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Scene07 コインロッカーの女の子
158 永遠に
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しあわせいっぱい。
しあわせいっぱい。
しあわせいっぱい。
そんな日が永遠に続くんだ。
そう思っていた。
だけど……
現実は、甘くない。
姉はこのあと知らされる。
現実はいつも残酷で、しあわせなことよりも絶望の方が多いんだということを。
異変が起きたのは、姉の誕生日から半年後のある日の出来事。
ママが、いつになくお化粧して綺麗になっていた。
「ママ、何処かに行くの?」
「うん」
ママは、嬉しそうにうなずく。
「ママは、同窓会に行くんだ」
パパが、笑顔で答える。
「どうそうかい?」
姉は、首を傾げる。
「ああ、高校の同窓会だ」
「こうこう?どうそうかい?」
姉には、何の事かさっぱりわからない。
「お友達に会いに行くんだよ」
「ママのお友達?」
「ああ。
そうだ」
パパが、そう言って姉の頭を撫でる。
「姉も行くー」
「ダメだ」
パパの一言で、姉は泣きたくなった。
「ママはいつも、家のことで忙しいだろ?」
「うん」
「だから今日は、ママへのご褒美だ。
今日は、パパと一緒に遊ぼうな?」
「わかった」
姉は、涙をこらえてうなずいた。
「あとで、一緒にファミレスに行こうな?
お子様ランチ頼んでいいから……」
「お子様ランチ?」
姉の涙が一気に引いた。
自分でも思う。
姉は、まだまだ子供なんだなって……
姉は、ママを見送ったあと、パパと一緒にアンパンマンのビデオを見た。
楽しい。
楽しい。
楽しい。
姉は、パパと一緒に今日と言う日を楽しんだ。
アンパンマンをいっぱい見た。
その後は、ファミレス。
姉は、お子様ランチを食べた。
パパは、ステーキを食べた。
姉も少しステーキを貰った。
美味しかった。
家に帰った。
パパと一緒にバケットモンスターを見た。
バケモン。
いつみても楽しい。
パパも笑っている。
姉は、幸せだ。
ただ、それだけで幸せだ。
バケットモンスターを見た後、パパとお風呂に入った。
パパが、手で作った水鉄砲で、ぬるま湯を姉の顔にぶつける。
姉も真似して水鉄砲を作ってパパに飛ばそうとしたら……
姉の顔にぬるま湯が飛んできた。
少し切ない。
だから、手をばしゃばしゃさせてパパの顔にぬるま湯を掛けた。
パパが、笑う。
「やったな!
コイツ~~」
パパが、手で作った水鉄砲でぬるま湯を姉の顔にかける。
姉は、ぬるま湯をばしゃばしゃさせてパパの顔にぶつける。
その繰り返し……
でも、楽しい。
「理香、そろそろあがるか?」
「うん!」
パパと姉は、お風呂からあがった。
お風呂からあがると姉は、ベッドに向かうとすぐに眠りについた。
ママは、まだ帰ってこない。
ママも今ごろお友達と楽しくお話しているのだろう。
姉は、そう思っていた。
しあわせいっぱい。
しあわせいっぱい。
そんな日が永遠に続くんだ。
そう思っていた。
だけど……
現実は、甘くない。
姉はこのあと知らされる。
現実はいつも残酷で、しあわせなことよりも絶望の方が多いんだということを。
異変が起きたのは、姉の誕生日から半年後のある日の出来事。
ママが、いつになくお化粧して綺麗になっていた。
「ママ、何処かに行くの?」
「うん」
ママは、嬉しそうにうなずく。
「ママは、同窓会に行くんだ」
パパが、笑顔で答える。
「どうそうかい?」
姉は、首を傾げる。
「ああ、高校の同窓会だ」
「こうこう?どうそうかい?」
姉には、何の事かさっぱりわからない。
「お友達に会いに行くんだよ」
「ママのお友達?」
「ああ。
そうだ」
パパが、そう言って姉の頭を撫でる。
「姉も行くー」
「ダメだ」
パパの一言で、姉は泣きたくなった。
「ママはいつも、家のことで忙しいだろ?」
「うん」
「だから今日は、ママへのご褒美だ。
今日は、パパと一緒に遊ぼうな?」
「わかった」
姉は、涙をこらえてうなずいた。
「あとで、一緒にファミレスに行こうな?
お子様ランチ頼んでいいから……」
「お子様ランチ?」
姉の涙が一気に引いた。
自分でも思う。
姉は、まだまだ子供なんだなって……
姉は、ママを見送ったあと、パパと一緒にアンパンマンのビデオを見た。
楽しい。
楽しい。
楽しい。
姉は、パパと一緒に今日と言う日を楽しんだ。
アンパンマンをいっぱい見た。
その後は、ファミレス。
姉は、お子様ランチを食べた。
パパは、ステーキを食べた。
姉も少しステーキを貰った。
美味しかった。
家に帰った。
パパと一緒にバケットモンスターを見た。
バケモン。
いつみても楽しい。
パパも笑っている。
姉は、幸せだ。
ただ、それだけで幸せだ。
バケットモンスターを見た後、パパとお風呂に入った。
パパが、手で作った水鉄砲で、ぬるま湯を姉の顔にぶつける。
姉も真似して水鉄砲を作ってパパに飛ばそうとしたら……
姉の顔にぬるま湯が飛んできた。
少し切ない。
だから、手をばしゃばしゃさせてパパの顔にぬるま湯を掛けた。
パパが、笑う。
「やったな!
コイツ~~」
パパが、手で作った水鉄砲でぬるま湯を姉の顔にかける。
姉は、ぬるま湯をばしゃばしゃさせてパパの顔にぶつける。
その繰り返し……
でも、楽しい。
「理香、そろそろあがるか?」
「うん!」
パパと姉は、お風呂からあがった。
お風呂からあがると姉は、ベッドに向かうとすぐに眠りについた。
ママは、まだ帰ってこない。
ママも今ごろお友達と楽しくお話しているのだろう。
姉は、そう思っていた。
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