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Scene01 やさしい世界
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ドン!
鈍い音が鳴り響きます。
「さぁ!人食いドラゴンさん!
私が倒しに来ましたよ!」
そういって一人の少女が現れました。
アイです。
「アイ。危ないって……」
ハヤトがそういってアイの腕を掴みます。
「え?」
アイがフェニーチェの方を見て驚きます。
「……?」
フェニーチェが首を傾げています。
「この人だれですか?」
アイが、ハデスの方を見ていいます
「いや、アンタが誰や?」
「私の名前は、アイ=ミサト!」
ハデスの質問にアイが答えます。
「じゃなかった!私の名前は、アイ=ミサト!
ってあれ?」
アイが首を傾げます。
「アンタ、嘘をつこうとしてるやろ?」
「え?」
ハデスが、ニッコリと笑いました。
「どういうことだ?」
ハヤトがハデスに尋ねます。
「ウチの名前はハデスや。
ウチの前で嘘を付くことはできいんねん。
そういう能力やから」
「ハデスさん!?
清空さんが言っていた悪くないドラゴンさん?」
「なんや、清空の知り合いなんや?」
「はい。
清空さんにこの場所に悪いドラゴンさんがいるときいて倒しに来たんです」
アイが笑顔でそういいました。
「ちょいまち。
ミサトってもしかしてキサラギの娘なん?」
「はい、キサラギは父の名前です。
名字っぽいから、悪い人にはキサラギの名前を出せば、ビビるって聞いたのですが……」
「そうか。
まぁ、そうやろな」
「……で、そのハデスさんがどうしてこんなところに?」
ハヤトの質問にハデスが答えます。
「ああ、ウチな。
魔獣商人で、商人協会の人間やねん。
んで、この奴隷商人を捕まえに来たってわけや」
「糞が」
奴隷商人がそういって舌打ちを打ちました。
「まぁ、そないなことやさかい。
コイツを連行するわ」
ハデスがそういうと複数の黒服たちの男が現れます。
「はい」
アイが、そういって黒服の男たちに敬礼をしました。
「どうも!」
黒服の男がそういって敬礼すると奴隷商人を連行しました。
「……えっと」
フェニーチェは、いまいち状況が理解できていません。
「フェニーチェ、どうするの?
私は、ハデスと一緒についていって情報をあつめることをオススメするけど……」
狂音が、そういうと首を横に振ります。
「13を探さなくちゃいけません」
「13?」
「うん、友だちのおねこです」
「そうか。
友だち探しなら任せとき!
人脈ネットワークなら商人協会も根強いで!」
「あ、はい!
お願いします」
フェニーチェがそういうとハデスはニッコリと微笑むと足を進めます。
「じゃ、前進あるのみやー
ゴーゴーレッツゴー!」
フェニーチェとハデスは姿を消しました。
残されたのは黒焦げのドラゴン。
「コイツどうする?」
「死んでいるのかな?」
アイがそういってドラゴンの頭を撫でます。
「どうだろうな」
「とりあえず花をあげます」
「え?悪いドラゴンなんだろ?」
「でも、かわいそうです」
「そっか。
まぁ、献花ってのもいいだろう」
「はい」
アイはそういって魔法でドラゴンの周りを花で包み込みました。
「さようなら、ドラゴンさん」
そうして、ドラゴンの姿は花とともに消えました。
「え?消したの?」
「うん。
この魔法は『哀れみの献花』
花魔法のひとつで、遺体を埋める前にある程度、植物に吸収させてから埋葬しているんだ」
「そっか……」
ハヤトは驚きます。
炎の皮膚を持つこのドラゴンの身体を効果の薄い花魔法で全吸収させてしまうアイの魔力に……
でも、そんなことはどうでもよかったのです。
「うん。
じゃ、僕たちも旅の続きをしよう」
ハヤトがそういうとふたりはその場をあとにしました。
鈍い音が鳴り響きます。
「さぁ!人食いドラゴンさん!
私が倒しに来ましたよ!」
そういって一人の少女が現れました。
アイです。
「アイ。危ないって……」
ハヤトがそういってアイの腕を掴みます。
「え?」
アイがフェニーチェの方を見て驚きます。
「……?」
フェニーチェが首を傾げています。
「この人だれですか?」
アイが、ハデスの方を見ていいます
「いや、アンタが誰や?」
「私の名前は、アイ=ミサト!」
ハデスの質問にアイが答えます。
「じゃなかった!私の名前は、アイ=ミサト!
ってあれ?」
アイが首を傾げます。
「アンタ、嘘をつこうとしてるやろ?」
「え?」
ハデスが、ニッコリと笑いました。
「どういうことだ?」
ハヤトがハデスに尋ねます。
「ウチの名前はハデスや。
ウチの前で嘘を付くことはできいんねん。
そういう能力やから」
「ハデスさん!?
清空さんが言っていた悪くないドラゴンさん?」
「なんや、清空の知り合いなんや?」
「はい。
清空さんにこの場所に悪いドラゴンさんがいるときいて倒しに来たんです」
アイが笑顔でそういいました。
「ちょいまち。
ミサトってもしかしてキサラギの娘なん?」
「はい、キサラギは父の名前です。
名字っぽいから、悪い人にはキサラギの名前を出せば、ビビるって聞いたのですが……」
「そうか。
まぁ、そうやろな」
「……で、そのハデスさんがどうしてこんなところに?」
ハヤトの質問にハデスが答えます。
「ああ、ウチな。
魔獣商人で、商人協会の人間やねん。
んで、この奴隷商人を捕まえに来たってわけや」
「糞が」
奴隷商人がそういって舌打ちを打ちました。
「まぁ、そないなことやさかい。
コイツを連行するわ」
ハデスがそういうと複数の黒服たちの男が現れます。
「はい」
アイが、そういって黒服の男たちに敬礼をしました。
「どうも!」
黒服の男がそういって敬礼すると奴隷商人を連行しました。
「……えっと」
フェニーチェは、いまいち状況が理解できていません。
「フェニーチェ、どうするの?
私は、ハデスと一緒についていって情報をあつめることをオススメするけど……」
狂音が、そういうと首を横に振ります。
「13を探さなくちゃいけません」
「13?」
「うん、友だちのおねこです」
「そうか。
友だち探しなら任せとき!
人脈ネットワークなら商人協会も根強いで!」
「あ、はい!
お願いします」
フェニーチェがそういうとハデスはニッコリと微笑むと足を進めます。
「じゃ、前進あるのみやー
ゴーゴーレッツゴー!」
フェニーチェとハデスは姿を消しました。
残されたのは黒焦げのドラゴン。
「コイツどうする?」
「死んでいるのかな?」
アイがそういってドラゴンの頭を撫でます。
「どうだろうな」
「とりあえず花をあげます」
「え?悪いドラゴンなんだろ?」
「でも、かわいそうです」
「そっか。
まぁ、献花ってのもいいだろう」
「はい」
アイはそういって魔法でドラゴンの周りを花で包み込みました。
「さようなら、ドラゴンさん」
そうして、ドラゴンの姿は花とともに消えました。
「え?消したの?」
「うん。
この魔法は『哀れみの献花』
花魔法のひとつで、遺体を埋める前にある程度、植物に吸収させてから埋葬しているんだ」
「そっか……」
ハヤトは驚きます。
炎の皮膚を持つこのドラゴンの身体を効果の薄い花魔法で全吸収させてしまうアイの魔力に……
でも、そんなことはどうでもよかったのです。
「うん。
じゃ、僕たちも旅の続きをしよう」
ハヤトがそういうとふたりはその場をあとにしました。
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