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其の四
しおりを挟む殺されるくらいなら、ちゃんと話そう。
私もよくわかっていないが説明せずに斬られるよりはましだ。
「壬生寺の前にいて、頭が痛くなって立ちくらみがしてそのまま倒れたんです。そして、目が覚めるとここで縛られていました。」
起こったことをそのまま説明した。
「...じゃあ、その奇妙な着物はなんだ。」
着物?着物なんて着ていない。
着ているのは制服だけである。
質問の意味がいまいち分からず、考えていると
「もういいじゃないですかー。
怪しさたっぷりでほっておいても良い事無いですよ。」
さっきからこの人は私のことを冷めた目でずっと見ている。
とても怖い。
この人たちが誰で、ここが何処なのかも解らず拉致られてこのまま殺されるの?
...あれ?
土方って...総司ってまさかーーーー
先程名前を呼び合っていたことを思い出す。
倒れる前に友達が土方や沖田について語っていた、新選組の隊員の名前である。
周りにはカメラマンらしき人はいない。
撮影でもない。コスプレでもなさそう。
ということは、まさかタイムスリップということなのだろうか。
そんな事は起こり得るのか、
だが実際に目の前には新選組の方々がいた。
「すみません、今は何年ですか」
震える声で話す。
ありえない、と心で言い聞かすももうそれ以外考えられなくなってしまった。
「今は1864年だよ」
沖田総司であろう人が答える。
ああ、私の住む時代では無い。
やはりなにかの拍子にこの時代にきてしまったようだ。
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