マーメイド

はらぺこおねこ。

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 そして、壱たちはマクベスバーガーへと向かった。
 マクベスバーガーに着くとピノがとびっきりの笑顔で店員に言った。

「お子様バーガーください!」

 すると店員が笑顔で返す。

「店内でお召し上がられるでしょうか?
 それともお持ち帰りでしょうか?」

 すると梨麻が言った。

「お姉さんをテイクアウトで!」

「え?」

 店員が戸惑っている。

「あ、冗談です。
 美智子さん、梨麻くん。
 今日は、色々お世話になったからマクベス奢るよ」

「あ、本当ですか?
 嬉しいです」

 壱の提案に美知子が、嬉しそうに笑う。

「あざっす!
 じゃ、俺はマクベス期間限定牛ヒレバーガーセットで!」

「では、私はアボガドバーガーセットでお願いします」

「んー
 僕は、なににしようかなー」

 壱はそう言ってパネルを見る。
 するとピノの方を見る。
 ピノが2種類あるお姫さま変身セットのどちらにしようか悩んでいた。
 それを見た壱は、小さく笑う。

「じゃ、僕もお子様バーガーで……」

「かしこまりました」

 店員が小さく笑う。
 それを見た梨麻も笑う。

「壱さん、やっさしー」

「社長って案外子どもに甘いですね」

 美知子もそう言って苦笑いを浮かべる。

「もともと僕は、こういう小さい子を護りたくて警備の仕事をはじめたんだ。
 だから、自然と甘くなるのかもしれないね」

「ふーん」

 梨麻が、小さくうなずく。

「お会計ですが……
 お子様バーガーおふたつで3000円、期間限定牛ヒレバーガーセットがおひとつで4000円、アボガドバーガーセット780円。
 合計、7780円になります」

「あ、はい」

 壱は、うなずくと会計を済ませた。

「お姫さま変身セットふたつ!
 うれしいなー」

 ピノが小さく笑う。
 ピノがお姫さま変身セットの袋を持ってスキップする。

「ピノ、店の中でスキップしたらめーだよ!」

「はーい」

 ピノが、スキップを止め静かに歩く。
 そして、壱が広い席を見つけそこに座った。
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