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01 ヒーローはいるかな?
03 悪魔のような少年セロ
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オトネは、元太の頬をつつく。
「ですますのお姉ちゃんじゃなくオトネですよ?
そんなの、ですますスイッチさんに迷惑がかかるでしょう?」
オトネがそういうと充がため息混じりに言う。
「『ですますが好きなお姉さん』なので、『ですますの姉ちゃん』でもよくないですか?」
するとオトネが、鋭い目で充の方を見る。
「ご主人さま」
オトネの言葉にセロがうなずく。
セロは、手を広げ指先を螺子に変える。
「な、なんだよ!
俺を分解する気かよ!」
元太が、一歩下がる。
すると隼人が言った。
「違うよ。
この気配……
ツヴァイだね」
「ツヴァイ??
なんで、こんな田舎にツヴァイが出るんだよ!」
元太が、戸惑う。
「さぁ、君たちは下がって」
セロが、そう言って元太たちの前に出た。
「ここは、私とご主人さまに任せるのですます!」
オトネが、ニッコリと笑うと両手の人差し指を上に向けてそしてゆっくりと揺らした。
すると空から爆発音が響く。
それと同時に1体の怪人が地面に落ちてくる。
「ぎゃー!
俺のステルス機能を見破るとは一体何者だ!」
その怪人が鎌を構えそう言った。
するとセロが言う。
「こういうときは自分から名乗るものと思うよ」
「そうか……
ならば!聞かせてやろう俺の名は――」
鎌を持った怪人が、そこまで言ったときセロが指の螺子を高速回転させそのまま怪人の懐に一瞬で飛び込む。
「んぁ?」
鎌を持った怪人の首をかしげるよりも先にセロがその首と体を分離させた。
「まぁ、興味ないんだけどね」
セロが、そう言ってため息をついた。
「貴様!聞いておいてそれはないだ――」
怪人が全てのセリフを言うまでの間に怪人の首から上を分解した。
「オトネ!この戦法暫く使えそうだね。
名前を聞かれて喜ぶのが怪人の特徴だから、この隙を狙って僕が螺子で分解!
うん!使えるよ!」
セロが、小さく笑った。
「ご主人さま、顔が悪役ですよ」
オトネがため息をついた。
「……さすがお兄さんだね。
あの鎌を持った怪人の戦闘力は、明らかにお兄さんより上だったのに……
負ける未来も見えていたのにお兄さんは未来を変えるんだね」
隼人が小さく言った。
「未来なんか当てにしない方がいいよ。
未来は過去の積み重ねによって繋がる世界だから……」
セロの目が淋しげに曇る。
するとオトネが楽しげに笑う。
「能力が高いのは気配でわかっていたのですます。
でも、どんなに強くても油断していれば、そのときにドカン!
なのですます!」
オトネが、そう言ってふふふふと笑った。
その目は、まさしく悪魔の目そのものだった。
「ですますのお姉ちゃんじゃなくオトネですよ?
そんなの、ですますスイッチさんに迷惑がかかるでしょう?」
オトネがそういうと充がため息混じりに言う。
「『ですますが好きなお姉さん』なので、『ですますの姉ちゃん』でもよくないですか?」
するとオトネが、鋭い目で充の方を見る。
「ご主人さま」
オトネの言葉にセロがうなずく。
セロは、手を広げ指先を螺子に変える。
「な、なんだよ!
俺を分解する気かよ!」
元太が、一歩下がる。
すると隼人が言った。
「違うよ。
この気配……
ツヴァイだね」
「ツヴァイ??
なんで、こんな田舎にツヴァイが出るんだよ!」
元太が、戸惑う。
「さぁ、君たちは下がって」
セロが、そう言って元太たちの前に出た。
「ここは、私とご主人さまに任せるのですます!」
オトネが、ニッコリと笑うと両手の人差し指を上に向けてそしてゆっくりと揺らした。
すると空から爆発音が響く。
それと同時に1体の怪人が地面に落ちてくる。
「ぎゃー!
俺のステルス機能を見破るとは一体何者だ!」
その怪人が鎌を構えそう言った。
するとセロが言う。
「こういうときは自分から名乗るものと思うよ」
「そうか……
ならば!聞かせてやろう俺の名は――」
鎌を持った怪人が、そこまで言ったときセロが指の螺子を高速回転させそのまま怪人の懐に一瞬で飛び込む。
「んぁ?」
鎌を持った怪人の首をかしげるよりも先にセロがその首と体を分離させた。
「まぁ、興味ないんだけどね」
セロが、そう言ってため息をついた。
「貴様!聞いておいてそれはないだ――」
怪人が全てのセリフを言うまでの間に怪人の首から上を分解した。
「オトネ!この戦法暫く使えそうだね。
名前を聞かれて喜ぶのが怪人の特徴だから、この隙を狙って僕が螺子で分解!
うん!使えるよ!」
セロが、小さく笑った。
「ご主人さま、顔が悪役ですよ」
オトネがため息をついた。
「……さすがお兄さんだね。
あの鎌を持った怪人の戦闘力は、明らかにお兄さんより上だったのに……
負ける未来も見えていたのにお兄さんは未来を変えるんだね」
隼人が小さく言った。
「未来なんか当てにしない方がいいよ。
未来は過去の積み重ねによって繋がる世界だから……」
セロの目が淋しげに曇る。
するとオトネが楽しげに笑う。
「能力が高いのは気配でわかっていたのですます。
でも、どんなに強くても油断していれば、そのときにドカン!
なのですます!」
オトネが、そう言ってふふふふと笑った。
その目は、まさしく悪魔の目そのものだった。
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