上 下
21 / 62
Scene.03 清らかな空

21

しおりを挟む
「羽ハッターですね。
 翼を持ったハッターです。
 羽ハッターたちの戦闘能力は、そこそこですが矢の威力は結構高いです。
 トラック程度なら軽く大破させれますね」

 ブリ男がそう言って小さく笑う。

「ほう、それが人に当たれば?」

「跡形もなく消えますね」

「それは困るな」

 清空も小さく笑う。

「大丈夫ですよ。
 なぜなら貴方は、魔法少女なのだから」

 ブリ男が、そう言うとVサインをする。

「そうだな……」

 清空が、そう言って服を変える。
 そして……

「ブリキュア・スカイハート!
 お前らの悪事は、この私が許さん!」

 清空は、ブリキュア・スカイハートに変身し羽ハッターの方に拳を向ける。

「……しゃー!」

 羽ハッターが、スカイハートに目掛けて弓の矢を一気に撃ち放つ。

「うわ!マジでか……!」

 スカイハートの背筋が凍る。
 矢を避けることは容易だ。
 しかし、それら全てを撃ち落とさなければ学校に被害が出る。

「影あるところに我あり……シャドーロープ。捕らえた!」

 無が、現れると全ての矢を地面の中に取り込んだ。

「近藤……!」

 スカイハートが、その名を呼ぶ。

「スカイハート!
 矢は俺に任せろ。
 お前は、あの怪人を!」

 無が、そう言って1体の怪人の怪人の方を見る。

「主がスカイハートか……
 いざ参る!」

 怪人が、姿を消す。

「ん?何処に消えた?」

 スカイハートが辺りを見渡す。
 するとブリ男が、拳に魔力を込め魔力の盾を作り怪人の爪からスカイハートを護る。

「ほう、貴様が噂のブリ男か……」

 怪人が、そう言って小さく笑う。

「貴方、名前は?」

 ブリ男が、そう尋ねるとスカイハートが驚く。

「そいつ、名前があるのか?」

「はい。
 この魔力、名前のある怪人です」

「ほう、さっしがいいな……
 俺の名前は、ジュウ。
 獣人のジュウ!お前らを殺す男の名前だ!」

 ジュウは、そう言って雄叫びを上げると校舎の地面がエグられる。
 そして、スカイハートの体も吹き飛ぶ。

「く……」

 ブリ男が舌打ちをするとジュウが小さく笑う。

「まずは1匹……」

 ジュウがそういうとスカイハートに攻撃を仕掛けようと飛びかかる。
 そのジュウの背中に一本の矢が突き刺さる。

「……なにものだ?」

 ジュウは、その矢を掴むと矢が飛んできた方を睨む。
 そこにいたのは、ブリキュア・サーラだった。
 サーラが、静かにジュウの方を睨んでいた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

義体

奈落
SF
TSFの短い話…にしようと思ったけどできなくて分割しました。

妻がヌードモデルになる日

矢木羽研
大衆娯楽
男性画家のヌードモデルになりたい。妻にそう切り出された夫の動揺と受容を書いてみました。

カレンダー・ガール

空川億里
SF
 月の地下都市にあるネオ・アキバ。そこではビースト・ハントと呼ばれるゲーム大会が盛んで、太陽系中で人気を集めていた。  優秀なビースト・ハンターの九石陽翔(くいし はると)は、やはりビースト・ハンターとして活躍する月城瀬麗音(つきしろ せれね)と恋に落ちる。  が、瀬麗音には意外な秘密が隠されていた……。

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

性転換マッサージ

廣瀬純一
SF
性転換マッサージに通う人々の話

若妻の穴を堪能する夫の話

かめのこたろう
現代文学
内容は題名の通りです。

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

処理中です...