嘘恋

はらぺこおねこ。

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05 5月6日

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 また、やっぱり声が聞こえる。

「バケモノ」

 そう、やっぱり僕はバケモノなんだ。
 それを忘れちゃいけない。

「真治。早く、早く!
 バス来ちゃうよー!」

 僕は、ゆっくりとバスに乗るとはるかさんの隣りに座った。

「バスの中でもおててを繋ぎましょうねー」

 はるかさんが、そう言って僕の手を握りしめる。
 なんというか……
 バカップルっぽいけど。
 でも、まぁいっか。
 僕たちは、そのままビブレに向かい買い物もした。
 はるかさんの下着を選ぶのは、少し恥ずかしかった。
 でも、その恥ずかしさもまた楽しかった。
 "楽しい"なんて感情、久しぶりだった。
 もしかしたら、はじめてかもしれない。
 帰りもバカップルみたいに手を繋いで帰った。
 人とつながること。
 その温もり。
 それが楽しいと思えたのは初めてだ。
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