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05 奇跡を奏でるもの
39 ずっと一緒
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はじめてセロがオトネと出逢ったのは、今から10年前。
セロとオトネが、6歳のときだった。
「さぁ……オトネ。
この御方が――様ですぞ」
執事がそういうとオトネがいう。
「……この人が新しいご主人さま?」
オトネの言葉に執事が頷く。
「そうでございます。
オトネは今日からこの御方に仕えるのです」
「イケないこともするの?」
オトネの言葉に執事が首を横に振る。
「そんなことはしなくてもいい。
オトネは、この方とどんなときも一緒にいるだけでいいでいいんです。
この先もずっとオトネ、君が護るんです」
「わかった!」
執事の言葉にオトネがニッコリと笑う。
「よ、よろしく」
セロは、小さく照れる。
「うん、よろしく!」
オトネの笑みにセロは照れる。
「う、うん」
「ずっと一緒だよ?」
オトネの言葉にセロの胸がときめく。
――ずっと一緒って言ったじゃないか!
セロが、ゆっくりと目を覚ます。
見知らぬ白い天井。
見知らぬ白い壁。
「目が冷めたようですね」
そして、黒い服を来た男がひとり。
「貴方は?
……いや、この感じ人間じゃないのか?」
セロがそういうと黒い服を来た男が小さくうなずく。
「あ、わかりますか?
私の名前はキサラギ。
一応、神族です」
男はそう言って自己紹介した。
男の名前はキサラギ。
神族。
自分との力の差は見た瞬間わかった。
暖かくも冷たくもあるこの感覚。
セロは、神族とあったことがある。
だからわかった。
この人には逆らえない。
清空もまた神族だ。
だからか「神族にもいい存在がいる」と思っていた。
キサラギも悪い存在ではない。
セロはそう思った。
「僕の名前は……」
セロが、そういうとキサラギがニッコリと微笑む。
「セロさんですよね?」
「はい」
「新一や裕也がお世話になりました」
キサラギがそういうとセロはふと気づく。
「ってことは、貴方もですますスイッチの?」
「そうです。
私はですますスイッチのキサラギですよ」
「そうか……
オトネがこの場にいると喜ぶだろうな」
「そうなのですか?」
「はい。
貴方たち、ですますスイッチの大ファンなんですよアイツ」
「そうなのですか。
それはありがたいことです」
「はい」
「んー」
キサラギは、そう言ってセロの方を向いた。
キサラギの目は閉じている。
しかし、見られている。
そんな感覚はあった。
「いや、ここは。
『そうだ!オトネは!オトネはどこにいった!?』って騒ぐのがパターンかな?って思ったのですが。
意外と冷静ですね」
「そうですね。
なんか落ち着いています」
セロの心はどこか穏やかだった。
なぜならキサラギが神族だからである。
心が暖かくなる。
おそらく清空と同等かそれ以上の力を秘めている。
力が強ければ強いほど暖かい気持ちになれる。
それが神族の性質なのだ。
セロとオトネが、6歳のときだった。
「さぁ……オトネ。
この御方が――様ですぞ」
執事がそういうとオトネがいう。
「……この人が新しいご主人さま?」
オトネの言葉に執事が頷く。
「そうでございます。
オトネは今日からこの御方に仕えるのです」
「イケないこともするの?」
オトネの言葉に執事が首を横に振る。
「そんなことはしなくてもいい。
オトネは、この方とどんなときも一緒にいるだけでいいでいいんです。
この先もずっとオトネ、君が護るんです」
「わかった!」
執事の言葉にオトネがニッコリと笑う。
「よ、よろしく」
セロは、小さく照れる。
「うん、よろしく!」
オトネの笑みにセロは照れる。
「う、うん」
「ずっと一緒だよ?」
オトネの言葉にセロの胸がときめく。
――ずっと一緒って言ったじゃないか!
セロが、ゆっくりと目を覚ます。
見知らぬ白い天井。
見知らぬ白い壁。
「目が冷めたようですね」
そして、黒い服を来た男がひとり。
「貴方は?
……いや、この感じ人間じゃないのか?」
セロがそういうと黒い服を来た男が小さくうなずく。
「あ、わかりますか?
私の名前はキサラギ。
一応、神族です」
男はそう言って自己紹介した。
男の名前はキサラギ。
神族。
自分との力の差は見た瞬間わかった。
暖かくも冷たくもあるこの感覚。
セロは、神族とあったことがある。
だからわかった。
この人には逆らえない。
清空もまた神族だ。
だからか「神族にもいい存在がいる」と思っていた。
キサラギも悪い存在ではない。
セロはそう思った。
「僕の名前は……」
セロが、そういうとキサラギがニッコリと微笑む。
「セロさんですよね?」
「はい」
「新一や裕也がお世話になりました」
キサラギがそういうとセロはふと気づく。
「ってことは、貴方もですますスイッチの?」
「そうです。
私はですますスイッチのキサラギですよ」
「そうか……
オトネがこの場にいると喜ぶだろうな」
「そうなのですか?」
「はい。
貴方たち、ですますスイッチの大ファンなんですよアイツ」
「そうなのですか。
それはありがたいことです」
「はい」
「んー」
キサラギは、そう言ってセロの方を向いた。
キサラギの目は閉じている。
しかし、見られている。
そんな感覚はあった。
「いや、ここは。
『そうだ!オトネは!オトネはどこにいった!?』って騒ぐのがパターンかな?って思ったのですが。
意外と冷静ですね」
「そうですね。
なんか落ち着いています」
セロの心はどこか穏やかだった。
なぜならキサラギが神族だからである。
心が暖かくなる。
おそらく清空と同等かそれ以上の力を秘めている。
力が強ければ強いほど暖かい気持ちになれる。
それが神族の性質なのだ。
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