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連載
ボス戦後編
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これは⋯⋯雷系の魔法が苦手なのか、それとも雷に対しての知識が不足しているのか、矢の数が氷矢魔法と比べて少ないな。
巨大トカゲはサーシャの攻撃に対して、大きな口から水溶性の物を吐き出して迎撃する。
すると雷の矢は消失し、巨大トカゲが吐き出した水溶性の物が辺りに飛び散った。
「きゃあぁぁっ! 何ですかこれは!」
サーシャから突然悲鳴が上がる。
ダメージを受けたように見えないが、もしかして雷の矢を弾いた水溶性の物が塩酸とか身体を溶かすものだったのか?
「ひぃっ! この液体ドロドロで気持ち悪いです!」
どうやらダメージを受けるようなものではなかったようだ。
巨大トカゲが出すドロドロの液体か。
爬虫類が苦手なサーシャにとっては耐え難いものだろう。
この液体が先程の稲妻魔法と雷矢魔法を防いだと見て間違いなさそうだ。
そしてよく見ると、ドロドロの液体が巨大トカゲの表面を覆っている。これが氷矢魔法が効かなかった理由だろう。
だがこれまでの攻防でわかったことがある。
「ふふ⋯⋯そういうことですか」
そして今の笑みを見る限り、サーシャもそのことに気づいたようだ。
俺は安全な場所で見ているから気づくことが出来たけど、戦いながら見抜くとはさすがだな。
「クラス4・氷球魔法」
サーシャは巨大トカゲに向かって氷の球を放つ。
今度は地面にではなく、巨大トカゲ本体へと向かっている。
おそらく巨大トカゲは氷の球を避けないはずだ。
そして予想通り、氷の球は巨大トカゲに直撃した。しかし表面を覆っている粘液が氷ついただけで、巨大トカゲ本体にはダメージはなさそうだ。
氷ついた粘液もすぐに剥がれ落ち、また粘液を身にまとっていた。
やはり氷魔法は巨大トカゲには効かないようだ。
そして氷の球を防いだ巨大トカゲは、サーシャへと突進してきた。
勝負をかけてきたか。
だがそれはサーシャも同じだった。
「そう来るのを待っていました」
サーシャはロッドに魔力を集める。
「サーシャお姉ちゃん早く魔法を使わないとトカゲさんが!」
ノノちゃんの悲痛な声が上がるが、サーシャはまだ魔法を放たない。
「まだよ。ギリギリまで引き付けて⋯⋯」
あの巨体が迫ってくるのは恐怖でしかないだろう。
もし魔法が効かなければ、サーシャは踏み潰されるかもしれない。
しかしサーシャは恐れることなく、勝機が来るタイミングまで堪え忍んでいた。
「ギャアウッ!」
巨大トカゲは獲物を食すためか口を開ける。
それはサーシャを一呑みするには十分な大きさだ。
サーシャまでの距離は数メートル。このままだと数秒後には胃の中に収まってしまう。
「そんなに食べたいなら、痺れるくらい美味しい物をご馳走してあげます! クラス4・雷球魔法!」
サーシャは巨大トカゲに向かって雷の球を放つ。
狙いは大きく開けた口の中だ。
この至近距離なら、直ぐ様粘液バリアを吐くことは出来ないし、弱点と思われる雷系の魔法を防ぐことは出来ないだろう。
巨大トカゲは氷系の魔法に関しては、食らっても問題ないと考えているのか、粘液で防御することはなかった。
しかし雷系の魔法に対しては粘液を使って防いでいた。
だから巨大トカゲは雷系の魔法に弱い可能性が高い。
その証拠に雷球魔法を食らった巨大トカゲは突進の勢いが弱まり、地面をのたうち回っている。
そしてサーシャは巨大トカゲをヒラリとかわし、再び魔力をロッドに集める。
「これで終わりです! クラス6・稲妻魔法!」
そしてバクステップしつつ、隙だらけの巨大トカゲに向かって稲妻を放った。
巨大トカゲは稲妻に対してなす術もなく食らうと、その身は黒焦げとなり、この勝負はサーシャの勝利で終わるのであった。
巨大トカゲはサーシャの攻撃に対して、大きな口から水溶性の物を吐き出して迎撃する。
すると雷の矢は消失し、巨大トカゲが吐き出した水溶性の物が辺りに飛び散った。
「きゃあぁぁっ! 何ですかこれは!」
サーシャから突然悲鳴が上がる。
ダメージを受けたように見えないが、もしかして雷の矢を弾いた水溶性の物が塩酸とか身体を溶かすものだったのか?
「ひぃっ! この液体ドロドロで気持ち悪いです!」
どうやらダメージを受けるようなものではなかったようだ。
巨大トカゲが出すドロドロの液体か。
爬虫類が苦手なサーシャにとっては耐え難いものだろう。
この液体が先程の稲妻魔法と雷矢魔法を防いだと見て間違いなさそうだ。
そしてよく見ると、ドロドロの液体が巨大トカゲの表面を覆っている。これが氷矢魔法が効かなかった理由だろう。
だがこれまでの攻防でわかったことがある。
「ふふ⋯⋯そういうことですか」
そして今の笑みを見る限り、サーシャもそのことに気づいたようだ。
俺は安全な場所で見ているから気づくことが出来たけど、戦いながら見抜くとはさすがだな。
「クラス4・氷球魔法」
サーシャは巨大トカゲに向かって氷の球を放つ。
今度は地面にではなく、巨大トカゲ本体へと向かっている。
おそらく巨大トカゲは氷の球を避けないはずだ。
そして予想通り、氷の球は巨大トカゲに直撃した。しかし表面を覆っている粘液が氷ついただけで、巨大トカゲ本体にはダメージはなさそうだ。
氷ついた粘液もすぐに剥がれ落ち、また粘液を身にまとっていた。
やはり氷魔法は巨大トカゲには効かないようだ。
そして氷の球を防いだ巨大トカゲは、サーシャへと突進してきた。
勝負をかけてきたか。
だがそれはサーシャも同じだった。
「そう来るのを待っていました」
サーシャはロッドに魔力を集める。
「サーシャお姉ちゃん早く魔法を使わないとトカゲさんが!」
ノノちゃんの悲痛な声が上がるが、サーシャはまだ魔法を放たない。
「まだよ。ギリギリまで引き付けて⋯⋯」
あの巨体が迫ってくるのは恐怖でしかないだろう。
もし魔法が効かなければ、サーシャは踏み潰されるかもしれない。
しかしサーシャは恐れることなく、勝機が来るタイミングまで堪え忍んでいた。
「ギャアウッ!」
巨大トカゲは獲物を食すためか口を開ける。
それはサーシャを一呑みするには十分な大きさだ。
サーシャまでの距離は数メートル。このままだと数秒後には胃の中に収まってしまう。
「そんなに食べたいなら、痺れるくらい美味しい物をご馳走してあげます! クラス4・雷球魔法!」
サーシャは巨大トカゲに向かって雷の球を放つ。
狙いは大きく開けた口の中だ。
この至近距離なら、直ぐ様粘液バリアを吐くことは出来ないし、弱点と思われる雷系の魔法を防ぐことは出来ないだろう。
巨大トカゲは氷系の魔法に関しては、食らっても問題ないと考えているのか、粘液で防御することはなかった。
しかし雷系の魔法に対しては粘液を使って防いでいた。
だから巨大トカゲは雷系の魔法に弱い可能性が高い。
その証拠に雷球魔法を食らった巨大トカゲは突進の勢いが弱まり、地面をのたうち回っている。
そしてサーシャは巨大トカゲをヒラリとかわし、再び魔力をロッドに集める。
「これで終わりです! クラス6・稲妻魔法!」
そしてバクステップしつつ、隙だらけの巨大トカゲに向かって稲妻を放った。
巨大トカゲは稲妻に対してなす術もなく食らうと、その身は黒焦げとなり、この勝負はサーシャの勝利で終わるのであった。
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