嘘恋

はらぺこおねこ。

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04 5月5日

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 僕は、キスが苦手かもしれない。
 まだそんなにしていないけれど……
 キスは息苦しい。
 鼻はくすぐったいしくしゃみが出そうになる。

 はるかさんは、僕の唇から離れてこう言った。

「家族のことについては、何も聞かないで。」

「……うん」

 僕たちは、玄関で何をしているのだろう?
 はるかさんは、今にも泣きそうな顔をしている。
 本当に行く場所がないのかな?

「あとさ、私のことで泣かなくていいよ」

 はるかさんは、そう言って僕の頭を撫でる。

「泣いてなんかないよ」

 僕が、そう言うとはるかさんはハンカチで僕の涙を拭った。
 そっか、僕は泣いていたのか……

「とりあえず、リビングに案内するよ」

「え?」

 僕は、そう言ってはるかさんの荷物を持った。

「あと客間があるからそこに案内する」

「ありがとう!」

 はるかさんは、嬉しそうにうなずいた。
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