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09 謳うものと唄われるもの
86 夢は現(うつつ)
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世界は丸くあっても残酷ではない。
丸い世界はまん丸でとんがり世界は残酷で知らない世界は消えていく。
夢は夢で消えていく。
ジャキは黒曜に力を貸すことにした。
「行くんだね?」
丹歌がジャキに尋ねる。
「ああ、俺はアイツを救いたい」
「……そっか」
丹歌の顔が少しだけ寂しそうだ。
「ああ」
ジャキの顔が歪む。
「無理してるよね?」
「すまねぇ。
本当はお前ら仲が良かったのに……」
ジャキの顔が涙であふれる。
「操作してるんだね?
僕の記憶も」
「ああ。だがお前が望むのなら――」
「望まない。
戻すときはジルと同じタイミングで……」
「わかった」
「情が湧いて戦えなくなったら困る」
「言っておきたいことがある」
「ん?」
「ジルは好戦的ではあった。
だが昔はあんなんじゃなかった」
「え?」
「俺はジルには1回、お前には2回記憶操作をした。
俺の知っているジルは少なくてもヒーローを目指していた。
何があっても他者を傷つけない。そんな男だ」
「そっか」
「俺ができるのは記憶操作だけ。
性格の改ざんまでは出来ない。
もしかしたらあのジルは別人かもしれない。
少なくても別人格だと思う」
「じゃ、本当のジルは?」
「なんとも言えないが最悪は死んでいるかもな」
そういったジャキの目は寂しく潤っていた。
丸い世界はまん丸でとんがり世界は残酷で知らない世界は消えていく。
夢は夢で消えていく。
ジャキは黒曜に力を貸すことにした。
「行くんだね?」
丹歌がジャキに尋ねる。
「ああ、俺はアイツを救いたい」
「……そっか」
丹歌の顔が少しだけ寂しそうだ。
「ああ」
ジャキの顔が歪む。
「無理してるよね?」
「すまねぇ。
本当はお前ら仲が良かったのに……」
ジャキの顔が涙であふれる。
「操作してるんだね?
僕の記憶も」
「ああ。だがお前が望むのなら――」
「望まない。
戻すときはジルと同じタイミングで……」
「わかった」
「情が湧いて戦えなくなったら困る」
「言っておきたいことがある」
「ん?」
「ジルは好戦的ではあった。
だが昔はあんなんじゃなかった」
「え?」
「俺はジルには1回、お前には2回記憶操作をした。
俺の知っているジルは少なくてもヒーローを目指していた。
何があっても他者を傷つけない。そんな男だ」
「そっか」
「俺ができるのは記憶操作だけ。
性格の改ざんまでは出来ない。
もしかしたらあのジルは別人かもしれない。
少なくても別人格だと思う」
「じゃ、本当のジルは?」
「なんとも言えないが最悪は死んでいるかもな」
そういったジャキの目は寂しく潤っていた。
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