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連載
ダンジョンコア
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「サーシャお姉ちゃんカッコいい!」
「先程はカッコ悪い所を見られてしまいましたから。少しは名誉挽回出来ましたか?」
「確かに普段のおしとやかで可愛らしいサーシャとは違って、魔法を使っている姿は凛々しくカッコ良かった。特に最後の稲妻魔法を放った姿は痺れたな」
「そそそ、そんなことないですよ! 私なんてまだまだです!」
サーシャは顔を赤くし、慌てふためいている。
さっきまでの凛々しくカッコいい姿が、どこかへ行ってしまったようだ。
「そ、それより先に進みましょう! この先にコアが⋯⋯ふぎゃ!」
「サーシャお姉ちゃん大丈夫!」
サーシャが何もない所で顔から転んでしまった。
本当にさっきのカッコいい姿が台無しだ。
「クラス5・完全回復創聖魔法」
俺はサーシャに向かって回復魔法かける。
「大丈夫か?」
「だ、大丈夫です。回復魔法をかけて頂きありがとうございます」
サーシャは汚れを手で払いながら、バツが悪そうに立ち上がる。
そして恥ずかしさが込み上げてきたのか、顔が真っ赤になっていた。
ここはなかったことにしてあげた方が良さそうだな。
「それじゃあ行こうか」
「は、はい」
「うん」
そして俺達はこの空間の一番奥へと到着した。
「あれ? 行き止まりだよ。他に道があるのかな?」
「いや、ここでいいはずだ」
「どういこと?」
さっきの巨大トカゲがこのダンジョンのボスであるなら⋯⋯
突然辺りが揺れ、ダンジョン内に地響きが鳴り渡る。
「えっ? 地震?」
「違うよ。ほら見てみて」
俺はノノちゃんに前方を見るように促す。するとそこには先程までなかった台座が現れた。
「これって⋯⋯綺麗だね」
台座には銀色の水晶が光輝いていた。
「シルバーですか。予想通りですね」
「シルバー? どういう意味なの?」
「ダンジョンの格付けですね。上からダイヤモンド、プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズに分かれています。格が上程強力な魔物がいます」
「そしてこれがダンジョンのコアと言われていて破壊すると⋯⋯」
俺はサーシャに視線を送る。
サーシャは頷き、コアを軽く叩く。
するとコアは簡単に砕け散り、周囲が白く輝くと景色が一瞬で変わる。
「あれ? あれれ? 外に出ちゃったよ」
「これで大丈夫です。コアが破壊されたため、ダンジョンが消滅したのです」
サーシャはノノちゃんに説明しながら、地面に落ちた銀色に輝く欠片を拾う。
「そしてこのコアの欠片が、ダンジョンを攻略した証となるのです」
コアの欠片を冒険者ギルドに提出することによって報酬をもらい、そして勇者パーティーに任命されるのだ。
しかしシルバークラスでは勇者パーティーにはなれない。
ゴールドクラス以上の欠片を数個、もしくはプラチナクラスの欠片を提出することで、国と冒険者ギルドが勇者パーティーに相応しいか協議する。
そこで認められて、初めて勇者パーティーになることができるのだ。
ちなみにハインツの時は、ゴールドクラスのダンジョンをいくつかクリアして勇者パーティーになった。
正直な話、クラスが一つ違うだけで、魔物の強さも格段に違う。少なくともあの頃の俺達では、プラチナクラスのダンジョンは攻略出来なかっただろう。
「これで少しは強くなれたのでしょうか」
サーシャは不安気な表情で、ポツリと呟く。
自分の強さを確認する方法は少ない。
ある程度大きな街へ行けば、教会で確認することが出来るけどお布施として、金貨一枚納めなければならない。
サーシャは公爵家で金持ちだが、本人は倹約家なので、そう何度も能力を確認出来る真実の石は使わないだろう。
それにしても金貨一枚って高すぎるよな。教会を管理している神聖教団は、金を払わないと回復魔法の治療もしてくれないような所が多いから、俺はあまり好きじゃない。
「もしサーシャが良かったらだけど、俺がスキルで確認しようか?」
「本当ですか!」
「うん。サーシャがオッケーなら」
「ぜひお願いします!」
「わかった」
サーシャの許可も得たので、俺は鑑定スキルを使って能力を確認する。
こ、これは⋯⋯
するととんでもない物が見えてきて、俺は思わず絶句するしかなかった。
「先程はカッコ悪い所を見られてしまいましたから。少しは名誉挽回出来ましたか?」
「確かに普段のおしとやかで可愛らしいサーシャとは違って、魔法を使っている姿は凛々しくカッコ良かった。特に最後の稲妻魔法を放った姿は痺れたな」
「そそそ、そんなことないですよ! 私なんてまだまだです!」
サーシャは顔を赤くし、慌てふためいている。
さっきまでの凛々しくカッコいい姿が、どこかへ行ってしまったようだ。
「そ、それより先に進みましょう! この先にコアが⋯⋯ふぎゃ!」
「サーシャお姉ちゃん大丈夫!」
サーシャが何もない所で顔から転んでしまった。
本当にさっきのカッコいい姿が台無しだ。
「クラス5・完全回復創聖魔法」
俺はサーシャに向かって回復魔法かける。
「大丈夫か?」
「だ、大丈夫です。回復魔法をかけて頂きありがとうございます」
サーシャは汚れを手で払いながら、バツが悪そうに立ち上がる。
そして恥ずかしさが込み上げてきたのか、顔が真っ赤になっていた。
ここはなかったことにしてあげた方が良さそうだな。
「それじゃあ行こうか」
「は、はい」
「うん」
そして俺達はこの空間の一番奥へと到着した。
「あれ? 行き止まりだよ。他に道があるのかな?」
「いや、ここでいいはずだ」
「どういこと?」
さっきの巨大トカゲがこのダンジョンのボスであるなら⋯⋯
突然辺りが揺れ、ダンジョン内に地響きが鳴り渡る。
「えっ? 地震?」
「違うよ。ほら見てみて」
俺はノノちゃんに前方を見るように促す。するとそこには先程までなかった台座が現れた。
「これって⋯⋯綺麗だね」
台座には銀色の水晶が光輝いていた。
「シルバーですか。予想通りですね」
「シルバー? どういう意味なの?」
「ダンジョンの格付けですね。上からダイヤモンド、プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズに分かれています。格が上程強力な魔物がいます」
「そしてこれがダンジョンのコアと言われていて破壊すると⋯⋯」
俺はサーシャに視線を送る。
サーシャは頷き、コアを軽く叩く。
するとコアは簡単に砕け散り、周囲が白く輝くと景色が一瞬で変わる。
「あれ? あれれ? 外に出ちゃったよ」
「これで大丈夫です。コアが破壊されたため、ダンジョンが消滅したのです」
サーシャはノノちゃんに説明しながら、地面に落ちた銀色に輝く欠片を拾う。
「そしてこのコアの欠片が、ダンジョンを攻略した証となるのです」
コアの欠片を冒険者ギルドに提出することによって報酬をもらい、そして勇者パーティーに任命されるのだ。
しかしシルバークラスでは勇者パーティーにはなれない。
ゴールドクラス以上の欠片を数個、もしくはプラチナクラスの欠片を提出することで、国と冒険者ギルドが勇者パーティーに相応しいか協議する。
そこで認められて、初めて勇者パーティーになることができるのだ。
ちなみにハインツの時は、ゴールドクラスのダンジョンをいくつかクリアして勇者パーティーになった。
正直な話、クラスが一つ違うだけで、魔物の強さも格段に違う。少なくともあの頃の俺達では、プラチナクラスのダンジョンは攻略出来なかっただろう。
「これで少しは強くなれたのでしょうか」
サーシャは不安気な表情で、ポツリと呟く。
自分の強さを確認する方法は少ない。
ある程度大きな街へ行けば、教会で確認することが出来るけどお布施として、金貨一枚納めなければならない。
サーシャは公爵家で金持ちだが、本人は倹約家なので、そう何度も能力を確認出来る真実の石は使わないだろう。
それにしても金貨一枚って高すぎるよな。教会を管理している神聖教団は、金を払わないと回復魔法の治療もしてくれないような所が多いから、俺はあまり好きじゃない。
「もしサーシャが良かったらだけど、俺がスキルで確認しようか?」
「本当ですか!」
「うん。サーシャがオッケーなら」
「ぜひお願いします!」
「わかった」
サーシャの許可も得たので、俺は鑑定スキルを使って能力を確認する。
こ、これは⋯⋯
するととんでもない物が見えてきて、俺は思わず絶句するしかなかった。
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