嘘恋

はらぺこおねこ。

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05 5月6日

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 僕の胸がほんのりと暖かくなる。
 こんなことを言われたのははじめてだ。
 僕は、多分はるかさんのことが……

「さぁ、朝ごはんで来たよー」

 はるかさんが、そう言って僕の手を引っ張った。
 女の人に触れているのに声が聞こえない。
 もしかして、僕は呪縛から逃げれた?
 僕の心のなかに光が刺した気持ちになった。

「本当に美味しいの?」

「うん!
 自分にはなまるをあげたいくらいに美味しいよ」

 はるかさんは、僕をテーブルまで引っ張った。
 テーブルには暖かいスープに出来立てのトースト。
 そして、その上には目玉焼きが乗っかっていた。

「男の子は、みんな大好き目玉焼きトーストよ!
 真治もやったことあるでしょ?」

「いや……
 食べたことないよ」

「そっかー
 だったらこの目玉焼きトースト、真治もきっと好きになる!」

 はるかさんは、そう言ってトーストをかじった。
 僕もトーストをかじる。
 口の中にバターの香りが広がり。
 そして、白身の部分にかけられた胡椒。

「美味しい」

 僕の素直な感想。

「でしょ?
 私の自信作なんだー」

 はるかさんは、そう言ってニッコリと微笑んだ。
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