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Scene05 かなしみよこんにちわ

118 いっぽめのかなしみ

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「おおー。
 怖い怖い」

スクリームのマスクをした男の声には恐怖が微塵も感じられなかった。

「……」

十三がじっとスクリームのマスクをした男を睨む。

「そんな顔して睨むなよ。
 久留里十三センセ!」

そう言ってスクリームのマスクをした男は立ち上がる。
それを守るかのように男たちが前に出る。

そしてそのまま十三たちを襲う。

十三やしゃも爺はその男たちを倒すものの。
多勢に無勢。

追いつかない。

恋次も拳を握りしめるも。
男たちは異様に強い。

百道も意識を取り戻す。

「あ?なんだこれ?」

百道は頭を押さえながら立ち上がる。

「お?目を覚ましたか?」

しゃも爺が笑う。

「しゃも爺?ってかなんだ?
 ってか水面??」

またも服が乱れている水面を目の前に百道は戸惑う。
だけどわかっていることがひとつある。

それは友が傷ついているということ。

ただそれだけだ。

百道は拳を握りしめる。

しかし力が入らない。

「カッカカッカ……」

スクリームのマスクをした男から笑い声が聞こえる。
スクリームのマスクをした男は手になにかを持っている。

「なにをしてるの?」

十三がその男を睨む。

「今、ガスを撒いているんだ」

「ガス?」

「力が抜けていくだろ?
 これを使って逃げるって寸法さ。
 殺さないのはお情け……感謝しろよ!」

スクリームのマスクをした男がそういったところで。
恋次たちの意識は途切れた。
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