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Scene03 麦わら帽子はまだ早い

59 事件はない

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「安志くんや。
 君は将棋はできるか?」

金髪のおじいちゃんが安志を連れて行く。

「恋次くんは、こっちね」

そして白髪のおばあちゃんが恋次を連れて行く。
恋次が連れて行かれた場所には園児たちがいた。

「あー!レンチンだ!」

自由がいた。

「おや?おふたりは知り合い?」

「えっと。はい」

恋次は小さく笑う。

「もしかして運命の人?」

おばあちゃんの言葉に恋次ではなく。
翔太がショックを受ける。

「恋次さんが自由ちゃんの運命の人?」

「……いやいや」

恋次が首を横のふる。

「私年上には興味ないの」

自由の言葉に何処か腹が立つ恋次。

「へぇ、じゃ。
 年下に興味があるの?」

意地悪な質問だと思う。

「5歳は下がいいの」

「え?それはもう赤ちゃんじゃん」

恋次のツッコミに自由はケラケラと笑う。
そんな昼下がり……
事件は起きなかった。
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