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Scene03 麦わら帽子はまだ早い
44 ほんとうにしあわせ
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「思春期に少年から大人に変わるー」
おじさまが歌う。
どの世界もおじさまは突然歌い出す。
「本当に時間を教えてくれよー」
僕も歌う。
そしてハモったところで翔太が現れた。
「お兄ちゃん、どうしてラジオに時間を聞いているの?」
「え?」
恋次は戸惑う。
「ラジオに時間を聞いたらしあわせになれるの?」
「……おじさまは、道に迷ったからちょっと探してくるね」
大人はいつだってそう。
逃げる。
でも、恋次は逃さない。
「道は、そこに落ちていますよ」
「どこだい?」
さらに逃げようとするおじさま。
なのでそれに便乗して逃げようとする恋次。
「どうして逃げるの?」
「逃げてないよ」
恋次は怯えながら言う。
「逃げちゃダメだよ。
逃げたらしあわせも逃げるよ」
「……」
恋次は言葉を失った。
「ハッとした」
「ラジオがしあわせの全てじゃないよ」
「翔太。You Tubeの真似やめなさい」
道子がため息まじりに言った。
おじさまが歌う。
どの世界もおじさまは突然歌い出す。
「本当に時間を教えてくれよー」
僕も歌う。
そしてハモったところで翔太が現れた。
「お兄ちゃん、どうしてラジオに時間を聞いているの?」
「え?」
恋次は戸惑う。
「ラジオに時間を聞いたらしあわせになれるの?」
「……おじさまは、道に迷ったからちょっと探してくるね」
大人はいつだってそう。
逃げる。
でも、恋次は逃さない。
「道は、そこに落ちていますよ」
「どこだい?」
さらに逃げようとするおじさま。
なのでそれに便乗して逃げようとする恋次。
「どうして逃げるの?」
「逃げてないよ」
恋次は怯えながら言う。
「逃げちゃダメだよ。
逃げたらしあわせも逃げるよ」
「……」
恋次は言葉を失った。
「ハッとした」
「ラジオがしあわせの全てじゃないよ」
「翔太。You Tubeの真似やめなさい」
道子がため息まじりに言った。
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