その気になればいつでも黄昏くんを殺せたはず」
早良が、少女のケモノ耳を触りながら言った。
「説得力ない言い方だな。
だが、私はお前を信じるぞ」
清空がそう言うと白い歯を見せる。
「そうですね……
では、ハデスさん。
貴方の目的はなんですか?」
ブリ男がハデスに尋ねる。
「目的なんかあらへんよ。
ウチは、異世界からの訪問者や。
こっちの世界に来たんはええねんけど、変な魔力が邪魔して別の世界に行くことが出来ひん。
その変な魔力の正体が、ハタハタってヤツが原因やってことがわかったんやけどな。
どうにかこの世界から出させてもらえへんか交渉したんやけど、出させてもらえるどころか部下全員を集めてウチを殺そうとしてきたんや。
だから逃げてきたんや。
んで、人間に力を与えてハタハタと戦っている物好きな魔族がおるって聞いてブリ男さん、アンタを頼ってきたんや」
「じゃ、ジュウとフィサフィーが撤退したのは、お前が原因か……」
無が、そう言うとハデスがうなずく。
「ジュウってやつは知らへんけど、フィサフィーの爺さんなら知ってるで。
あの爺さんも色んな異世界を移動してるさかいな……」
「フィサフィーをご存知でしたか……」
ブリ男が、ゆっくりと目を閉じる。
「まぁ、ウチは別の世界に行きたいんや。
そういうわけでここは協力してハタハタを倒さへんか?」
「聞きたいことがもうひとつあります。
貴方はどうして、ボクさんの存在を知っているのですか?」
「それは、簡単や。
違う世界のボクを知ってるからや」
ハデスが、そう言うと優しく笑う。
「違う世界の僕?」
ボクが、不思議そうに首を傾げる。
「そうやで……
まぁ、パラレルワールドっていうやつや」
「……パラレルワールド?」
「そう、ウチはハデス。
魔獣ハデス、闇の商人やでー
異世界を転々として魔道具を集めたり売ったりしてるんやー」
ハデスは、そう言ってパラレルワールドの細かい話をはぐらかせた。
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